【注意喚起】落雷時のオープンカーは自殺行為

【注意喚起】落雷時のオープンカーは自殺行為

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落雷時のオープンカーは自殺行為


理科の授業や実験系の番組で「自動車は雷が落ちても大丈夫」という話を聞いたことはありませんか?まさにその通り、クルマは「金属製の箱」のようなものですから、落雷による電気はクルマの表面だけを流れ、ホイールから地面に抜けていきます。

では、オープンカーであるロードスターではどうなるのか?

オープン状態は当然ながら、幌を閉めていても、ハードトップでもかなり危険です。オープンカーは金属製の箱ではなく「バスタブ(浴槽)」のようなもの。雷は搭乗者に直撃する可能性がかなり高くなるです。雨でも(ある程度の)スピードが出ていればキャビンは濡れないなんていわれていますが、雷によるリスクは根本的な部分で違います。

ゴロゴロと雲行きが怪しくなったら、素直にクルマから離れて避難しましょう。

何故、普通のクルマは雷でも大丈夫なのか


そもそも、雷(電気)は流れる方向に一定の法則があります。したがって、全天候で運用されるクルマは設計段階で電気の流れる方向を調整されています。

先に「金属製の箱」という表現をしましたが、洗車時にクルマに水をかけても漏水せずに(雨漏りせずに)水はすっと流れていきます。そんなイメージに近しく、電気はキャビン内に流れず表面を伝って地面に抜けていくのです。したがって、普通のクルマは落雷時であっても比較的安全な空間といわれています。

なお、飛行機や列車など「鉄製の乗り物」は電気の流れる方向に対して同様の設計思想を持っているので、落雷があっても大丈夫だそうです。

ただし、落雷がクルマに全く影響を与えないわけではなく、当たり所が悪いと落雷箇所は焼け焦げたような傷がついたり、タイヤがバーストしたり、フロントガラスが割れたり、電子機器がショートを起こしてしまうことがあるようです。

また、落雷時は帯電現象がおこるので、安全といわれていても金属製のドアノブなどに触れていると感電するリスクがあるそうです。金属物が身体に触れないように気をつけましょう。

落雷時、オープンカーはなぜ危険なのか


屋根のないロードスターのようなオープンカーは、まさにバスタブ(浴槽)にタイヤがついているようなもの。頂点にAピラーがあったとしてもピンポイントで雷が落ちるわけではなく・・・開かれたキャビンは裸同然の状態です。

厄介なのは、幌には導電性が無いので、電気はビニール、クロス(布)いずれも天井を「突き抜け」ます。NDロードスターの幌は内部にアルミの天板が入っていますのでワンチャンありそうですが、全面を覆っている訳ではないのでリスクは変わりません。


また、ハードトップに関してはDHTタイプ(NA、NB、NC)、リトラクタブルタイプ(NC-RHT、ND-RF)いずれもSMC(sheet molding compound)というガラス繊維と炭素繊維の複合素材である樹脂で出来ています。SMCは導電性がないのでリスクは変わりません。

ザーザー降りな雨の中であればボディに水が伝うので、電気も同じようにボディを伝ってくれそうな気はしますが、幌は速乾性が高いので余程の悪天候でない限りスッと乾いてしまいます。どちらにせよ、雷鳴轟くなかでオープンカーに乗るのは覚悟が必要・・・ではなく、おとなしく安全な場所に避難しましょう。

落雷時にはどこに逃げればいいの?


雷は雷雲の位置によって、海面、平野、山岳などどこにでも落ちる可能性があります。また、近くに「高い物体」がある場合はそれを通って落ちる傾向があります。

グランドやゴルフ場、屋外プール、堤防や砂浜、海上などの開けた場所、山頂や尾根などの高い場所では、人間が落雷の危険にさらされやすくなるため、できるだけ早く安全な場所に避難しましょう。

<安全な建物とは?>
鉄筋コンクリート建築物、自動車(オープンカーは不可)、バス、列車の内部は比較的安全な空間とされています。木造建築物も基本的には安全ですが通電性が良すぎるようで、全ての電気器具、天井や壁などから1m以上離れたほうがいいそうです。


<緊急避難時>
近くに安全な場所がない場合は、電柱、煙突、鉄塔、建物などの「高い物体」のてっぺんを45度以上の角度で見上げる範囲で、その物体から4m以上離れた場所に避難します。

実は「高い木」の近くは危険です。最低でも木の幹、枝、葉から2m以上は離れて、姿勢を低くし、持ち物は身体より高く突き出さないようにします。

雷の活動が収まり、20分以上経過した後に安全な場所へ移動しましょう。また、保護範囲であっても落雷地点の近くで座ったりすると、地面と接触する身体の部分にしびれ、痛み、やけどが発生することがあります。場合によっては歩けなくなることもありますので、注意が必要です。

現在社会においては落雷時であっても、街乗りであればビルやマンションに避雷針が立っているし、郊外には電線路(送電タワー)があるので、普通にしていれば問題は無いかも知れません。

ただ、趣味車である我々オープンカーは大自然に引き寄せられる性質があります。自然物しかない状況で悪天候に見舞われたら本当に危険です。オープンカーの天敵、雷に注意してロードスターを楽しみましょう!

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