この記事を読むのに必要な時間は約7分です。
2016年5月。ついにNDロードスターのステアリングを握る機会を得ることができました。地元ディーラーのキャンペーンで24時間お借りする企画があったのです。これはその時の試乗記です。お借りしたのは2015年式のDBA-ND5RC Sスペシャルパッケージ(1500cc 6MT 131ps 1010kg)です。
MAZDA ROADSTER(ND5RC)SSP(S special package) | |||
車格: | オープン | 乗車定員: | 2名 |
全長×全幅×全高: | 3915×1735×1235mm | 重量: | 1,010kg |
ホイールベース: | 2,310 mm | トランスミッション: | 6MT |
ブレーキ: | ベンチレーテッドディスク/ディスク | タイヤ: | 195/50R16 84V |
エンジン型式: | P5-VP[RS] 1496cc | 種類: | 水冷直列4気筒DOHC |
出力: | 131ps(96kW)/7000rpm | 燃費(JC08モード) | 17.2km/l |
トルク: | 15.3kg・m(150N・m)/4800rpm | 燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
我が家に最新のロードスター、NDがやってきた
ディーラーでアドバンスキーを預かり、エンジン始動の方法やバックギアの入れ方、マツダコネクトの使い方などの指導を受け、ウキウキしながら自宅へ戻り記念撮影を行います。
ソウルレッドのボディを見た次女ちゃんは「赤いほうが好き」とのことで、ガーネットレッドよりもお気に入りのようです。確かに、明度、彩度がわかりやすく高くなっているので子供の目から見ても鮮烈に見えるのでしょう!
本日は快晴ということもあり、慣れるためのプチツーリングを断行。行き先は実家の宇都宮へ。まずはシフトチェンジの感覚を身につけなければいけません。NBに比べて明らかに太いピラーとドアですが、クラフトマンシップを感じるインテリアで違和感なくまとまり、オーナー心を刺激してくれます。
写真では分かりづらいですが、おそらく軽量化のために残った三角窓のマツダマークが、ソウルレッドのシェルに影になって写り、そのニクい演出にニヤニヤしてしまいます。
先ずは巡航速度にて
慣らし運転もかねて、居住地の埼玉から実家のある宇都宮へ。お昼前には実家に到着しましたが、太陽が真上にあったこともあり幌を開けるのはお預け。片道約80kmほどですが、恐ろしく快適な巡行でした。
最初はV5-BPエンジンは所詮テンゴーなりかな・・・と思っていたのですが、中間加速の伸び(トルク感)が想定外にいい感じでした。電装ステアリングは噂ほど軽さを感じませんでしたが、素直すぎて高速直進安定性に若干の違和感、まぁ慣れの部類です。ただし、ミッションは6速に入れる感覚を忘れていたので(普段は5速です)、シフトチェンジが忙しい印象でしたが、これまた直ぐ慣れました。
ボンネットの峰は車両感覚をつかむのにいいと聞いていましたが、それ以上に「NDに乗っている」という、NAのリトラを開けてヘッドライトカバーが見えている感覚に近く、これも満足度の領域かと思います。
ここまでのNDの印象は新型iPhoneに買換えた感覚に似ていました。良いことは判っているんだけれど、それほど前のモデルとの違いを感じない・・・後からじわじわと良さを感じるというアレです。もしかして、私の愛車のNBってとても出来の良い子だったんじゃね?っていう感じるのです。
しかし、パッセンジャー(次女ちゃん)がいたのでコンフォートな走りしかしていなかったのも事実。では、実家のじじばばに彼女を任せ、幌を開けて峠道へ出発です。
地元の峠道にて
そして、宇都宮は羽黒山の峠道を走って、恐ろしく先ほどまでの印象が変わりました。まさか、マツダのエンジンでこんなに感動する日が来ようとは!!
シャシーの安定性は年代相応ということで良くなっていることは覚悟していましたが、2速3速の中間トルクの太さが笑っちゃうくらい人馬一体感をアシストしてくれます!NBのB6エンジンがガサツな回り方で頑張ってヒーコラ登る道を、まるでモーターのようにスムーズに加速するそのP5エンジン。
これは新世代ロードスターに相応しい、回して楽しい素晴らしいパワーユニット!確かにこりゃ、2リッターエンジンはいらないと感じてしまいます。(サーキット行く人は別でしょうけれど)
見る時間で印象が変わる、ソウルレッド
また、このソウルレッドのボディカラーが様々な表情を見せてくれるもの素晴らしい。マツダデザインはどんな場所でも映えるように・・・という想いがあるそうですが、街乗りでも、峠でも、田んぼ道でも「魂動」を感じさせてくれるその御身は、まさに愛車を超えたパートナーといった感じで、所有欲を恐ろしく満たしてくれます・・・
実用的な面からいうと、地味にトランク容量があるので実家からもらったお土産もいっぱい積むことが出来ました。トランクオープナーがデザイン破綻を起こさないようにナンバープレート右上に隠されているのも素晴らしい。
サイタマから宇都宮まで往復で、約230kmほど走ってきたのですが燃費は驚異のリッター17.1。あれだけ回したのに、スカイアクティブエンジンはどれだけ化け物なのだ・・・って感じです。
そして、自宅駐車場へ恐る恐る入れてみました。幅が若干広がっているので心配していたのですが、全然余裕な感じで、近所の方がクルマが変わっていることに気づかれ2度見していました。ソウルレッドは目立ちますからね・・・
NDロードスター試乗まとめ
正直、NDを操舵した時の第一印象はボディのしっかり感から「重く」感じましたが、峠を走ってこのクルマは「けしからん」存在だと確信しました。
多分、ロードスター乗りの方は街乗り15分の試乗程度では自分のクルマだって全然イケると感じるはずです。でも、様々なステージでこのクルマを試すと、吊るしのポテンシャルでこの子が手に入るというのは驚異だと感じるはず。マツダはすごい子を作りましたよ・・・この子も素晴らしい「ロードスター」でした!
→エントリーはこちらから
関連情報: