NBロードスター広告集(後期型)

NBロードスター広告集(後期型)

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今回はNBロードスター後期型の広告を中心にご紹介していきます。NBロードスターは前期型と比較しても驚くくらいメカのアップデートがされているのですが、そこにまったく触れていないのがロードスターらしさ。スペックではなく、乗り方で語るのです。

2000年という後期型リリースの時期は、マツダ自身が(現在に至るまでの)「ブランド戦略」を始めた時代になります。したがって、マツダの広告全般が概念(うんちく)的な物より「躍動感」や「ライフスタイル」を提案をするような内容になりました。

マツダスピード

 
 
「スポーツカーの正当なる進化」 「ロードスターここに極まる」
こちらは後期型ではなくマツダスピード・Aスペックの広告です。当時はマツダスピードもマツダ社内ブランドではなく、関東マツダが母体の独立した会社でした(のちにマツダへ統合)。ちなみにこのAスペック仕様、模型化もされていますが実車一台しか見たことありません・・・実物は結構なレアさです。

また、同時期にマツダスピードのコンプリートカー「ロードスターCスペック」が併売されていました。そのお値段、約500万(車両持ち込み費用込み)で30台限定となっていますが、実際何台出たのでしょうか・・・

ロードスター後期型


「カーブを曲がるたびに、世界は新しくなる。」
当時は思わず二度見してしまった、クリスタルブルーメタリックのNB2ロードスター。ヘッドライトとバンパーが変わっただけなのに、これだけ印象が変わってしまうのも驚きです。マイナーチェンジですが「New ROADSTER,Hear.」と、新型車のような取り扱いになっています。
特にRSグレードはボディ補強、16インチホイール、強化ブレーキ、可変バルブタイミングエンジンと、当時の心くすぐるキーワードが満載でした。


「オープンカーを、自分のものにする。」
限定車YSリミテッドの広告です。YSは英語のYouthful & Sports(ユースフル&スポーツ)の略になります。「若いお客様に、気軽にオープンカーを楽しんでいただきたい」という思いが込められています。また、この限定車のヘッドライトはベゼルがブラックアウトされていて、非常にレアであったり、マイカ塗装の黒(ブラックマイカ)が用意されていたりします。注目すべきはこの価格で、驚くほど安い!


「オープンエアを、楽しもう。」
「大人だって、遊びがなくっちゃ。」というマツダ広告のシリーズでプラモデルのパッケージを模したものになっています。また、横に小さくマツダスピードロードスターも紹介さてています。この年のマツダは新型車を1台(トリビュート)しかリリースしなかった時期で、既存車全てをStandByMeのアレンジにのせてTVCMも行いました。

Zoom-Zoom


「太陽の下のスポーツカー」
マツダブランド戦略は伝説の『Zoom−Zoom』をキャッチフレーズとして定着化させていきます。この広告シリーズの特徴は、黄色のインパクト・フォントで車名をかぶせて表示させる「定型」ができ、アクセラやアテンザ、デミオなどの広告もこれに準じています。直ぐにNB3ロードスターにマイナーチェンジしてしまったので、比較的珍しい広告かもしれません。


「それは、小気味よい贅沢。」
エミッション(環境規制)対応で密かに馬力も下がっているNB3ロードスターの広告です。新しく追加されたふたつの「VS」グレードを前面に打ち出しています。新色ガーネットレッドとVSコンビネーションB内装は、かつての限定車VR−BやNRリミテッドを彷彿とさせるものですが、ついにカタログモデルになりました。


「本物のスポーツを、粋に乗る。」
RSやNR−Aグレードをベースに専用装備と専用色を施した「SGリミテッド」の広告です。キャッチにもあるように、走りを意識した限定車なのですが・・・本当に、SGリミテッドは”売れなかった”ロードスターで、毎回地方広告の端に大特価で掲載されていた黒歴史があります。しかし、本当にロードスターが好きな方がオーナーになった分、現存している個体が多いのも特徴です。

Zoom-Zoom 2期


「私は、ロードスターになる。」
「SGリミテッド」の別バージョン広告です。マツダ広告レイアウトが刷新されたので、それに準じています。はNB4広告・・・というか、この頃のマツダ広告全般のレイアウトに準じています。今となっては、広告が複数バージョン存在することが羨ましい。


「人馬一体の新たな次元へ」
RX−8とほぼ同時期にリリースされた、これもレアな限定車「ロードスターターボ」です。直前までは「MPSシリーズ」といった、エンジンチューニングやエクステリア変更までしたコンセプトカーがありましたが、そちらは市販に至りませんでした。MPSシリーズの後継と思われがちですが、全く別ラインの開発になります。


「新しい空、新しい風」
NBロードスター最終型、NB4ロードスターの広告です。チタニウムグレーメタリックが雨の中オープンで駆け抜けていて、とてもカッコいい。しかし、モデル末期ということで国内ではほとんど売れなかったNB4。最終的には1800ccは売り止め、1600ccは売れ残りのカラーしか選べなかったと寂しい記憶が・・・


NB後期型は、RX-7の廃止とともにマツダのブランドピラーとしてラインナップの中心にいる存在でした・・・が、その役割はNCロードスターで花咲くことになりました。ただ、NBロードスターの広告はどれも心ときめく、素晴らしいものだと思いませんか。


(おまけ)DYデミオのCMにも出演していました。

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