NBロードスター広告集(前期型)

NBロードスター広告集(前期型)

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今回は媒体におけるNBロードスターの広告をご紹介します。賛否両論あったフルモデルチェンジですが、広告のキャッチコピーは、なかなか的を得ている表現なのです。当時はなんとも思わなかった解説も、あらためて読むと味わい深い!

Roadster Reborn


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こちらは発売前の広告です。テーマカラーのエボリューションオレンジと一緒に、ボルドのインパクト系レタリングで、直球のメッセージです。なにげに「O」がシグナルになっていますね。

 
「面白いほど楽しめる」
ROADSTER REBORNという言葉とともに、ふたつのテーマカラーがピックアップされています。
新型のテーマカラーとして、当時は珍しかった「金色」系のエボリューションオレンジマイカ・黒背景と、エレガントグレード「VS」のテーマカラーであるグレースグリーンマイカ・白背景で構成されています。なお、NBロードスターはほぼ全車でグラマラスなボディに合わせてマイカ(雲母)塗料が採用されました。


「進化のほどはコーナーに聞け。」
なんと渋いキャッチでしょうか。ダブルウィッシュボーンサスペンション・ビルシュタイン云々といった「足周り」を中心にした広告なんて、今どきなかなか見ない内容です。NEWロードスターの性能を本気で問うならば、いつもの街から出てワインディングロードに行け・・・シビれます!


「強くはしても、重くはしない。」
こちらは「ボディ剛性」を詠った広告です。安全かつ高剛性ながら、軽さにもこだわった。ヘッドライトを固定式にしたのもその一環だ・・・とライトウェイトスポーツへのコダワリを伝えています。


「おいしいところを使い切る。」
今となっては当たり前になってしまいましたが、当時は6速マニュアルトランスミッションはとても珍しい存在でした。動力性能を引き出すためにワイドレンジ・クロスレンジな新型MTを採用・・・との事で、手元を見せるためのバックビューの写真です。余程興味がないと、この写真のクルマがロードスターだってわからない気がしますが、その割り切りがまたシビれます。なお、6MTに必然性はなく、新型をアピールする面であった事も付記しておきます。


「変えないために、変えた。」
FR・ライトウェイトスポーツの精神を引き継ぐ為に、新世代の基準に即したロードスターを造った・・・と、クラシックレッドのNBが迫り来る超カッコイイ写真です。クラシックレッドはNAロードスターのテーマカラーであり、NBロードスターで引き継いでいだボディカラーなのですが、まさにユーノスロードスターのDNAを感じる疾走感溢れる一枚です。


「オープンカーと暮らそう」
ふたりで、はじめてサクラのシャワーを浴びた。オープンカーと暮らしはじめると、当たり前の毎日が不思議と輝いて見えてきます・・・と、ロードスター乗りなら一度はやるであろう、桜吹雪の中のオープン走行。オープンカーに乗っていて良かったと感じる「あの瞬間」をイメージさせる内容です。何気に走行中ではなく、停車しているのもポイントです。

面白いほど楽しめる。マツダロードスター


「ロードスターの部品3,600点を残らず計量せよ。」
これぞグラム化作戦の真髄。技術革新や素材変更なども含め、あらゆる点で素材を見直したという、「軽さは性能」というロードスターらしい広告。ホーン、スターター、ヒーターコア、ヘッドカバー・・・NAロードスターと比較して、196部品を軽量化。今にまで引き継がれるロードスターの哲学ですね。


「10年目の世界限定車について。主査、貴島孝雄。」
なんと、限定車広告に主査を出してしまいました。ミスターロードスター、世界の貴島さんです。背景にはNAロードスターがしっかり写っています。世界統一スペック、私たちの感謝と決意の表明・・・とありますが、エンジンチューニングは国内仕様のみです。


「シンセと音響理論と音感でチューンした排気音。」
いつも聴こえるあのマフラーサウンドのコダワリを詠っています。シンセサイザーでマフラー音を可視化するなんて、流石マツダ・エンジニアチームです。


「やわなドアでは、その重低音を鳴らせない。」
純正BOSEのシステムについて語った広告です。オープンカー用にチューニングされたBOSEサウンドは、さすが聴き応えがあります。反面、純正BOSEのアンインストール作業は手間がかかり、社外ユニットを装着するにはするには手間がかかりますが・・・

限定車、その他


「季節を楽しめるオープンです。」
マツダスポーツカーの一括広告です。RX-7の方に馬(人馬一体)が描かれていたりして、なんともいえません・・・そういえば「ピュアスポーツ」ということば、近年では聞かなくなりました。


「オーセンティックなスタイルと、自由なスピリット」
謎ポエムと謎人物(有名な人?)が前面に押し出されている広告。インパクトはあるけれど、これを見てロードスターを買っちゃおうかな・・・ってあんまりならない気が・・・


「大人のいい趣味、とっておきのオープンです。」
NRリミテッドを唄った広告です。イラストの人物を見てもわかりますように、大人のオープンスポーツを前面に押し出しています。未だに愛されていることの多いNRリミテッド、その良い素性を感じることができます。


各広告のキャッチフレーズを並べてみて気づいたでしょうか。この後NC・NDとモデルチェンジをしていますが、その度に近しい内容が語られているんです。ロードスターは2代目で方向性を定めて、3代目で定着しカーオブザイヤーを受賞。4代目がワールドカーオブザイヤーを受賞したのも、ブレずに進化を続けていたという必然から来ていたのかもしれません。まさに継続は力なりです。

次回は後期型を紹介します

NBロードスター広告集(後期型)

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