この記事を読むのに必要な時間は約6分です。
荒い運転をしていると、うっかりやってしまうクルマのガリ傷。「見た目」のダメージ以上に「精神的」ダメージが大きいです。ロードスター、ごめんなさい・・・
板金塗装をお願いするにも「手元に愛車がいなくなる不安」と「コスト」的な関係から、DIY補修のチャレンジを行いました。これはその時の記録です。
準備をした主なもの
<作業系>
・バンパーパテ
・コンパウンド複数
・サンドペーパー複数
・研磨スポンジ
<スプレー系>
・シリコーンリムーバー
・ミッチャクロン(※プライマー)
・ボディカラー塗料(※調色をしてもらう)
・ぼかしペイント
カッターや養生テープ、新聞紙や古い下着(コンパウンド用)など自宅にあった基本道具のほかに、いくつか用品を買い足しました。
基本、深夜営業しているドン・キホーテ等でも販売していますが、ボディカラー(塗料)だけは調色が必要だったので、近所のカーショップで調色をしてもらいました。(※私は模型を作る関係もあり耐水ペーパーやコンパウンドをいくつか持っていたことも付記しておきます)
かかった準備費用は総額で10,000円はいかないくらいです。
下地づくり
凹んでいても仕方が無いので、まずはささくれた傷をカッターで取り除き、150番の耐水ペーパーで荒く磨きました。この作業は正直「綺麗な部分」にも自ら傷を入れるので、とても心が折れます・・・
なお、リップ下方はコンパウンドで磨いてタッチペン補修というレベルでいけました。
シリコンリムーバーで脱脂をおこない、削ったカスを綺麗にします。改めて、意外と深い傷になっていたことが分かりました。
マスキングで周りを保護しながらバンパーパテを厚塗りし、しばらく乾燥時間をおきました。パテは地味にひける(へこむ)ので注意したいところです。
パテの乾燥を確認したのち削っていきます。面が均等になるように研磨スポンジ(ウレタンブロック)に耐水ペーパーを巻いて、優しく丁寧に削っていきます。サイドマーカーは邪魔になるのでとり外しました。
ペーパーは180番 → 360番 → 600番 → 1000番 → 1500番 と各番手で傷が均等になったら、番手を上げていきます。力みすぎると余計なところまで削ってしまうので、気持ち優しく作業を行います。
慎重に塗装をおこなう
再び削りカスを取り除き、シリコンリムーバーで脱脂。その後ミッチャクロン(プライマー)を吹き付けます。このプライマーは塗装を定着させてくれる優れものです。
なお、塗装は冬季に行ったので乾燥時間を長くみています。また、湿気があると塗装につやが出ないので、DIYでは天候にも注意です。
そして調色してもらったガーネットレッドの塗料を「薄く」吹き20分乾燥 → 「垂れない程度に」吹き20分乾燥 というのを繰り返します。ここで焦って吹き重ねると塗料が厚くなって垂れてしまうので要注意です。(※写真はイケてません・・・)じわじわ6回くらい塗り重ねました。
その後、ガーネットレッドを塗装した個所から一回り広く「ぼかしペイント」を施して20分乾燥 → 「薄く」クリア塗装を施し20分放置 → 「垂れない程度に」クリア塗装で20分放置・・・と、クリア層も数回吹き重ねました。
ここから先は焦って作業をすると水の泡になるので、塗料を乾燥させるために一週間放置しました。乾燥ブースとか無塵ルームとかあれば、話は別なんですけど・・・
一週間後、仕上げ磨き
雨が降った翌日なので若干雨粒がついてますが、塗面に爪を立てても硬化したことがわかるので、作業を再開します。まずは前回の塗装面よりも若干広めにマスキングを施します。
次は、1000番 → 1500番 の耐水ペーパーで水研ぎを行います。クリアーで出来た塗装面の段差を慣らすイメージです。あまり削りすぎると下地まで出てしまうので要注意。そうなると塗装からやり直しになります。
また、塗装面だけでなく既存塗面との段差をフラットにしていきます。しかし、自分の作業スキルにおける「妥協点」を見出すことも重要です。凝り始まったら終わりません・・・最初からプロに任せた方が満足度が高いと思われます。
あとはひたすらコンパウンドで磨きます。粗目 → 細目 → 仕上げを行い、輝きが回復したらワックスでバンパー全体のツヤを整えました。
簡易デントリペアを行う
傷と同じく悩ましいのがボディの凹み。
私のロードスターの隣には子供たちの自転車が止まっているのですが、ある日クルマを見ると、分かりやすい凹みが・・・子供からは「ぶつけちゃった」と白状されたので、怒る訳にもいきません。
フェンダーの隙間からアクセスできそうだったので、ドライバーで後ろから押したら、少しマシになりました。塗装を擦ることもなくできたので、これで良しとします。
まとめ
所詮DIYの作業なので、よく見れば粗も目立ちます。また、自分で作業をする手間を振り返ると「プロの仕事」にコストがかかるのは当然だと実感できます。
けがの功名としては、おかげでラフな運転はしなくなることでしょうか・・・こんな素人作業が参考になるかは微妙ですが、綺麗に仕上がってく過程は面白いので、機会があればチャレンジをお勧めさせていただきます。最初から丁寧な運転をしていれば、こんなことはなかったのですが・・・