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NA/NBロードスターは販売終了からすでに20年以上経過したクルマです。したがって経年劣化により発生する「オイル漏れ」はもはや持病のようなものです。ガレージから出る時、床面に黒ずんだ跡があるとテンションが下がること請け合いです。
未病メンテナンスとして「オイル漏れ添加剤」などもありますが、正直根本的な対策ではありません。
旧ミニオーナーの友人からは「そんなのはオイル漏れに入らない」という鉄人アドバイスをいただくのですが、あまりにひどい症状だと車検も通りません。そこで今回は、ロードスターの「オイル漏れ」における怪しいポイントをいくつかご紹介します。あくまで主観によるものなので、ご参考ということで・・・
確認1:クラッチ回り
駐車時の床面にあるオイル垂れの跡はミッションとクラッチの継ぎ目の部分でした。
そこで、シール部分からのオイル漏れ可能性もあるし、クラッチ自体も10万キロを超えて怪しかったのでまるまる交換をおこないました。結果的に、愛車のオイル漏れはここが原因ではなかったのですが、怪しいポイントとして記載しておきます。
クラッチ交換費用:約67,000円
※ディーラーに作業をお願いしました
確認2:ミッションのダストブーツ
ロードスターの美点、珠玉のショートストローク・マニュアルミッションですが、経年劣化によりミッションブーツが破損してミッションオイル漏れが発生するという情報を得ました。そこでパーツを取りよせて作業を行いました。
作業様子はこちら:
https://mx-5nb.com/2019/11/27/shiftknob/
確かにブーツ自体が経年劣化による破損が確認ができました。実際はオイル漏れまで至っていませんでしたが、ここは時間の問題だったと思われます。
ダストブーツ交換費用:約4,000円
※個人で作業を行いました
確認3:エンジンガスケット
ロードスターシリーズのパワーユニット、縦置きB型エンジンの持病として、ヘッドカムカバー奥のガスケットが劣化してオイル漏れが起こるという友人からのアドバイスがありました。そこで確認をおこなうと・・・見事にヘッドの奥が湿っており、そこからミッションの方までオイルがうっすら垂れていました。
正直、運転席側(奥)になるのでエンジンルームを開けただけではなかなか気づかない部分です。しかし、ディーラーで確認をおこなったうえでガスケット交換をしてもらうと・・・ドンピシャで、ここが愛車の「お漏らしポイント」でした。
エンジンガスケット交換費用:約45,000円
※ディーラー作業をお願いしました。パーツ自体は26千円くらいです。
DIYでオイル交換を行う際は、規定量にも注意です。リッチ(入れすぎ)だとオイル漏れのリスクは高まります。レベルゲージをみて明らかに多い場合は、エンジンが冷えている状態ならレベルゲージのパイプからスポイトで抜いて調整も可能です。
また、オイルフィルターの脱着時にはどうしてもサブフレームにオイルがこぼれます。よく拭き取っておかないと下回りがウェットになってしまうので注意です。
部位 | 型番 | オイル指定 | 量(L) | 時期 | 国内 | 海外 |
エンジン | B6-ZE(NB6) | SAE 10W-30 API SG,SH,SJ級 |
3.2 | 標準 | 15,000km/1年 | 10,000km/6ヶ月 |
BP-ZE&VE(NB8) | 3.6 | シビア | 7,500km/6ヶ月 | 8,000km/4ヶ月 | ||
ミッション | M15M-D(5MT) | SAE 75W-90 GL-4 |
2 | 標準 | 無交換 | 100,000km/5年 |
Y16M-D(6MT) | 1.75 | シビア | 48,000km/2年 | |||
SB4A-EL(4AT) | 純正ATF(M-Ⅲ) | 6.7 | 標準 | 無交換(透明な赤が正常、茶褐色~黒は点検) | ||
シビア | 60,000kmごと | |||||
デファレンシャル | SAE90 GL-5 | 1 | 標準 | 100,000kmごと | 80,000km/4年 | |
シビア | 60,000kmごと | 48,000km/2年 | ||||
※エンジンオイルフィルター交換時は+0.2L |
確認4:オイルプレッシャースイッチ
オイルプレッシャースイッチ(油圧スイッチ)とは、エンジン内の油圧を検知するパーツです。ロードスターの場合はエンジンブロックのオイルフィルターの横にちょこんと配されています。
エンジンの焼きつき防止のために付けられているスイッチで、エンジンの油圧が低下するとメーターパネル内の警告灯を点灯させる仕組みになっています。
こちら、オイルの状態を直接検知するものなので、経年劣化によりオイル漏れが発生します。汎用品であるためかパーツ自体の価格はそれほどでもありませんが、なにぶん作業がしにくい部分になりますので、気になる方は車検時等でチェックをお勧めします。
パーツNo:B367-18-501
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