ファン刮目!1/5 NBロードスター

ファン刮目!1/5 NBロードスター

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マツダトランス青山(表参道)


2026年2月6日、東京の南青山にマツダのブランド体感施設「MAZDA TRANS AOYAMA(マツダ トランス アオヤマ)」がオープンしました。表参道駅のB1出口から目の前(渋谷からも散歩道コース)、周りには有名なブランドショップやランドマークやが立ち並ぶ好立地であり、そこへ見慣れぬ(刷新されたばかりの)「マツダ」ブランドロゴが掲示されています。

クルマ視点でいえば、国道246号線沿いなのでグランツーリスモの市街地コース(ルート246)を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。さらに、青山一丁目方面に向かえば本田技研本社を始め、コーンズ、マクラーレン、アルピナ、アストンマーティン、メルセデス、レクサス、BMWなど名だたるディーラーを見学することも可能です。


アクセス 表参道駅 B1出口 徒歩1分/渋谷駅 B4出口 徒歩15分
住所   東京都港区南青山5丁目6-19
営業時間 8:30 ~ 18:30 PM(※8:30 ~ 10:00はカフェのみ営業)
定休日  月曜日
TEL    03-6450-6691
Web    https://www.mazda.co.jp/experience/mazda_trans_aoyama/


マツダブランド発信施設になるので、こちらでは歴代マツダ車やコンセプトカーの常設展示、イベント・ワークショップの催行、マツダ由来のガジェット展示・販売や、試乗体験等を随時行っています(イベント開催時以外は入場は無料)。

また、広島創業(宮島)の伊都岐珈琲(いつきコーヒー)監修のカフェを併設しており、ほっと一息つくことも可能です。


展示車両は随時入れ替わり、私が足を運んだタイミングでは、リトラクタブルヘッドライトで話題を呼んだ「アイコニックSP」とともに「ロードスター35周年記念車」が展示されていました。多くの人がマツダ車を見て、触れて、笑顔で写真撮影をする機会を得ることは、ファンとしても嬉しい次第ですね。また、施設には近代アートや歴代マツダ車のミニカー、車名のロゴプレートなども展示しており、オペレーターさんがおもてなしてくれました。

なお、近しいコンセプトの施設としては、大阪に「ブランドスペース大阪」がありますが、そちらよりも「クルマ色」は少なめなので、カフェを楽しむ気持ちで行く方が心地よく過ごしやすいと思われます。

邂逅!1/5NBロードスター


さて、ここで注目してほしいのが2Fに上がる階段の反対側、「歴代RX-7のシート素材で作られたクッション」の奥に展示される1台の「NBロードスター」です。

なぜ唐突にNBが?と思われるかもしれませんが・・・こちら、NBロードスター開発時にデザイナーの実習も兼ねて制作されたという1/5スケールのモデルカーなのです。世の中にリアルで存在するものが、模型として精巧に再現されていることは、単純に感動することができます。その出来栄えは、まさに芸術品といっても過言ではないでしょう。


この模型、メディアでは「歴代ロードスターのすべて(2006)」で確認できます。こちらはNCロードスターRHT発表当時に発行された冊子で、当時チーフデザイン担当をされていた中牟田氏がRHTの解説をする際に、その横に置かれていました。


個人的には、このNBロードスターの模型を確認したくいろいろ勘案をしていたのですが、まさか(職場の)近所に展示されるとは思わず、心ときめく邂逅を得ることができました。なお、当時は模型の目の前に大スターである「アイコニックSP」が鎮座していたので、誰もこのNBロードスターを見ていなくて、少し寂しかったです(おかげで存分に写真撮影ができました)。

モデルカー、ディティール確認

同じNBロードスター前期型(NB1)クラシックレッドと比較をすると、その凄さがわかります(※微妙にグレードは異なります)。



オーガニックシェイプ(抑揚の効いたボディ)の再現は当然として、ワイパー造形など小物のディティールも余すことなく拾っており、写真だけではスケール感を勘違いできる素晴らしい出来栄え。

重箱の隅をつつくと、フロントエンブレム(フライングM)が後期型に準じたサイズであったり、ボディサイドのドアハンドルも実車より大きめに造形されています。こちら、デジタルデータを併用しているとは思いますが、細かなニュアンスは切ったり張ったり、彫ったりしているかと思われます。

ちなみに、実車写真では14インチホイールですが、模型は15インチホイールになります。絶妙にアールのある立体的な造形がお見事!



携帯電話(iPhone)で撮影した写真なので模型にはパースがかかっていますが、テールランプサイズのバランスは実車そのものでした。ただし、アンテナ基部やリアガーニッシュのエンブレムはオミットされているようです。余談ですが、トランクのエンブレムはデザイン段階では装着予定ではありませんでした。フォードのデザインレギュレーションで足されたそうです。

なお、模型でもベルトラインの絶妙な抑揚が再現されていることに、唸ります!少しだけ悔しかったのは、対向タイプのブレーキキャリパーが造形されていなかったことです。ホイールの隙間からチラリと主張するユニットがカッコいいんですけどね・・・



インテリアも抜かりなく、造形のアウトラインは余すことなく拾っています。シートベルトや内側ノブ、エアロボード等のディティールはありませんが、NB乗りであれば、この凄さが分かるはず。きちんとベルトラインモールが再現されていることに注目です。ソフトトップカバーは実車同様にレザー地で造られていました。



オーディオやデフロスターの造形もつるっとしていますが、NB乗りであれば「いつもの」インテリアであることを感じるのではないでしょうか。ただし、特徴的な助手席エアバッグや灰皿、パワーウインドウ・スイッチなどは再現されています。ここまで出来がいいと、ルームミラーやピラーモールを再現して欲しくなりますが、あくまでデザインスタディですからね・・・


ヘッドライトはNB1のティアドロップタイプそのもので、メッキフレームの上にクリアパーツが重なります。実車ではもう少しメッキフレームが細いのですが、それに気づく人は少ないでしょう。塗面はうねっているように見えますが、これは日本車特有の塗装面の再現なので、実物は全く気にならないレベルでツヤツヤです。


リアデッキ周りも実車さながら。素材感の違いを表現できるのは、ほんとうに凄いですね。各パネルは開きそうに見えるけれど固定で、当然「おさわり禁止」でした。


フロントからは見慣れたハッピースマイルフェイスが確認でき、適度な塊感がいい雰囲気を醸し出していました。リアのダックテールがキュっとなっているのが可愛いですね。


サイドビューではサイドシルにあるはずの「フロントフェンダー分割線」がないので、模型が一体造形であることが分かります。ちなみにチッピング塗装の再現はありませんでした。そんなこと気にする人、いないでしょうけれど・・・


ちなみにサイズ感はこんな感じ。脳みそがバグるサイズ、模型はビッグサイズであるほど正義です!

余談ですが・・・


トランス青山には様々なマツダグッズが展示されており、35周年記念車のイベントも行われた関係からか、マツダエースから販売予定の1/43モデルカー(マツダコレクション)も展示されていました。約束されているNAロードスターの超絶造形、カッコいいですね。


さらに、マツダ歴代モデルカー展示もされており、そのなかに1/43NBロードスターもありました・・・が、こちらはマツダコレクション(100周年記念)ではなく、マーク43(ポストホビー)製によるNB1モデルカーでした。そりゃ、マツコレNBがあの出来なら、こちらを展示しますよね・・・


また、この時は「アイコニックSP」を至近距離で確認することができ、かなりの迫力に圧倒されました。このクルマが自宅の駐車場に来たらテンション上がるだろうけれど、MTはなさそうなので選択肢に入らんなぁ・・・とか、勝手なことを妄想したりして。


そう思うと、私の愛車はまだこっちが相応なんだろうなぁ・・・なんて思いつつ、トランス青山を後にするのでした。最後、余計なことを書きましたが、マツダファンであればカフェで一服するついでに足を運ばれることをお勧めいたします
→カフェメニュー

NBロードスター乗りであれば、ぜひこの超絶造形の「ご神体」を堪能いただければ幸いです!

関連情報→

1/43 NBロードスター ミニカーの世界①(NB前期型)

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