紙のロードスターを作る(ペーパークラフト)

紙のロードスターを作る(ペーパークラフト)

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不要不急の外出・自粛などが続くと、どうしても増えてしまう「おうち時間」。愛車のメンテナンスをする絶好の機会ではありますが、せっかくなので部屋で手を動かすのも乙なものです。そこで、お気軽に楽しめる「ペーパークラフト」を今回はお勧めしたいと思います。

ペーパークラフトはいわば「紙の模型」です。でも、プラモデルと比較したら手間や工数が短く済みますし、完成品のミニカーに対しては圧倒的安価に手元で楽しむことが可能です。実際、完成品がどんなにヘボくても自分で作ることによる達成感は得難い体験になると思います。

ペーパークラフトで用意する道具


ペーパークラフトを作成するには【必要なもの】と【あると便利なもの】があります。基本的に家にあるツール(文房具)で済みますが、無くても100円ショップでも手に入るものが多いので、先ずはそんなに凝らなくても大丈夫です。実際全てが揃っていなくても、工夫で何とかなります。

必要なもの
・はさみ
・カッター
・ボンド(木工用ボンドを薄めたものでもOK)
・プリント用紙(厚紙がおすすめ)
・プリンター

あると便利なもの
・ピンセット
・デザインナイフ(カッターの代わり)
・クラフトボンド
・乾電池など、丸みを帯びたもの
・定規など、エッジがあるもの

「あると便利なもの」の中で、特にお勧めはタミヤ製クラフトボンドです。これは紙との相性が良いだけでなく早乾性であることと、先細な先端でボンドを塗布することができるので、ピンポイントな作業を行うことが可能になるのです。ただ、代用として「水で溶いた木工用ボンド」を爪楊枝等で流布する手段もあります。

また、ピンセットがあれば「抑え」「曲げ」「エッジ出し」の効率がかなり上がります。このあたりも可能であれば揃えておきたいところです。

ペーパークラフトの印刷データを探す

ペーパークラフトは本格的な紙の模型として市販されているものも多くありますが、ネットでは有志がダウンロード可能なデータを公表しているので、それを印刷すれば準備OKです。

ロードスター関連のペーパークラフトでお勧めのサイトは以下の通りです。(※2021年2月時点で確認ができたもの)

マツダ車ペーパークラフト(マツダ)
https://www.mazda.com/ja/csr/social/kids/papercraft/
マツダオフィシャルでは、鼓動デザイン世代のマツダ車を中心に、PDFデータが配布されています。

MOSS MORTERS PaperCar(MOSS)
https://mossmotors.com/papercar-cutouts
北米の自動車用品メーカーMOSS社が、クラシックカーを中心にデータを公開しています。その中にはMiata(NA)のデータも提供されています。

ペパクラデザイナーギャラリー(多摩ソフトウェア)
https://tamasoft.co.jp/pepakura/gallery/list.php
同サイトの無料ソフト・ペパクラビュワーをインストールすれば閲覧・印刷が可能になります(※Windows)。ペーパークラフト職人が作成した珠玉のNCロードスター、NDロードスター、NDロードスターRFデータが公開されています。

これらのサイトからデータをお借りして、プリンターで100円ショップの厚紙に印刷をおこなえば準備完了です。ちなみに、普通のコピー用紙だと薄すぎて剛性が厳しいです。また、OA用紙が豊富なお店であれば「ペーパークラフト専用紙」というものも販売されています。

NAロードスターのペーパークラフトを作る(約15分)


MOSS社のサイトからお借りしたNAロードスターのデータを組み立ててみましょう。

なお、ペーパークラフトは意図的に「白」であることが多く、この段階で色鉛筆やマーカーなどを利用して色に染めたり、グラデーションを描き込んだりするのも面白いと思います。

 
まずはハサミで各パーツをざっくりと切り抜きます。逆にハサミで細かい部分を切り抜くのは大変です。また、この段階でパーツがどのように組み合わさるのかイメージしておきましょう。

次は、カッターなど小回りが効くもので「のりしろ」を切り出していきます。よく見ると、ペーパークラフトの製作者が意図して「切ってほしいところ」を強調してくれていることが分かります。


あとは、のりしろにボンドを少しづつ塗布して張り合わせていきます。途中、紙の特性上で変な形になるかもしれませんが、のりしろを全て合わせると面白いようにクルマの形になっていくはずです。


そんなわけで、さくっと一台完成しました。


写真で見るとひと昔前のビデオゲームで見たローポリゴン(立体モデル)にみえますが・・・手元にあると、意外と愛着が湧いてきます。脳内変換で、美しいNAをイメージしましょう。

NDロードスターのペーパークラフトを作る(約40分)


次は、マツダオフィシャルで配布されているNDロードスターを作成していきます。ここで少々ズルをしているのですが・・・


私の手元には、以前マツダのイベントで配布されていた「ある程度切り抜いてある」ペーパークラフト・ノベルティがありましたので、こちらを作成します。ただ、基本的にWebサイトにあるデータと同じものです。

 
まずは、各パーツを丁寧に切り出していきます。細かいところ(のりしろ部分など)は、カッターでないと厳しかったです。


NDロードスターのペーパークラフトは三次元曲面で構成されているので、のりしろをピンセットで奇麗に畳んでいきます。張り付ける前に、どんな形になるのかボンドを付けないで仮組み(想像)しておくことをお勧めします。


のりしろにクラフトボンドを塗布したら、ピンセットでグッと抑え込んでいきます。クラフトボンドはさっと乾いてしまうので一発勝負です。ここでゆがむと組みあがりがガタガタになってしまうのです・・・が、それでも形になるのも、ペーパークラフトのいいところだったりします。


NDロードスター・ペーパークラフトの素晴らしいところは、立体的な前後フェンダーを再現しているところです。組んでいる途中で、結構感動することができます。


ある程度組みあがった段階でボディ底部を張り付けると、ペラペラだった紙にカタマリ感が生まれます。

 
さらに、フロントウインドーやソフトトップ、ヘッドレストなど小物を組んでいき、ボディに組み付けていきます。なお、組みあがりはオープン/クローズの選択が可能です。


ここでちょっと小ネタを。エッジを丸めるために用意した乾電池(単4)ですが、ペーパークラフト裏面に張り付けると重心が安定します。


そんなわけで、NDロードスターの完成です。


この写真のリアフェンダーのようにエッジがはみ出てしまったところは、ハサミでトリミングしてしまえばOKです。


ND特有のフロントフェンダーの峰や、リアフェンダーの盛り上がりが奇麗に再現されているので、控えめにいってもなかなかカッコいいです。

以上、ロードスターのペーパークラフト作成でした。今回はシンプルに作ってみましたが、印刷をすればいくらでも量産できますし、用紙サイズを変更すればボディサイズも変更が可能です。

せっかく推奨されている「おうち時間」、小さなロードスターを組んでみてはいかがでしょうか!?

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