1/43 NBロードスター ミニカーの世界①(NB前期型)

1/43 NBロードスター ミニカーの世界①(NB前期型)

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卓上でクルマを愛でることができる自動車趣味といえば「ミニカー」。リーズナブルなものでは、誰でも一度は目にしたであろうタカラトミー社の「トミカ」あたりが有名でしょうか。歴代ロードスターでは残念ながら、唯一NBロードスターのみがモデル化されませんでしたが・・・

一方で一般的なミニカーのラインナップにおいて、2000年代は高精細なミニカーがブームになっていたことが後押ししたのか、意外にNBロードスターは優遇されて様々なバリエーションが発売されました。

現在でこそ3Dスキャンを用いて実車と同じ寸法で造形することが可能になりましたが、NBロードスター現役当時のミニカーは「クルマの特徴」を手のひらで再現するべくカッコよくデフォルメされており、それがミニカー各社ブランドの「味」として反映されています。

そこで今回は、世界統一スケール「1/43」に絞って大きさ約92mm(手のひら上)で展開する、NBロードスターの世界をご紹介していきます。なお、意外に数があるので今回はNB前期型のご紹介です。

ちなみにミニカーとは和製英語であり、海外では小型自動車や軽自動車などのカテゴリーを指すそうです。該当ホビーは「モデルカー(model car)」もしくは「ミニチュアカー(miniature of a car)」と呼ばれるようです。

ニュービッグワンガム マツダロードスター


1999年発売 当時価格:300円(税抜)

カバヤ食品より提供された伝説の食玩「NEW BIG・1 GUM(ニュービッグワンガム)」。その第二期にNBロードスターはラインナップされました。

このモデルはホビーショップではなくスーパーマーケットの食玩として安価に提供されることから、ボディは樹脂であることとディテールの甘さが目立ちます。一方で、大人向ではないので「割り切り」を感じるチープトイな味が特徴です。手荒に扱っても壊れない頑丈さも嬉しいポイントです。


バリエーションは「赤」「青」の2種類で「クラシックレッド」と「イノセントブルーマイカ」が近しいイメージです。現在もオークションなどで比較的安価に入手しやすいのも助かりますね。

いいところ
・造形の甘さを「味」とみれば、可愛く見える
・手荒に扱っても壊れない頑丈さ
・安価に入手することができる

今一つなところ
・Aピラーが低く、リアフェンダーの抑揚が「やりすぎ」
・ドアからサイドミラーが唐突に生えている(いいところでもある)
・ボディ素材の特性上、加工が難しい

関連情報→https://mx-5nb.com/2022/03/14/post-14545/

ダイヤペット マツダロードスター

 
1998年発売 当時価格:1,600円(税抜)/後期1,900円(税抜)

「ダイヤペット」は60年代から続くミニカーの老舗ブランド。提供元のセガ・ヨネザワ(現セガトイズ)社よりNBロードスターは発売されました。なお、「ダイヤペット」ブランドは現在アガツマ社へ引き継がれており、働くクルマを中心にラインナップ展開されています。


このモデルのソースは15インチアルミを履くRSグレードであり、小スケールながらもNBロードスターのオーガニックシェイプを上手くとらえています。特に、ボンネットとドアの開閉ギミックは特筆すべき点で、Aピラーと三角窓の分割ラインはチリがピタッと合っていて驚きます。

アルミホイール造形も価格以上の出来で、ボンネットの中にはBPエンジンも積まれていています。まさに、老舗メーカーのレベルの高さを実感することができる出来栄えです。


しかし、コストの関係か未塗装の部分が多くあり、躊躇せず手を入れることができれば・・・特にヘッドライトのクリアパーツ裏面に「銀」を塗ってあげるだけでも大化けします。※その際はアンテナとハードトップアタッチメントも一緒に塗りましょう。


合金によるボディの程よい「重さ」はいいのですが、サイドミラーは樹脂製のものが接着されており、乱暴に扱うと破損リスクが高まります。また、リアフェンダー周りが実車よりも大げさにデフォルメされているので、必要以上にグラマラスに見えるのが残念ポイントです。また、塗装の質が悪いのか経年劣化で「粒」が現れている場合があり、コンディションを維持するのも大変です。

パッケージは2種類存在し、セガ・ヨネザワ時代は台座と「差替えソフトトップ」が付属していましたが、アガツマ版はボディのみ(オープン状態)にコストダウンされ、かつ値上げされています。


国内では「クラシックレッド(赤)」しか見かけませんが、海外ではMX-5(左ハンドル)のバリエーション展開をおこなっており、国内版では見かけないボディカラーの存在が確認できています。


少なくとも、「グレースグリーン(緑)」「エボリューションオレンジ(金)」が存在するようです。

いいところ
・開閉ギミックが楽しく、見事な「合い」に驚愕できる
・銀の指し色をいれると、更に化ける
・ソフトトップ(幌を閉じた状態)が再現できる

今一つなところ
・塗装の経年劣化が目立つ
・グラマラスにデフォルメされすぎたボディ
・破損しやすいサイドミラー

エムテック マツダロードスター

 
1998年発売 当時価格:1,600円(税抜)から

「エムテック」はエポック社が90年中盤に立ち上げたミニカーブランドで、そこへNBロードスターもラインナップ入りしていました。当初は安価なトイモデルとしてスタートしましたが、2000年代以降のミニカー市場は観賞用の高精細モデルにシフトしていった時期で、エムテックは波に乗り切れず・・・現在はブランド廃止になっています。


このモデルは、当時のダイヤペットとサイズも価格帯もガチンコ勝負になっていました。ダイヤペットは実車寄りのデフォルメでしたが、エムテックは「頭の中に描く」ロードスターのイメージとでもいいましょうか、特にヘッドライト周りはNBロードスターならではのハッピースマイルな表情にデフォルメされています。

また、1/43スケールのドライバーはそれ自体がレアな造形で、大きなポイントになっています。造形の甘さはあれども人が乗っているだけで「オープンカーであること」を感じさせてくれます。


実はよく見ると三角窓からサイドミラーが生えていますが、遠目で見れば実車に近しいイメージになるのも上手いアレンジで、合金製なので破損の心配はありません。

少し残念な点は、ダイヤペット版と比較してドア開閉ギミックの開口ラインが目立つことと、ソフトトップカバーが「盛られすぎている」ことです。ホイールもあまり似ていませんが、こちらは限定版で修正が入ります。


基本的なバリエーションは「クラシックレッド(赤)」「グレースグリーン(緑)」で、緑はVS相当のタンカラー内装になっています。


また、少量ながら限定モデルも販売され「シャストホワイト(白)」「ブリリアントブラック(黒)」「ハイライトシルバー(銀)」「トワイライトブルー(紺)」が確認されており、ホイールと一部塗装が一新されています。写真にはありませんがボディ底面にも塗装が施される芸コマぶりです。また、左ハンドルのMX-5バージョンの存在も確認できています。


また「NBロードスター10周年記念車」の成約記念として、全オーナーに「イノセントブルー(青)」がプレゼントされました。超絶レアな存在なので、見かけたら拝みましょう。

いいところ
・NBロードスターの「イメージ」を再現した可愛いさ
・歴代唯一「ドライバー」を乗せている
・レアカラーが存在する

今一つなところ
・トイベースなので開口ラインが目立つ
・内装パネルがすぐ外るので、紛失しやすい
・ソフトトップカバーが不格好

マキシカー MAZDA MX-5

 
2003年発売 当時価格:2,100円(税込)

「マキシカー(MAXI CAR)」は2000年代前半に展開された、マカオに本拠地を置くミニマックス社のブランドです。その初期ラインナップにNBロードスター(MX-5)が用意されました。同社は精密レジンキットを提供するプロバンスのメンバーが設立したことでも有名で、現在は「Sparkmodel」として高級観賞用ミニカーを提供しています。


マキシカー「MX-5」最大の見どころは、1/43スケールNBロードスターで唯一「純正エアロ(フロント/サイドスポイラー)」と「フォグランプ」が造形されている事です。メッキパーツも積極的に取り入れており、価格以上の精密さを感じることができます。マフラー造形もさることながらサイドマーカーやラジオアンテナもクリアパーツで造形されているのはお見事。

ただ、Aピラーが立ちすぎていていることと、三角窓のチリが合っていないことが残念ポイントで・・・これが無ければ手放しでカッコいいミニカーでした。また、重箱の隅をつつくならフロントバンパーのマツダマーク・プリントが巨大なことと、エアインテークのラジエターがメッキ造形なことも悪目立ちしています。

バリエーションは「クラシックレッド(赤)」「グレースグリーン(緑)」「イノセントブルー(青)」が確認できています。ただ、ボディカラー以外は全て「黒内装/メッキホイール」となっており、実車再現(MiataLSや10anniversaryなど)を行うには少し手を入れる必要があります。

いいところ
・唯一のフルオプション(エアロ、フォグ)造形
・クリアパーツ、メッキパーツの採用で質感が高い
・ボディ塗装がヌルっとしてお見事

今一つなところ
・立ちすぎたAピラーと合いの悪い三角窓
・一部メッキパーツに経年劣化が起きている
・恐ろしく汚いパッケージ(外箱)はテンションが下がる

マーク43 マツダロードスター

 
2015年発売 当時価格;10,210円(税込)

「マーク43(MARK43)」は2013年から始まった、ホビージャパンが運営するポストホビー社によるハイクオリティ・モデルカーブランドです。その名の通り1/43スケールの国産車をレジン完成品として提供しています。モデリングには徹底した取材と3Dスキャニングを行い、重量感を演出する為にホワイトメタルをシャシーに採用する凝りようです。さらに、手吹き塗装を経てクリアーコートの研ぎ出しを行うなど、塗装だけでも高品質であることが一発で分かります。

また、ホイールやタイヤなど精度が必要な小物パーツは金型を使用しており、最新技術と職人芸が見事に融合しています。

初期ラインナップとしてNBロードスターが用意され、出来は凄まじくいいのですが・・・NBロードスターの不人気からか品切れにはなっておらず、現時点でも通信販売等で新品を手に入れることが可能です。


「悪いところが見つからない」ほどシャープな造形は、タイヤパターン、鍵穴、シートベルトアンカー、ブレーキキャリパー等どれをとってもパーフェクト。1/43NB前期型のミニカーでボンネットにウォッシャーノズルを再現しているのはこのモデルのみです。

一番の見どころはヘッドランプで、立体的な奥行きのある2眼だけでなく、NB1最大の特徴である目の隈取(くまどり:縁)も描かれています。

唯一の弱点は、ダッシュボード中央のデフロスター(エアコン吹き出し口)周りがなぜか四角く盛り上がっていることで・・・他が完璧なだけにとても目立つ残念ポイントです。また、重箱の隅をつつくとダックテール(トランク)が極端な造形であることと、ジャッキポイントが黒く塗られていないこともあります。

ただ、この超絶造形は、NB前期型に乗っている方であれば高い満足度を得られることは間違いありません。NBロードスターのミニカーの中で一番の出来であると断言します。


バリエーションは「クラシックレッド(赤)」「シャストホワイト(白)」「ハイライトシルバー(銀)」が存在し、一部通販でボディに貼るストライプデカールが付属します・・・が、余計な装飾が無い方が前期型には似合っている気がしますね。

いいところ
・どこからどう見ても完璧での無い造形。
・ヘッドライトのメッキ処理、ホイールの半艶処理など質感が恐ろしく高い。
・パーティングラインに入る墨入れがシャープさを際立たせる。

今一つなところ
・ダッシュボードの造形が甘い
・VSグレード(明るい内装)のバリエーションが存在しない
・折角の出来なのに、知っている人が少ない

世間一般にはもっと1/43ロードスターが存在するかもしれませんが、前期型で把握できたミニカーのご紹介でした。長くなりましたので後期型のミニカーは別トピックでご紹介します。

関連情報→

1/43 NBロードスター ミニカーの世界②(NB後期型)

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