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NAロードスターのネオグリーンといえば、クラシックレッドと並ぶくらいの人気色でした。そんな「緑色」も、時代が経つごとに不人気色となってしまい、近年は目にすることが少なくなりました。
NBロードスターの「緑色」
NBロードスターの緑色は3色存在します。左から「ノルディックグリーンマイカ」「スプラッシュグリーンマイカ」「グレースグリーンマイカ」という色名です。※広義に捉えればSGリミテッドの「セリオンシルバーメタリック」も緑がかった銀色なのですが今回は割愛しています(余談ですがSGとは「シルバーグリーン」です)。
そんな中、特にレアカラーなのがNB4型の「ノルディックグリーンマイカ」です。一度だけ実車を拝見することが出来たのですが、それ以降軽井沢MTGでもなかなか出会えません。
そこで、ノルディックグリーンマイカの生産期間を調べてみると興味深い事がわかります。
ノルディックグリーンマイカとは
NB4ロードスターのリリース時期は2003年9月~2005年7月です。ただし4月いっぱいでNBロードスターは生産終了し、翌月からNCロードスターに入れ替わりました。販売期間は約1年10ヶ月と、それなりに長い期間販売自体は行われていました。
NB4ロードスターの初期カタログでは、緑色は「グレースグリーンマイカ」が続いていました。ロードスターターボが2004年2月にリリースされましたが、やはり「グレースグリーンマイカ」の設定があります。しかし、その後に「緑」は選択できなくなりました。
NBロードスター末期の2004年1月版のカタログで、ついに「グレースグリーンマイカ」は「ノルディックグリーンマイカ」と入れ替わります。カタログ上では緑の明度が落ち、一瞬黒に見えるくらい色味が変わります。つまり、最後の半年しか「ノルディックグリーンマイカ」はカタログ掲載されませんでした。細かいことを書くと、2004年9月以降のNB4ロードスターは、ヘッドライトのバルブ形式も変更されています(H4→H7)。
実際の生産数を調べてみると、以下のことが判明しています。
国内生産台数:30,039台
グレースグリーンマイカ:3203台(10.7%)
スプラッシュグリーンマイカ:74台(0.2%)
ノルディックグリーンマイカ:34台(0.1%)
NBロードスターの生産台数は別の記事でレポートさせて頂きますが、約3万台出荷された国内販売において、最も売れた色が「グレースグリーンマイカ」で、最もレアカラーなのが「ノルディックグリーンマイカ」になります。NBロードスター最後期の黄色「ライトニングイエロー」は38台存在しますので、それよりもレアな色です。
「ノルディックグリーンマイカ」の内訳は、NB6Cが9台、NB8Cは25台となります。
「魂動グリーン」はあるのか
なお、このノルディックグリーンマイカはNCロードスターに引き継がれました。RX-8などのアスレティックデザイン世代(Zoom-Zoom)とボディカラーが統合されていた都合もありますが、そもそもNCロードスターの「緑」もなかなか見かけません。NC1時代に1回カタログ落ちしたあと「ハイランドグリーンマイカ」が復活しますが、NC2以降で完全に濃緑色はなくなってしまいました。
さて、ボディカラーでは歴代一豊富なNBロードスター。こちらは赤軍団。
こちらは青軍団です。全て違う色というのは、単純に凄いことだと思われます・・・
ただ、ブリティッシュスポーツに端を発したスポーツカーの「緑」は、やはり一目置きたいボディカラーです。近年では他社がカタログに揃えていて、ロードスターファンとしては歯がゆかったりします。
魂動デザインでは「青(ブルーリフレックス)」「赤(ソウルレッド)」「グレー(マシーングレー)」と揃えてきたのですから、ぜひ緑色でも「魂動グリーン」で驚かせて欲しいですね。