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私のロードスターは内装がVSコンビネーションBの「ベージュ」で幌が「黒」という国内唯一の【NC4インテリア】仕様です。そんな事情から、コーディネートのために一時期エクステリアの一部を黒に変更をしていました。
なぜ塗装処理にしたのか
Aピラーを黒化した際に、トータルコーディネートのためにサイドミラーの黒化も行いました。ハードトップ(幌)の黒さも相まって、クルマの上半身を軽く見せたいという意図になります。
実際に一番簡単な作業は「黒いミラーに交換」すること・・・ですが、内装を剥がしてミラー電動部分のコネクタを外そうにもアクセスができません。別のサービスホールから手を入れてもコネクタの検討がつきません。コネクタ部分の前にあるBOSEスピーカーはがっちり接着されていて取り外せません。前期型で雨漏り被害が多かったことの対策でしょうか・・・
ケーブルを切ってまでミラーを外そうとも思わないので、塗装で対処することにしました。
塗装は「塗って剥がせるラバースプレー」にて施工を行います。「ゴム塗料」を塗布するので、その名の通りいざという時に剥がすことができる・・・つまり、いつでも純正に戻すことが可能になるのです。
塗装準備から作業まで
まずは万能アイテム・メンディングテープで台座部分をマスキングします。
ミラーの板面は左右の隙間から指を入れて、手前に均等に力を入れると外せます。「バキッ」と音がするので、若干心臓に悪いです・・・
さらに万能マスキング、新聞紙で周りを覆います。結果的にこのマスキングではガードが足らなくて少しミストがボディにかかったのですが、塗料の特性上リカバリが効くので大丈夫でした。
最初はミラー全体に薄く吹き付け、20分の間隔を空けながら4回ほど塗り重ねました。ゴム塗料なので重くて垂れるかと思ったらそんなことはなく、普通のスプレーのように吹き付けることができました。
なお、塗面が乾燥する前に触ってしまうと剥がれてしまいますが、筆に塗料を乗せてリタッチすることでリカバリが効きました。筆は100円均一のもので十分です。
そんな訳で完成です。いい感じにマットブラックになっているのが分かるでしょうか。
ラバー塗料の対候性
塗面の耐久性は気になるので、経過をウォッチしました。
前提として、我が家のロードスターは(当時)青空駐車かつ玄関先に置いていたので、隙間を家族が通り抜けます。つまり、子供達がガンガンミラーに接触していきますし雨が降ったら濡れるような、若干ハードな環境です。
しかし、結果的に塗料は削れることも剥がれることもありませんでした。少し擦ったくらいでは全然大丈夫なようです。
ラバースプレーの説明書には「水洗い」の指示があったので試しにスポンジで撫でてみましたが、こちらも問題ないようです。そのあと水を拭き取って・・・少し水垢が残ったのですが、これは艶消し塗装の宿命かも知れません。ただ、乾燥するとウォーターラインは消えました。
塗膜は結構しっかりしているので、ワックスをかけても大丈夫でした。
タッチアップを行い延命する
ラバー塗装も万能ではありませんので、塗面で痩せていく部分ができたり、強引にこすれて剥がれる部分も出てきました。もともと耐用期間は6か月となっているので、経年劣化は宿命かも知れません。
しかし、塗料の余りを蓋に貯めて筆でタッチアップを行いました。こういう作業のために、100円ショップの筆を買い溜めしておくと、いざという時の作業がはかどります。痩せた塗面にペタペタと厚盛り気味で乗せてみました。
もともとつや消し塗装なので、乾けばよほどのことがない限り気になりません。
2年後、塗面を剥がす
メーカー推奨の塗膜保証期間をはるかに超えた2年間、タッチアップ痕はあれども美しいマットブラックを保っていました。しかし幌をベージュに交換したことでミラーの「黒」がうるさく感じ、塗装を剥がすことにしました。
爪でわざと「めくり」を入れて引っ張ると徐々に塗装がめくれていきます。(結構気持ちいいです・・・)下地保護効果もあったのか、綺麗なオリジナル塗面が見えて来ました。
しかし塗膜が薄いところは剥がれにくいです。爪でこすっても剥がれるのですが、パーツに傷がつく心配もありますのでパーツクリーナーをウェスにつけてこすると、綺麗に剥がれました。
可動ミラーの奥まで塗っていたのですが台座を外すのが面倒なので、ふちの部分でトリミングをしました。パーツクリーナーでラインに沿って馴らすだけで塗面は溶けてくれます。
最後にワックスをかけて仕上げを行います。足し算と引き算、ノーマルコーデもまた美しいです。モデファイの道はまだまだ続きます。
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