MX-5 US ROADSTER(NDロードスター電動カー)

MX-5 US ROADSTER(NDロードスター電動カー)

この記事を読むのに必要な時間は約11分です。

伝説のユーノスロードスター「ペダルカー」


もはや伝説となっているユーノスロードスター(TOSHIMA)のペダルカー。2000年代初頭まで作られていたようですが、豊島製作所のトイ事業部が撤退したことにより既に廃版となっており、プレミアアイテムになってしまいました。

子供用の足漕ぎトイカーとはいえ、ステアリングやリトラクタブルヘッドライトのギミックは大人も魅了する出色の出来でした。普通に造形が確認できるのは、軽井沢ミーティングのペダルカーレースくらいでしょうか。


その後、子供用のロードスターは欧州マツダから公式ショップオプションとしてNCロードスター(MX-5)のボビーカー(※)が販売されています。とても可愛いので、国内で一般販売されなかったのが残念です。※幼児が歩くことを学ぶためのカートイ

そのようななか、2023年秋にマツダオフィシャルライセンス製品としてNDロードスターの子供向けの乗用ラジコン(電動カー)が発売されました。

電動カー「MAZDA MX-5 US ROADSTER」概要


このNDロードスター(電動カー)の製作は、主に電気自動車分野の製品設計・開発、製造、輸出貿易を専門とする総合製造企業Chongqing Mobimax Technology Co.,Ltd.(重慶モビマックステクノロジー株式会社)が行っており、国内ではMOBIMAX JAPAN株式会社(モビマックスジャパン)が公式取扱店となっています。電動化技術を持つメーカーの提供ということで、いわばマツダに先駆けてロードスターがフル電動化されています。

なお、当社のラインナップにはトヨタやレクサス、ランボルギーニなど様々なメーカーから公式ライセンスを得て商品化を行っています。経済産業省の電気用品安全法(PSE)もクリアしているので、レギュレーション的なものも問題はありません。


発売は2023年秋だったことから、デザインソースは前期型NDロードスター(北米版MX-5)になります。販売直後にNDロードスターはマイナーチェンジ(ND3※)が行われましたが、基本デザインは一緒なので問題ないでしょう。商品画像の通り、グラマラスなNDロードスターがカッコ可愛くシングルシーターでデフォルメされています。※現行型NDロードスターは海外で「ND3」と呼称されています。本サイトは海外閲覧者も多いので、この記載にしています。

この製品の大きな特徴は、電動カーというバッテリーを搭載したトイであること。

子供が乗り込んで本当のクルマのようにアクセル駆動が可能なだけでなく、専用のコントローラーによってラジコンのように遠隔操作が可能なことにあります。また、電動であることを活かしてヘッドライトやテールランプ(※尾灯)が光ったり、イグニッション演出やMP3音楽再生機能も搭載しています。

なお、バッテリーはシート下に格納され、リア駆動でクルマは走ります(細かいですがFRではなくてMRです)。また、充電式バッテリーはメーカーよりパーツ供給されているのはありがたいですね。


国内流通しているのは赤、白、黒、ワインレッドの4色。発売開始後早々に「赤」が売り切れてしまいましたが、定期的に在庫は復活するようです。ちなみにソウルレッド系にイメージが近しいのは「ワインレッド」指定されている製品です。


その他、海外では銀(シルバー)が存在します・・・このカラーリング、普通に実車でも欲しいですよね。また、ウォルマート専用品としてピンクとガンメタリックのバリエーションが存在します。ガンメタはマシーングレープレミアムメタリック相応ですから、国内でも欲しい人がいそうですね。

インテリアは全てベーシックカラーのブラックですが、リペイントは簡単にできるので自分仕様に仕上げるのも面白そうですね。一応組み立てキットなので少しだけ作業工程が必要です。販売価格はオフィシャルショップで18,800円(税込)。amazonも含めた各種ECサイトでも販売中です。

仕様
車種 MAZDA MX-5 US ROADSTER
サイズ 約105cm×62cm×46cm
対象年齢 1~8歳(運転操作3歳~
モーター 25W×2
車両重量 約12.8kg
バッテリー 6V4Ah×2
付属品 電波法対応プロポ(電池は別売り)
充電機能 電気用品安全法適合PSEマーク付 専用充電器
装備 ハンドル部サウンド機能 USB接続/Bluetooth接続
販売価格 18,800円(税込)

電動カー、パッケージの中身

 
インターネットにて商品を注文すると、ほどなくして想定よりも大きな荷物が届きました。私の場合は休日に直接受け取ったので問題ありませんでしたが、「置き配」では厳しそうなサイズの段ボールに梱包されていました。

具体的には半畳よりも大きく、参考までにガンプラのパッケージ(HGUCジム)を乗せているのですが・・・その巨大さが分かりますでしょうか。しかも、それなりに重いので(約13kg)箱の移動時には腰に注意しましょう。


本体を傷付けないよう慎重にパッケージを開封すると、中には可愛いロードスターが入っていました。ちなみに箱よりも小さいサイズになるかと思ったら、ほぼそのままの大きさなのでビックリしました。

また、梱包をコンパクトにするため各種パーツはインテリア内にぎゅっと詰め込まれています。ワインレッド(ソウルレッド)の塗装も上々でいい感じです。


本体以外にはタイヤ、ホイール、シート、ステアリング、サイドミラー、ロールバー、ダミーアンテナ、フロントウインドーと組立工具、遠隔操作用のコントローラー、充電用アダプターがパッケージされています。

けっこう詳細な日本語マニュアルの付属も嬉しいですね。なお、初期不良時の返品交換用に「段ボールはしばらく保存してほしい」旨のアナウンスも封入されていました。段ボール自体もとても大きいので、すぐに処分したくなるんですけどね・・・(あと、大陸製特有のツンとする匂いがする)

電動カーの組立

 
それでは組み立てを行っていきます。基本的にはマニュアル通りの手順で組めば大丈夫です。工具も一応付属のもので何とかなるようにパッケージされていました。


まずはシート下に格納されているバッテリーの絶縁体を外し、通電位置へコードをセットしていきます。玩具用ではありますが、しっかりしたバッテリーであることに驚かされました。

 
次に前後のタイヤ&ホイールを組み込んでいきます。ホイールは実車同様グロスブラックの方が似合うかな?と思っていたのですが、このサイズだとギラッとしている方が存在感が合っていい感じです。

駆動輪になるリアはシャフトの長さを調整しつつ組んでいきます。繰り返しますが、付属の工具だけで組めるようにはなっていますが、レンチを用意したほうが精度を高く、スムーズに作業ができると思います。


ステアリング機構の組み上げ工程では最後にフライングM(マツダマーク)の立体シールを中央に貼り付けます。このシール、えらい出来がよくて普通にパーツとして欲しい・・・


あとはフロントウインドー、ロールバー、サイドミラー、アンテナなどをパコっとハメるだけで完成です。この写真でも分かる通り、ドアもきちんと開閉が可能です。なお、サイドマーカーやウインカーなどど一部の造形はテクスチャーが描かれたシールになっていますが、気になりませんでした。

 
バッテリーの充電は付属のアダプターでシートの根元から行います。ちなみに充電時はキルスイッチ機構が働いているようで、ボタン等を押しても反応はありません。

また、コントローラーは別途電池が必要で、利用前にBluetoothのペアリングを行う必要があります。見た目はゲーム機のものに近しいですが、正直質感は高くありませんでした・・・ともあれ、これで完成!組み立てるだけであれば、作業時間は30分もかかりませんでした。

MAZDA MX-5 US ROADSTER


組み上がった電動カーはまごうことなき「NDロードスター」!

ワールドカーオブザイヤーを受賞した魂動デザインをギュッと凝縮し、なおかつカッコ可愛くデフォルメされている素晴らしい造形です。ワインレッドのボディカラーもソウルレッドのごとく、実車同様「反則じゃないか?」と思うくらい造形の抑揚を強調してくれます。


ナンバープレートは北米仕様なので横長です。ヘッドライトの造形も素晴らしく、光らせることも可能です。フロントウインドーもピラーとウインドーの艶の質感を変えていて(※一体パーツです)実車のようなカッコよさ。リップスポイラーもキチンと再現されています。


サイドビューから。実車同様にリアフェンダーからドアパネルにかけたキャラクターラインは前後が詰まっていることにより、よりダイナミックになっています。NDロードスターの特徴のひとつであるベルトラインの抑揚もいい感じです。あえて高めな車高もキュートさを強調してくれます。


リアビューから。ロールバーはスペースの都合でトランクから突き上げる形になっています。実車のようにシルバー塗装だとリアの主張が激しくなるので、これで正解ではないでしょうか。ちなみにサイドミラーやMX-5/スカイアクティブのオーナメントはシールです。それにしても・・・リアフェンダーのセクシーさは実車よりも凄まじいですね。


シートには子供を固定するためのベルトが用意されています。素のボディ状態でもいいですが、ドアが開口するのであればスカッフプレートやフロアマットでディティールアップをしたくなりますね。なお、アンテナはダミーです。


インテリア周りはスタートボタン、ライト点灯ボタンと、ペダルのキルスイッチが付いています。コンソール左側にはUSB接続端子が付いており、MP3プレイヤーとして活用も可能です・・・ってことでスピーカーが隠されており、スタートボタンを押すと(結構な音量で)NDロードスターのイグニッション音が流れます。


走らせてみるとこんな感じです。人が乗っていないとプラスチック製のタイヤであることから荷重がかからないので、ラジコンとしては「普通」ですが、大きい車体が動くのはそれなりにインパクトがあります。これ子供が操縦したら喜ぶだろうなぁ・・・


そんな訳でNDロードスター電動トイのご紹介でした。余談ですがNA、NCと続いてNDロードスターの大型玩具が登場していますが、NBロードスターだけは公式なものが存在しないんですよね。少し寂しい・・・

ともあれ子供用、お孫さん用の入門スポーツカーとしてだけでなく、インテリアグッズとしても面白い、出色の造形は必見です。難点は大きさと重さですが、比較的手に入れやすい価格でもありますので、所有できる環境が用意できれば、廃版になる前に増車をお勧めします!

関連情報→

ロードスター・ラボ(レア玩具)

ロードスターホビーカテゴリの最新記事