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一般的に自動車の補助灯といえば「フォグランプ」や「デイタイムランニングライト(通称デイライト)」が思い浮かぶと思います。
補助灯の役割といえば、「視界確保」や「常灯による警告」という安全機能に加え、「ファッション」や「ハイパフォーマンスの象徴」・・・つまり、カッコいいから装備されていたという面もあったと思うのです。
特に「デイライト」は2016年10月の保安基準改正により、デイライトの明確な基準が設定され、ここ数年でメジャーになった装備ではないでしょうか。
歴代ロードスターの補助灯
ロードスターに関していえば、NAロードスターの時代から「プロジェクタータイプ・フォグランプ」がショップオプション設定されていました。これはキュートな表情を崩さないように、グリル内へ絶妙に配されています。
しかし、フォグがグリル(エアインテーク)を塞いでしまうという不具合が発生し、AT車では使用禁止になりました。そのせいなのか、NAロードスターの海外仕様でフォグを装着しているクルマは極端に少なかったりします。
その教訓を活かしたNBロードスターの純正フォグは、グリル左右にに穴をあけてベゼルとともに装着するようになります。
さらにNBロードスター後期型は配置スペースが開口してあり、より違和感なくフォグを装着することが可能です。NCも同様にバンパーインテーク開口部の左右に、フォグスペースが配されています。
そんなフォグランプもNDでは不採用になり、代わりにデイライトがオプション採用されました。これは【魂動髭】がギラっと光り、とてもインパクトがあります。ヘッドライトの高性能化により、光量増による視界確保よりも警告灯としての機能が求められたということでしょうか。時世を感じますね。
魂動デザインからフォグが消えた?
自動車デザインの世界で高評価を得ているマツダ魂動デザイン。その第二世代メンバーとして新型「MAZDA3」の発表とともに、「MAZDA6(元アテンザ)」「MAZDA2(元デミオ)」のフェイスリフトがあったのですが、気づいてみたら、グリル左右にあった【魂動髭】が「長方形のアイコン」・・・いわば【魂動棒】に変わってしまいました!
特にMAZDA2はスッキリした顔立ちが素敵ですが・・・あれ?もしかしてフォグランプ(もしくはデイライト)を付けるスペースがありません!
こちらのデミオ顔と比べてみれば分かりやすいのですが、調べてみると「デミオ」→「MAZDA2」になった際にフォグオプションは廃され、【魂動棒】部分はただのガーニッシュになったようです。流行りのデイライトオプションすら用意されていません。
ついでに調べてみると、MAZDA3もMAZDA6もフォグ部分に「何か」を充てるオプションは廃止されていました。そもそもMAZDA3ファストバックはツルツルです。
いちおう二代目CX-5(&同じ顔のCX-8)にはLEDフォグランプが存在します。流石にSUVには補助灯があったほうがイイという判断でしょうか。
代わりといっては何ですが、デイライト機能はMAZDA2~6とも、ヘッドライトに統合されています。これは国土交通省が2020年4月から、周囲の明るさに合わせてヘッドライト(ロービーム)を自動点灯する「オートライト」義務付けるので、プレ対応だと思われます。
そぎ落としの美学?
かつてはハイパフォーマンスの象徴だった補助灯ですが、それを廃してまでサーフェスな顔つきにマツダはこだわるようです。
シルバートップが追加された2019年11月の品種改良でも、NDロードスターのフェイスリストは行われませんでした。少なくとも2023年まで生産される予定のNDロードスターですが、フェイスリフトで【魂動髭】は【魂動棒】に変わるのか。そして補助灯は生き残るのでしょうか・・・!?