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NDロードスターの兄弟車であるアバルト124スパイダー日本最後の1台が、1台のみの限定車としてチャリティオークションに出品されています。なお、Fiat124/ABARTH124でNE/NFの型式を使っているので、次期ロードスターの型式はNG系かもしれません。
最後の1台、1台のみの限定車
既に、生産終了して在庫のみの販売になっていた、NDロードスターの兄弟車「アバルト124スパイダー」。その日本市場における最後の1台が、まさに1台のみの限定車としてチャリティーオークションに出品されることが決定しました。
実施期間:2020年11月13日(金)12:00から11月29日(日)18:00まで
主催:FCAジャパン株式会社
寄付先:認定 特定非営利活動法人 シャイン・オン・キッズ
オークションサイト:https://www.abarth.jp/cp/124spider-auction/
ABARTH DAYS 2020の開催を記念したチャリティオークション(入札式)を開催します。今回は日本最後の1台となるアバルト 124 スパイダーを出品します。落札額は、認定NPO法人シャイン・オン!キッズへ募金されます。
シャイン・オン!キッズとは、日本の小児がんなどの重い病気を患った子どもたちやその家族の生活を支える活動を行う、特定非営利活動法人です。主な内容は、小児がんや重い病気の子どもたちとその家族を力づけ、医療スタッフの増員、医療チームのコラボレーション、研究開発への支援を行なっています。今回の落札額はすべてシャイン・オン!キッズへ寄付されます。
<諸元>
出品車両:アバルト124スパイダー
主要諸元・装備:ハンドルポジション:右ハンドル/トランスミッション:AT/ボディカラー:163 BIANCO TURINI 1975 ホワイト(ソリッド)/シートカラー:Black/Red Leather Seat(515)
主要装備品:レザーシート/ナビゲーション/オーディオパッケージ(LEDヘッドライト、ナビゲーションシステム、BOSEサウンドシステム、ブラインドスポットモニタリング/特別バッジ
※参考車両価格:4,554,000円(税込)
※価格は、2020年11月現在の全国メーカー希望小売価格(消費税10%込)です。オプション価格は含まれておりません。
※寄付金額は入札された車両本体価格となります。
アバルト124スパイダー「Edizione Unico」
この最終限定車は、ファイナルであることを証明するFCA本社のデザインセンター・チェントロ・スティーレ(Centro Stile)にて、この車両のためだけに特別にデザインされたバッジが架装されます。
アルミ素材のプレートには、オンリーワンを表すイタリア語「Edizione Unico」、永遠にあなたのものいう意味の「Per sempre tua」というフレーズが、アバルトブランドを象徴する赤色で刻まるそうです。また、デザインセンター謹製のオリジナルスケッチも提供され、まさに日本仕様のファイナルモデルとなるスペシャルな一台です。
歴代ロードスター「最終限定車」
なお、本家マツダロードスターも、各世代で最終仕様の限定車が存在しました。ただ、NAロードスター以外は日本国内で販売されなかったところが残念なところです。
1997-1998 NAロードスター:SRリミテッド(日)、Berkeley(英)
別名「サヨナラリミテッド」と国内で呼ばれる、最終仕様車ならではの”オプション全部のせ”な豪華な限定車でした。手動ドアミラーであるところもこだわりを感じます。国内では白(クリスタルホワイト)も選択できましたが、専用色のスパークルグリーンメタリック(11R)はランティス由来のエメラルドグリーン。とても美しいロードスターです。
2005 NBロードスター:ICON(英)、Youngster(独)
日本国内では2005年にNB8が販売終了し、NB6のSPとNR-Aしか選択できなくなっていましたが、欧州では国内でめったに見ることのないブラックレザー内装をはじめとした”オプション全部のせ”のNBロードスターが提供されました。特に英国は4色が選択でき、専用色として日本ではYSリミテッドのみに設定されたブラックマイカ(16W)と、国内未設定のパッションオレンジマイカ(27J)が用意されました。実は、オレンジ色のロードスターは30周年記念車の専売特許ではないのです!
2014 NCロードスター:Excite(伊)、Sakura(西)、SportVenture(独)、ZenEdition(葡)、Spirit(諾)
2014年の段階でNDロードスターのデザイン発表が行われたことで、国内市場は一気にトーンダウン・・・日本での最終限定車は用意されませんでした。しかし、海外ではカタログカラーに加えて専用色のブリリアントブラック(A3F)とチタニウムフラッシュ(42S)、そしてホワイト内装のオプション全部のせMX-5が用意されました。
なお、北米市場では2015年のNDロードスターデビュー後も、2016年4月までRHTが併売されていました。だから、NCロードスターは生産終了していなかったという事実があるのです・・・
次期(5代目)ロードスターはNG系?
2016年10月に発売開始したアバルト124スパイダーですが、昨年時点から販売終了が決定していました。利益は出ていたとはされていますが、目前に迫る欧州の厳しい環境規制に対応するコストをかけなかったことと、500シリーズが好調になり124事態のブランド効果は薄いと判断され、あえなく終了になってしまいました。
なお、ロードスター繋がりでは、広島で生産されるN系プラットフォームの車両になりますが、型式番号にNE/NFが割り振られています。これはパワートレインが異なる(フィアット1.4マルチエアターボ、NC系をリファインした6速MT)ことからかと思われます。時期ロードスターは「NG」から始まるかもしれませんね。
どちらにせよ、124スパイダーという後押しもあって、NDロードスターの開発原資が得られたというのも事実です。素敵な兄弟車に、最後のエールを送りたいと思います!
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