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我が家のNBロードスターも生産から20年近く経ち、ありがたいことに機関良好にて乗り味に文句はありません。しかし、経年劣化であちこちから錆が見え始めてきましたので、予防整備として防錆(ぼうせい)を行うことにしました。
・ワイヤーブラシ
・パーツクリーナー
・シリコンオフ
・エンドックス「錆転換剤RS」
・呉工業「シャシーコートクリア」
・習字用の筆@100円ショップ
・その他、洗車用品
今回用意したのは、ENDOX(エンドックス)ブランドの刷毛塗用「錆転換剤RS」と、呉工業(KURE)の「シャシーコートクリア」スプレーが中心です。また、作業自体は一日で行うことも可能ですが、テンション(やる気)が落ちないように何日かにわけて作業を行いました。
タイヤハウスまわりの処理
フォトジェニックな場所は悪路である事は良くある話。我が愛車も桜並木の元で写真を撮ったら、タイヤハウス内は泥まみれになっていました。そこで、フロアジャッキとパンタグラフジャッキを用意して清掃作業をおこないました。
カピカピになっているインナーフェンダーの泥は水洗いで落として水気を切ってから、パーツクリーナーでさらに洗浄していきました。
ここで気づいたのは、シャシーブラック(もしくはチッピング塗装)は最低限しか行われていないことでした。デミオもベリーサも要所以外はボディ色のままだったりするので、マツダの塗装はそんなものなんでしょうか。
この後、クリップ止めになっているインナーフェンダーをすべて外して洗浄しようと思っていたのですが(クリップも購入済み)、そのままでも想定より奇麗だったので、今回その作業はオミットしました。
仕上げには、フェンダー内の乾燥のちに「シャシーコートクリア」を塗布していきました。マスキングが必要かと思っていたのですが、意外にピンポイントでスプレーを吹き付けることが出来たので、そのまま作業を行いました。15分くらいの間隔をあけて2回吹き付けています。
ロードスターの弱点といわれるサイドシルからリアフェンダーにかけてのフレアは問題なさそうでした。流石にNBロードスター最終型に近いので対策がされているという事でしょうか。
なぜか、いつぞやの作業で落とした磁石がフレア内にくっついていて「砂鉄」を引き寄せていましたが、大事になる前に気づいてよかった・・・なお、作業は閉鎖空間になりますので、ミストを吸わないようにマスクは必須です。
また、防錆処理の意味合いよりも「見た目」を良くするため、ブレーキローターのハブ回りにエンドックスを筆塗りしました。
フロントローターは手で回せるので奇麗に作業をすることが出来ますが、FR車なのでリアはそうそう回りません。下から覗きこんで一生懸命筆を走らせました。ちなみにエンドックスは刷毛でもいいのですが、100円ショップで購入した「書道の筆」が薬剤の水気を含んでくれるので、いい感じに細かいニュアンスを「描き込む」ことが可能になります。
エンドックスはすぐに赤さびをグロスブラックに変えてくれますが、念のため2回ずつ塗装しました。なお、筆は薬剤が固着する前に水洗いをすれば元のしなやかさに戻すことが可能です。
乾燥後、タイヤを装着して作業完了。足元が黒々としていると、気持ちもシャキっとするものですね。
ジャッキポイント周りの防錆処理
リフトジャッキに憧れはありますが、ガレージでも作らない限りなかなか無理な話で、現実的にはジャッキポイントを活用するしかありません。お恥ずかしい話、ヘボ作業を行って「耳」がヨレヨレになっている部分ができてしまいました。
ここをハンマーでたたいて修正しようとチャレンジしたのですが、チッピング塗装(NBロードスターの下廻りはわざとざらざらで、塗膜が厚くなっている)を削ってしまい、心も削れたので叩く修正はやめておきました。見た目よりもこの「耳」は固めに作られているようです。
また、以前サイドステップを取付けした際の両面テープが残っていたので、ついでに剥がしておきました。
そこでジャッキポイントを洗浄後し、全体へエンドックスの筆塗りを2回行いました。その後、シャシーコートクリアを塗布しておきます。エンドックスはグロス(艶あり)に仕上がるので最初はボディ下面がギラギラしていることに違和感があったのですが、あっという間に慣れてしまいました・・・
トランク回りの防錆処理
以前トランクの雨漏りを修正したことから極端なことにはなっていませんが、金属板の継ぎ目が怪しく赤くなっていたので防錆処理をおこないました。
ただ、NBロードスターのトランク内はボディ同色のままになっていますので、エンドックスで「黒」に変換すると目立ってしまいます。そこで、ワイヤーブラシで錆っぽいところを磨いて洗浄後、シャシーコートクリアを塗布しておきました。
また、スペアタイヤ(スチールホイール)の「淵」が、トランクの雨漏り時の影響で錆ていたので、こちらもワイヤーブラシで磨いた後にシャシーコートクリアを吹いておきました。
ついでに空気圧をチェックし、予想通り抜けていたのでタイヤの空気を補充しておきます。
軽量化のためにパンク修理剤もいいけれど、いざって時に「物理的」な対応ができるスペアタイヤの安心感は大きいです。世の中ではスペアタイヤの廃棄率が問題になったことから消えゆく装備になりつつありますが、10年も乗っていれば使う機会もあるもので(少なくとも3回使用しています)、我が家では重要なパーツになっています。
ウェザーストリップの下を防錆処理
トランク後端のウェザーストリップは上に引っ張れば外れますが、車両の状態によっては水が浸入して錆びているパターンがある模様です。私の愛車は少しだけ点錆が発生していたので、ブラシで削って防錆処理をしておきました。
下廻りの防錆処理
以前、サスペンション交換を行った際、ダブルウィッシュボーンに錆が浮いていたので、上から見えるところはエンドックス処理を行いましたが、今回は下廻りから覗いてみます。
まずはリアを持ち上げウマをかけ、作業の準備にかかります。水洗いをおこない拭き上げたのち、下からワイヤーブラシでとことん浮き錆を磨いていきます。怪しいのはダブルウィッシュボーンや各種クロスバーで、やはりカチオン塗装(電着塗装)が怪しい状態になっていました。
愛車はNR-Aベースなので、NB後期型の補強が多く入っているのですが、下回りを擦るときはこれらのバーがいい感じに仕事の邪魔をしてくれます。ボルト部分で該当部位だけ交換・・・と行きたいところですが、実はクロスバー自体は「カタマリ」として溶接してあるので、アッセンブリー交換になってしまうとのこと。したがって、地道な防錆処理が有効なのです・・・
フロア面は基本的に奇麗だったのですが、唯一ボディ左底面のブレースバーの奥に浮き錆がありました。もちろん磨いてエンドックス攻撃です。なお、どうしても錆びてしまうマフラーやドライブシャフトの対応は、今回は見送りました。
それにしても、なかなか見ない下回りからロードスターを見ると、ダブルウィッシュボーンの肉抜きやパワープラントフレーム、ぶっといプロペラシャフトなど、スポーツカー的なメカの美しさを堪能できます。
エンドックスが乾燥してグロスブラックになったら、全体にシャシーコートクリアでコーティングを行いました。
もちろんフロントも持ち上げてウマをかけ、同じ作業を行っていきます。こちらは錆よりもバンパー裏面が泥だらけだったので、フェンダー同様に洗浄が一番時間がかかりました。
また、パワーステアリングフルードのタンクがスチール製という事で、こちらにもエンドックスを塗布したり、乾燥時間にマフラーカッターをコンパウンドで磨いたり、タイヤワックスをかけたりと、空いた時間も有効活用しました(これらは主に友人氏が作業をしてくれた・・・)
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