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2023年は22年に続き、激動の一年だった気がします。
世界情勢は欧州だけでなく中東も厳しい状況を迎え、いまだ収束する気配がありません。世界的に厳しい経済状況の中、特に日本では円安が進行して物価高に繋がり、一般消費に大きく影響が出ました。一方で、パンデミック対策はひと段落がつき、2023年5月以降は各種施策に緩和処置がなされたことで「かつての生活様式」に少しづつ戻ろうとしています。
自動車業界では、超大型中古販売店の没落、世界規模のリコール、超大手メーカーの不正検査など厳しいニュースが立て続けに起こっていますが(現在進行形)、何よりもビックニュースは「電動化技術のゴリ押しはエコじゃない」ということが一般常識となりつつあり、内燃機関がもう少し続きそうな気配になっていること。
しかし2023年は重いっキロ酷暑が続いて「秋」がほぼ無かったことからも、環境問題の取組みが重要であることは変わりません。ただ、向き合い方に多様性が認められる空気になったのは、大きな出来事でした。
ロードスター界隈のニュースとしては、NDロードスターの大幅なアップデート(NDE型)が行われたことでしょうか。少なくとも「続ける」ことがほぼ確定しているので、あと数年は現役として活躍してくれるでしょう。ジャパンモビリティショーの準主役を「ユーノスロードスター」が担う嬉しい出来事もありました。
一方、厳しいニュースもちょこちょこ入ってきています。公式レストアパーツ供給が外発的要因により厳しいとアナウンスされていることや、闇レストア業者問題、SNSやミーティングでの衝突など(これは昔からか・・・)、見極めが必要な事象もあるようです。趣味くらいのんびりやりたいところですけれどね・・・
そんな2023年に、私がNBロードスターに費やした費用をまとめてみました。
2023年の燃料費 約9万円
年 | 走行距離(km) | 給油量(L) | 平均単価 | 給油金額 | 燃費(L) | 給油回数 |
2022年 | 5338.9 | 503.18 | ¥153.9 | ¥77,464 | 10.6 | 15 |
2023年 | 6,423.5 | 560.8 | ¥161.4 | ¥89,766 | 11.6 | 18 |
12年合計 | 61,605.2 | 5,578.9 | ¥136.3 | ¥762,435 | 11.04 | 156 |
2023年は比較的ロングツーリングを重ねたことがデータに反映されています。年間走行距離は約6,400km(約533km/月)、給油回数は18回、平均燃費は11.6km/Lとなりました。ハードトップ装着&エアコン使用の期間が長かった割に燃費が向上したことは、チョイ乗りよりも一定数以上走った方がエンジン性能が発揮されるという事でしょう。
ガソリン価格は2022年よりも全国的に厳しい状況となり、単価の安い埼玉界隈でもミニマム150円/L、夏場のマックス状態で単価177円/L台に至りました。年末は160円台前後と落ち着いていますが、それでも東日本大震災やリーマンショックの高騰を余裕で更新している状況です。
ちなみに、NB6CロードスターのB6-ZE(RS)エンジンにおけるカタログ燃費は14.8km/L。しかし、これは2011年まで採用されていた「10・15モード」と呼ばれる測定方法です。しかし、計測時にはエンジン暖気をおこなうなど良好なコンディション測定されていることから、実燃費とカタログ数値が乖離しているとされていました。
そこで、2011年4月以降の燃費計測「JC08モード」が導入され、近年はより精緻な計測となる「WLTCモード(Worldwide harmonized Light vehicles Test Cycle)」という呼ばれる国際基準が導入されています。
「10・15モード」の燃費を現行の「WLTCモード」にざっくり変換するには約63%の係数をかけるので、NBロードスターのカタログ燃費は9.3km/Lとなります(ちなみにJ08モードの係数は90%なので、13.32km/L)。そう考えると、意外とNBロードスターの燃費は頑張っていることが分かります。20年経っても元気なB6エンジン、レギュラーエンジンということで財布にも優しく、なかなかやりますよね。
2023年の固定費 約7.1万円
年 | 自動車税 | 重量税 | 自賠責保険 | 車検基本費用 | 任意保険 | 固定費計 |
2022年 | ¥45,400 | ¥34,800 | ¥20,010 | ¥22,390 | ¥16,030 | ¥138,630 |
2023年 | ¥45,400 | ¥25,700 | ¥71,100 | |||
12年合計 | ¥521,200 | ¥162,000 | ¥123,070 | ¥107,310 | ¥188,560 | ¥1,102,140 |
NBロードスターを所有するだけで「絶対にかかる」金額は7.1万円でした。
2023年は車検がなかったので法定整備費用がかからなかったことが大きいです。一方で自動車保険(任意保険)の等級は維持できても全般的に上がっていることから、例年よりもさらに支出が重なっています。なお、補償内容は対人対物賠償は無制限ですが車両保険はつけていません。つまり、コストは自己責任を踏まえて最低限設定にしています。
また、自宅にロードスターを置いているので駐車場代もかかっていません。ちなみに自動車保険が一番安かったのは2019年の8,800円。それから3倍近い掛け金になっているのは驚きですね。
なお、旧車の税金が加算されるのは大変ではありますが、極端な話、現行型車両の半分の燃費で倍以上の排気ガスを放出していわけで、環境負担のための税金といわれたら当たり前かもしれませんね。
2023年の整備費 約35.3万円
年 | メンテナンス | トラブル整備 | 快適装備 | 年次計 |
2022年 | ¥82,786 | ¥54,170 | ¥40,736 | ¥177,692 |
2023年 | ¥284,542 | ¥69,105 | ¥353,647 | |
12年合計 | ¥916,533 | ¥311,366 | ¥318,838 | ¥1,546,737 |
今回はトラブルに起因する整備はありませんでした。定期整備としても油脂類交換とタイヤ交換くらいで、あとは基本的にメンテナンス品の購入および予防整備になります。特に、純正部品は気を抜くと値上げが行われるので、最低限必要になりそうなパーツは中古部品も含めて手元に残しています。
また、愛車が生産されて20年経過したこともあり、足回りを中心としたオーバーホールをプロショップに依頼しました。そこで諸々約25万円ほどかけているので、ただ維持するだけのローコストを狙うなら3~4万円位しかかかりませんでした。ただし、長く乗ることを見越して「燃料ポンプ」や「センサー類」なども一新できたので、安心感を購入したと思えば高い買い物ではなかったと実感しています。
参考:https://mx-5nb.com/2023/11/13/bush-replacement/
2023年の年間維持費 約51.4万円
年 | 固定費 | 整備費 | 燃料費 | 年次計 | 月平均 |
2022年 | ¥138,630 | ¥177,692 | ¥77,464 | ¥393,786 | ¥32,816 |
2023年 | ¥71,100 | ¥353,647 | ¥89,766 | ¥514,513 | ¥42,876 |
12年合計 | ¥1,102,140 | ¥1,546,737 | ¥762,435 | ¥3,411,312 | ¥23,690 |
2022年は車検だけでなく物価上昇カウントダウンが各所で行われたことから、急いで「お金を使った」記憶が残っています。さらに2023年はあらゆる箇所に物価上昇の影響がでたことが数字でも分かります。
ただし、一気に捻出したわけではなく整備用の資金を確保していたことと、「新車を購入する」ことから逆算すると「愛着性能」を維持する方がコストがかからないのも事実です。だから、今回は中身をアップデートできたことが良かったと思っています。同じ整備を2~3年後に行うとすると、もっとコストがかかりそうですしね・・・
12年の維持費 | 固定費 | 整備費 | 燃料費 | 総合経費 |
年平均 | ¥91,845 | ¥128,895 | ¥63,536 | ¥284,276 |
月平均 | ¥7,654 | ¥10,741 | ¥5,295 | ¥23,690 |
なお、所有12年間でかかった総費用は約341万円。月換算で約2.3万円/月というのは長い期間での割り算で、ここ数年は月平均で3万円前後になるようです(※ガソリン代含む)。もちろんコストカットを行うことは全然できるのですが、最近は予防整備を含めたメンテナンスを重ねたから平均単価が上がっているようです。
ちなみに、中古車両本体価格も含めた12年間の総合経費で鑑みても「ロードスターRF」の乗りだし価格に届かないという・・・おそろしくバリューパフォーマンスに優れているのもNBロードスターの魅力です。
なので、維持コストが厳しいかといわれたら、NBロードスターはもはや相棒なので想定以上に「安い」と感じています。2024年も引き続きNBロードスターには相手をしてもらおうと思います!
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