ロードスターのセキュリティ対策

ロードスターのセキュリティ対策

この記事を読むのに必要な時間は約9分です。

幌車にセキュリティはナンセンス?

ロードスターはいわゆるオープンカーなので、屋根はこうもり傘のような「幌(ほろ)」によって対候性を確保しています。

ただ、幌はビニールや布などの化学繊維でできていますので、極端な話カッターでビリっと破くことが可能です。ただ、オープンカーが珍しかった30年前ならいざ知らず今時幌を破ったり、オープンカーに火のついたタバコを投げ込むような輩は少なくなってきました。日本はホントに平和になった気がします・・・

しかし、ロードスター(オープンカー)が購入にふみきれない大きな理由の一つとして、「セキュリティが心配」という項目があるのも納得できます。対策として、RHTやRFのようなオープンカーといえども可動ハードトップの仕様が登場したことも納得です。ただ、可動ハードトップは屋根の格納スペース確保とデザイン自由度の観点から、近年は少なくなってきました。

また「裂けにくい幌」や、一見幌にみえても構造材パネルが入っている技術革新があったりして、幌も進化しているのが実情です。しかし、NA~NBロードスターは20年以上前のクルマなのでそんなものは存在しません。やはりビリっと破ける幌なのです。そんな状態でどう対応すればいいのか、そんなトピックです。

純正セキュリティ対策

幌はビリっと破かれるかもしれなけれど、オープンカーが駐車場でいちいちルーフを閉めていたらカッコが付きません。そういった事はマツダも分かっていて、ロードスターのストレージには普通のクルマにはない装備が備わっています。

 
それは、グローブボックスとセンターコンソールに「鍵」が付いていることです。もちろん、思いっきり引っ張っぱったり、バールのようなもので破損させればこじ空けることは可能ですが、オープンカーに乗っていて通帳やクレジットカードを車内に入れている人は稀なので、最小限のセキュリティ対策が施されているといえます。

また、NA/NBロードスターで面白いのはトランクのロック機構。キーを反時計回り(左)にロックすると、車内にあるオープナーでもトランクを開けることは出来ません。ロック機構の解除はキーを右に回して空けること。

ちなみにNCロードスターはトランク内にロック機構のボタンが付いていたり、NDロードスターは完全に電磁式になっているのでバッテリーが上がってしまうなどトラブルが起きたら、運転席後ろの内装の下に物理オープナーが隠されていたりします。

これらの機能を忘れているとトランクが空かなくてオーナー自身もビビりますが、「ちょっとロードスターを知っている」程度の泥棒では直ぐに対応はできないはず。いざという時にロードスターのトランクはとても役立つのです。

また、本当に心配であれば割り切ってハードトップ(DHT)を装着したり、RHTやRFに乗るというのもひとつの手段です。樹脂製のルーフとはいえ堅牢にできているので、まさに「普通のクーペ」として日常使いすることが可能になるだけでなく、雨漏り等の別の意味での心配もなくなります。

僅かながらの重量増と重心が上がるネックがありますが、走りという観点からもプラス要素に働くので、機会があれば検討することをお勧めします。

車両盗難防止対策は必要か?

ロードスターに車両盗難はあるのか?となると、少なくとも現時点ではあまりリスクは高くなさそうです。

なぜなら、国内市場向けに作られたクルマではなく、そもそもグローバル市場で売れているクルマなので、北米25年超過ルールが適用されたとしても「海外の方が安い」という現状があり、輸出するメリットはありません。また、海外のセレブもわざわざセキュリティの緩そうなセクレタリーカーを選んで乗るような趣はなさそうです。

もちろん、伝説のNAロードスターはアフターコロナ時代における中古車相場の高騰、ガソリンエンジン車の希少化、リトラクタブルヘッドライトの伝説化など、これからはプレミアがつく可能性も存在します。ただ、現時点で中古車サイトで300万近いプライスタグが付いている現状でも「売れているか」といえば、ずっと在庫になっているようなので厳しい現状があるようです。

ひとつのベンチマークになるのが某オークションサイトで、2022年初頭時点で「ユーノスロードスター」の最高落札価格は159万円、平均落札価格が65万円(ちなみにNBロードスターの平均落札価格は47万円)と、意外に現実的な価格が付いています。

そうはいっても、愛車が目の前から消えたら悲しいのは当前です。NC以降のロードスターであればイモビライザー(電子キー)が採用されているので、車体に登録されていないキーではエンジン始動ができませんから最低限の対策はされているといえますが、NA/NBロードスターは古き良き物理キーでの起動なので、キー刻印をSNSなどに上げてしまったら一発アウト。簡単にコピーされてしまうので注意です。

盗難防止ステッカーの貼付け位置


セキュリティで地味に有効なのは、盗難防止警告をアピールすること。プロ(?)の手にかかれば意味はありませんが、ちょっとしたイタズラ防止にも繋がります。しかし、目立つようにアピールするのはスポーツカー的にカッコ悪いし、保安基準があるので順守が必要です。

ステッカーの貼付け位置はクルマの窓によって保安基準の規定が異なります。サイドガラスの2列目、3列目、リアガラスは特に規定がなく「運転時に視野を狭める位置」でなければ大丈夫です。

ただ、一番アピールに適しているであろう運転席・助手席の側面窓は規定があります(ロードスターはそれしかないですからね)。

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019. 05. 28】〈第3節〉第195条(窓ガラス)

自動車、自動車の装置等の盗難を防止するための装置が備えられていることを表示 する標識又は自動車の盗難を防止するために窓ガラスに刻印する文字及び記号であっ て、側面ガラスのうち、標識又は刻印の上縁の高さがその附近のガラス開口部(ウェ ザ・ストリップ、モール等と重なる部分及びマスキングが施されている部分を除く。 以下、本条において同じ。)の下縁から 100mm以下、かつ標識又は刻印の前縁がその附 近のガラス開口部の後縁から125mm 以内となるように貼付又は刻印されたもの

つまり、窓の後端において「高さ100mm以下」「長さ125mm以下」であれば、貼り付け可能です。私は運転席側にステッカーを貼りました。確かに運転時には見えない場所になるので気になりませんし、オープンにする時は窓を下ろすので見えなくなります。ある意味でステッカーチューンですが、簡単にできるのでお勧めです。

あえてGPSを装備する


現時点で車両盗難のリスクは高くないとはいっても、最近はGPS機能を持つガジェットが手軽に手に入るようになったので、ロードスターに隠してみることにしました。ネットでは様々な商品が存在しますが、私はiPhoneを使っているので親和性の高い「エアタグ」を選び、色々試してみました。


エアタグのメリットは、位置情報の割り出しに近くにある誰かのiPhone(GPS)とBluetooth接続にてサイレント、そして匿名で実施することです(接続詳細履歴は蓄積せず、解析不可)。近くにiPhoneやiPad等のBluetooth通信が出来るApple製品がない場合は、位置情報を更新する事が出来ないというデメリットはありますが、国内で圧倒的なシェアを誇るiPhoneと連携できる強みに惹かれたのでした。


どこまで精度を出すことができるか、トランクの内装裏やコンソールボックス内に置いてみましたが、iPhone内の「探す」ツールでかなり優秀に発見することが可能です。どこに隠したかはあえて書きませんが、バラバラにされても絶対に残されるであろう場所にダクトテープで張り付けておきました。(隠し場所を知りたい方は、ミーテイング等の際に、直接声がけください・・・)

とりあえず、これで仕事先でもどこでもロードスターの場所を把握することが可能になりました。

ちなみに、位置情報を簡単に知ることができるので悪用されるリスクもありそうこのガジェットですが、きちんとストーキングを防止する機能も付いています。仮に自分のクルマに知らないエアタグが付いていたとして、その状態で一定時間が経過すると自分のスマートフォン(iPhone/Android)に警告メッセージが表示されます。

その通知が表示されたら、荷物のなかに知らない人のエアタグが紛れ込んでいるということです。

ちなみにエアタグは電池で稼働するのですが、電池残量(約1年)もアプリで確認できます。現時点でNBロードスターを盗難するような奇特な方は少ないかも知れませんが、それでも万が一のためということで、圧倒的な安心感を数千円で得ることができました。

幌はビリっと破かれても、クルマ本体が無くなったら何もできませんからね・・・

関連情報→

NBロードスター トランクの雨漏り対策

ロードスターコラムカテゴリの最新記事