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最近ユーロ(€)相場が結構動いており、輸入車が安く買える(値引きがスゴい)なんて記事を散見します。それが本当か嘘かは置いといて、確かに同じクルマでも海外仕様になると仕様が違ってくるなんて良くある話です。
※この原稿の情報は2017年10月時点のものです。2019年現在は日本の消費税が10%になり、欧州では一部の国(英国や伊国など)でFiat124spiderがカタログ落ちしています。価格計算は当時のものになりますので、あくまで参考値としてください。
アバルトではなく「Fiat124」
和製イタリア車である「Fiat124spider」はNDロードスターの兄弟車として、広島で(エンジン以外が)組まれています。ただし、正式にこのクルマ(アバルトにあらず)が日本国内に流通することは現時点では無いようです。
また、和製イタリア車124の「赤」はマツダ・ソウルレッド系ではなくてソリッドの「赤」。カラーコードは「A7V」だそうで、マツダのA7系って軽自動車など、社外に当てているコードになります。(※こちらは124アバルトHPより)
さて、海外になるとまた事情は変わってきまして、こちらは素のFiat124(EU仕様)。わかりやすいのはバンパー端がプレーンな形状になっているので、個人的にはこっちのほうが好みです。
日本のロードスターに無い色としては、「銀色(ソニックシルバーメタリック)」や「赤墨色(チタニウムフラッシュ)」なぞも選べたりします。※米国ではなぜか「青」がありません。
また、面白いのはエンジンでして、EU仕様とUS仕様は同じマルチエア1.4ターボエンジンでも、140psと160psで出力が違います。この辺はお国柄が出るのかもしれませんね。
日本円換算すると
いやらしく、価格なぞ計算してみました。アバルトの価格は日本に近しいのですが、124のベースグレードは国内ロードスター「SP」にややかぶりです。こっち(クラシック)を出したほうが売れる気がするのですが、日本ではあくまでもプレミアムブランドで行くのかな。
ついでですが、しれっとMX-5のEU価格も上がっていました。為替の影響もあるので、あくまで参考地です。
ちなみに海外には1.5の「RF」があるのですが、2.0との価格差が意外に少なかったりします。使わない馬力や排気量にクレバーを感じないという国民性でしょうか。
余談ですが、ヨーロッパの「MX-5(幌)」にはMTしかありません。また、RFのATになるとめっちゃ高くなります!ここばかりは日本と逆転現象が起きていて面白いですね。
付加価値税や関税を引くと1.5の「RF」は270万くらい。でも、日本でのRFはプレミアム路線なので、小排気量が日の目を見ることは無いのかな…
ビルトイン・ヘッドライト
そういえばFiat124のヘッドライトって、バンパーにビルトインしているんですよね。おかげでエンジンルームのみにアクセスする、古き良きスポーツカーボンネット。オーバーハング?いんだよ、細けえ事は!!(松田鏡二)
この技術ってボンネットとのすり合わせが大変で、NCロードスターの目玉技術としても紹介されていました。マツダの量産技術は後にも活かされているんですね。
話が逸れてしまいましいたが、同じ工場で作っていても、これだけのバリエーションに対応しているのが量産技術の面白さだと思います。日本万歳。
さて、和製イタリア車はユーロ相場が動いたら、よりお求め易くなるのでしょうか。情勢により販売中止なんて国も出てきているみたいですが・・・
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