ロードスター、秋冬のメンテナンス

ロードスター、秋冬のメンテナンス

この記事を読むのに必要な時間は約11分です。

ひどい酷暑もやっとひと段落して、やっとオープンカー向きな涼しい季節が近づいてきました。

そこで、ここから気持ちよく走るための(夏では暑くてできなかった)定期メンテナンスの備忘録をお届けします。大したメンテではありませんが、自分の手を動かすのは愛車との一体感を得ることができるのでおススメです。

簡易ヘッドランプ洗浄

 
コーティングをおこなっても、はてまた磨いてもNBロードスターのポリカーボネイト製ヘッドランプレンズは黄ばんでいきます。根本的な解決には表面を削ってクリアを吹いたり、新品ライトに交換するのがいいのですが・・・実は水垢の汚れを取るだけでもマシになります。


そこでお勧めしたいのが「水アカ・雨ジミ フクピカ クレンジングシート」。ウルトラ強力な洗浄力でレンズの汚れを浮かせて除去することが可能です。本格的なレンズ磨き作業を行うテンションが湧かずとも、お気軽な作業にもかかわらず想定よりも綺麗になってくれるはず!作業後は「シリコンスプレー」で簡易コーティングを行います。

それにしても、最近のケミカルアイテムは凄いですね・・・!

参考→https://mx-5nb.com/2022/01/17/headlight-yellowing-removal/

ロードスターのワイパーブレードを交換する


雨の日にワイパーの水捌けが悪いとモヤモヤしませんか?一般的には1年に1回交換が推奨とされているワイパーブレード。つい先日交換したような気がしますが、歳を取るとあっという間に時間が過ぎ去っていくものです。

モノタロウ(通販サイト)などにおいて、ワイパーのような汎用品はワイパーゴム単体ではなくブレードごとでのパーツ手配を行ったほうが安価なこともあります。旧車に片足を突っ込んでいるNBロードスターにおいてエアロタイプ・ブレードのようなお洒落パーツは似合わないと思っているので、コンベンショナル(普通)なものを選択しています。

余談ですが、欧州仕様のMX-5はNBロードスターであってもNAと同様に、ブレードに「風よけ」が付いているんですよね。なお、NA/NBロードスターのワイパーブレードサイズは、左右とも【450㎜(U字クリップ)】となります。

 
交換作業は3分もかかりません。ワイパーブレード取付け部は【クリップ形状】なので、それを外して逆の手順でカチッとハメるのみです。


ワイパーは運転中に視界に入るものだし、スッと水捌けされるのは気持ちいいです!

室内清掃、除湿剤の交換


夏季はハードトップ(DHT)に換装している愛車ですが、オープンの季節になる秋口からは幌に戻しています。そこで、屋根が開くついでに室内清掃を行っていきます。カーペット回りにはどうしても髪の毛とか謎のレシートなどの生活ごみが溜まるんですよね。

 
こういったときにオープンにしてキャビンを陰干し(&日干し)できるのはロードスターの強みのひとつですね!

余談ですが、助手席から「がたがた」異音がするときは、窓のガタ付きやトップロックのネジ緩み、シートがブレースバー(補強)に当たるなど怪しい箇所が多くありますが、シートベルトを標準装備されている脇のフックに固定するだけで解決することがあります。見逃しやすい機構ですが、NAロードスター時代からフックは設置されているんです。

 
梅雨入り時にセットした除湿剤は、見事に満タンとなっていました。全天候型の乗用車で除湿剤を使用するのはナンセンスと思う方がいるかも知れませんが、何もしないとカーペットにカビが発生するので(経験あり)、ロードスターでは大切な予防策のひとつなんです。新しい除湿剤は、改めて左右シート後方へセットしておきました。

内窓の汚れを落とす


地味に厄介なのが内窓の汚れです。オープンで走ることが多いロードスターは(タバコを嗜んでいなくても)自然に汚れていく気がします。基本的にはタオルで乾拭きすれば汚れは落ちますが、なかなかスッキリしない時もあります。

 
そんな時に有効なのが、いわゆる不純物の入っていない「精製水」を使った水拭きを行う方法です。面白いように汚れを落としてくれるので、そのあと空拭きをすればいい感じに透明度が戻ってくれます。ちなみにメガネや光沢タイプのPCディスプレー等でも、指紋跡を拭き取るのに有効です。

地味に三角窓や幌ガラス(リアガラス)の内側が汚れているので、たまのメンテナンスに精製水を手元に置いとくだけで幸せになります。薬局にて数百円なコスパの良さも魅力ですね。

ロードスターのグローブボックスを取り外す

 
国内仕様の歴代ロードスターにはコストセービングの為か、エアコンフィルターが装着されていません。フレッシュエアーは助手席前方のバルクヘッドに隔壁があり、外気をそのまま取り込む造りになっています。

そこで、その隔壁(穴)を覗いてみると、かなり汚れていることが多く・・・花粉は当然として、PM2.5などの異物は車内に取り込み放題のようです。そこで自作エアコンフィルターを装着してみます。もちろんバルクヘッドまわりは清掃をしておきました。


エアコン関連のユニットは、助手席グローブボックス奥からアクセスができるので、まずはこちらを外します。

 
グローブボックスを開け、矢印部分にある突起を内側に引き寄せるとボックスがフリーになります。弾性のあるプラスチックパーツですが、左右同時におこなうとパキっと破損するリスクがあるので、片側ずつ慎重に行いましょう。

 
その後、右下がフック形状になっているのでゆっくり引くとボックスを取り外せます。左下は突起がはまっているだけなので、右側が外れたらそのまま引き抜けるはずです。作業時間は約3分くらい、取り付けの際は逆の手順になります。


パーツを取り外したついでに洗浄をします。子供が助手席に乗るとボックスを蹴られるので、地味に汚れていました・・・

ロードスターにエアコンフィルターを装着する


NA/NBロードスターはグローブボックスの奥に、エアコンのエバポレーター(冷却装置)が配置されています。ここにフレッシュエア―を導入して、気化熱により温度を調整するのです。


せっかくここまでアクセスできたのでエバポレーターの洗浄も行います。ブロアーユニットとクーリングユニットを繋いでいるシールプレートを取り外し、矢印にある三か所のネジを外します。グレードによってはキーレスの受信ユニットがありますので破損しないよう注意しましょう。

 
ネジを外すとクーリングユニットに隙間ができるので、そこから家庭用エアコンの洗浄剤を吹きこみます。エバポレーターは思ったより汚れていませんでしたが、「落ち葉」などが付着していたので、手が届く範囲で清掃をおこないました。注意したいのはエアコン洗浄剤は【無香料】を使用すること。香料入りだとキャビンに充満したニオイがしばらく抜けません・・・


取り外したシールプレートのシール(スポンジ)が痩せていたので、100円ショップで購入した防水スポンジで補強を行います。ちなみに、エアコン使用時に助手席の足元が濡れる場合は、ここの劣化が怪しいとされています。

 
エアコンフィルターは、100円ショップにあった汎用品(エアコンフィルター)を利用しました。これをシールプレートよりも一回り大きく折りたたんでカットしておきます。

 
それをブロアーユニットとクーリングユニットに挟んで、シールプレートで固定します。簡易的なフィルターではありますが、何もない状態よりはマシかな・・・という感じです。

タイヤ空気圧チェック


タイヤは想像するよりも空気が自然に抜けているので、定期補充が必要です。計測器の精度により空気圧のステータスは前後するし、走行でタイヤが温まることで内圧(空気圧)が上がるともされていますが、空気圧の低下による【燃費悪化】や【タイヤの変摩耗】は現実的に起こるので、要注意なのです。

プロに笑われるかも知れませんが、私はモノタロウで購入したアナログな空気入れを愛用しています。安価なのに空気圧計も付いていることと、自転車やバランスボールなど他のアイテムにも対応することが可能なので、コストパフォーマンスが高いアイテムなのです。

なお、前回規定値+αにしてあった空気圧であっても、計測を行うとやはり想定よりも抜けていました。せっかくなのでロードスターだけでなくベリーサ(ファミリーカー)の空気も充填しておきました。

 
また、スペアタイヤの空気圧もチェックしておきます。トランクの底に埋まっているのはNBロードスターの萌えポイントですね!ついでにトランクの荷物も整理しました。

 
ちなみに、スペアタイヤ空気圧の規定値は420kPaですが(以前は)300kPaまで抜けていました。ありがたくない事態で使用されるスペアタイヤですが、いざというときにベコベコだと笑えませんね。

ちなみに普通のNA/NBロードスターのスペアタイヤは14インチですが、大径ブレーキ装着車(NB2以降RS/NR-A)は15インチサイズのスペアタイヤが乗っています。

バッテリーのチェック


寒くなると突然死することがあるバッテリー。チャージすることで回復できることもありますが、いざ出かけようとしてエンジンがかからないとテンションが下がるし、充電のために約一日クルマに乗れなくなるので、予防整備をしておくことが重要です。

また、いざ新品購入しようにもNA/NBのバッテリーはその辺のカーショップには売っていませんし、なにより高価ですからね・・・

 
ちなみに、この時はチャージャーを繋げると「60%」と表示され「FULL」表示に変わるまで、約3時間かかりました。

エンジンの切り方&添加剤


バッテリー容量は十分なのに、セルが回ってもエンジンがかからない・・・旧車では寒い日の早朝に起こりがちな現象です。定番なトラブル要因としてはイグニッションコイルの経年劣化、燃料ポンプの不調、ECUの劣化などキリがありません。

しかし、この事象が最初のみであれば(※一回エンジンがかかればその日は起こらないなど)「プラグかぶり」も想定されます。短時間走行や、エンジンを回さない状態で長時間停車することなど、この手の要因はいくつもあるようです。

そこで簡単な対策としては、エンジンを切る前には気持ちアクセルを「吹かす」こと。あまり大きな音を立てると近所迷惑になりますが、プラグを焦がす感じでアクセルをあおってエンジンを落とすのがポイントです。

また、プラシーボかもしれませんが私は定期的にエンジン添加剤(クリーナー)を投入しています。燃料系統、インテークバルブ、インジェクター、シリンダー内の汚れを除去する効果がある(との事)なので、精神衛生的な安心をお金で買っているのです・・・

関連情報→
https://mx-5nb.com/2020/03/04/hardtop-desorption/


もろもろのメンテナンスを終えたあと試運転がてらオープンドライブにいきました。秋のオープンカーは、やはり格別ですね!

関連情報→

ロードスターの梅雨対策

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