ハードトップ(DHT)「ひとり脱着」と異音対策

ハードトップ(DHT)「ひとり脱着」と異音対策

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ロードスターの魅力のひとつであるディタッチャブル・ハードトップ(DHT)。幌から固定トップに換装することで、対候性・剛性(※剛性感ではなく、純然たる剛性)の向上とともに、乗り味の変化まで楽しめます。クーペスタイルのロードスターはキャラクターががらりと変わってなかなか面白いことになります。

なお、私の場合は夏・冬のシーズン毎にハードトップ脱着を行いますが、家族などのサポートはありませんので一人で作業を行っています。そこで、今回は一人脱着と、装着時に発生しがちな「異音」対策をご紹介します。

ハードトップ脱着は「置き場所」の確保が必須


ロードスターはコンパクトなのでハードトップも小さいと思いがちですが、クルマのパーツは部屋の中では想定よりもかなり場所をとります。したがってハードトップの脱着には「置き場所」を確保が重要になってきます。ガレージがあれば吊るして場所を確保する方もいらっしゃいますね。ハードトップキャリアがあっても場所を取ることは変わらず、実家暮らしだった際はあまりにも巨大だったので、ロードスターを降りていた時期に「早く処分しろ」と家族から大不評を買っていました・・・(売らなかった自分に感謝です)

私はシーズンオフの際に、ハードトップ置き場としてテレワーク部屋へスペースを確保しています。なお、ロードスターから取り外した際には30kgの重量物を運ぶことになるので、ぶつからないように気を使いましょう。雑に扱うとエッジが欠けてしまうリスクがあるので「座布団」のようなクッション材が必須です。

また、保管する際はリアガラスに負担をかけないために(公式カタログに準拠)運転席側を下にして立てかけています。もちろん横のまま置くこともできますが、大型コタツ以上の場所を取るので現実的ではないと思われます。


部屋ではホームセンターで購入したイクレターパイプとエッジクッションを組み合わせ、簡単な置き場所を作成しています。


繰り返しますが、明らかに場所を取るので家族の理解が必要です。部屋に自動車部品があって幸せなのは自分だけですからね・・・

車体側の脱着準備


ハードトップの脱着にはある程度の手順を踏んでおかないと、ボディに傷をつけてしまう可能性があります。そこで、脱着時には下記準備を行います。※この解説は「外す」流れですが、取り付ける際は逆の手順になっていきます。


・両方のサイドウインドウを完全に下げておく


・リアガラスの熱線カプラーを外す(※熱線ありの場合)


・4か所のロックを外す

なお、より慎重に脱着を行いたい場合はデッキロック部分をフリーにしておくことをお勧めします。ハードトップ後端にあるこのラッチパーツはプラスネジを外せば開くことが可能で、中のプレートを外しておきましょう。また、個人的には一人脱着時にとても重要なポイントとして「体力確保」をしておくことも重要です。思ったよりも腹筋をつかうので、ご飯を食べていないと力が入らず危険なのです。

「ひとり脱着」に挑戦


ロック関係をフリーにする準備が終わったら、Cピラーに相当する部分からハードトップ全体を後ろにスライドさせて、デッキロック部分の固定を解除します(左右慎重に行いましょう)。デッキロック内にある突起がストッパーになってくれるので大きくズレることはありません。ハードトップがフリーな状態になれば、本番開始です。※準備段階でデッキロックをフリーにしている場合この工程は必要ありません。


私の場合は後端と前端の中央に手を入れて、腹筋の力で持ち上げています。一番辛いのは、ボディに傷をつけないよう水平に移動する状況です。


ハードトップの重さは約30kg、小学校低学年くらいの重さです。立ったまま作業が出来るのでコツをつかめば意外とスンナリいけますが、若干ながらヨー慣性が働くので注意です。そして、準備したハードトップ置き場にゆっくり下ろしていきます。


当然ここで力尽きてボディに落としてしまったら試合終了です。厳しいと思ったら【絶対にゆっくり】ハードトップをもとの位置に戻して、誰かに助けてもらった方が賢明です。二人作業だと驚くほど楽に脱着できます。ボディから離れた段階で立たせることができれば意外にスンナリいけますが、地面に置くとぎっくり腰になる可能性出るので、腰上の高さ(部屋の窓際など)に一時退避できるようにしておきましょう。

あとは、慎重に置き場所へ移動しておきます。


久しぶりに幌を戻すと意外に汚れているので清掃も忘れずに。また、リアガラスの熱線カプラーを幌側と再接続しておきましょう。

ハードトップの異音対策

ハードトップの脱着を繰り返していると、運転時にギシギシガタガタとハードトップからチープな異音が起こる事があります。ハードトップの素材(SMC)は気候により樹脂が縮むのか寒い時期に異音発生が多く、ボディが温まると消えることもあります。

なお、下記の調整ポイントもご確認頂ければ幸せになれます。


1)ロック部分の調整
ロック部分をフリーにしてカバーを外すと調整用のナットが現れます。そこでトップロック部分にあるフックの微調整が可能になります。気持ちタイトくらいが丁度いいようです。なお、幌にも同じ機構があるので同じ対策が可能です。

 
2)ロック部分に指サック、またはボルトキャップ

ロック部分のストライカーにあたる部分に、ボルトキャップ(樹脂パーツ)や指サック(ゴムパーツ)を挟み込むと、結構な確率でガタ付きが抑えられます。100円ショップやホームセンターでも手に入るので、おすすめです。ただ、ロックがタイトになり過ぎそうなときは、上記のやり方でフックを「伸ばす」と良いでしょう。


いろいろ使ってみて、1番のお勧めはソフトタイプのM8ボルトキャップ。ロックピンの形に追従するので位置合わせしやすいし、耐久性も抜群です。


サイドロックはこれで行けますが、Aピラーのロックはハードトップと隙間が空いてしまうかも知れないので、指サックくらいがいいかも知れません。ただ、定期的に交換しないと(シーズン毎でいいと思います)経年劣化で裂けて異音の原因になります。お気をつけください。

 
3)シリコンスプレーの塗布
樹脂部品が寒暖差で膨張するからか、接合部分でいきなりギシギシ鳴り始める時があります。その対策として「気持ち」シリコンスプレーを塗布することが効果的です。


4)デッキロック部分のプレート調整
ピンにかかるデッキロックが場合によってはしっかりハマっていない事があるようです。ボルト部分も含め、定期的に調整することをお勧めします。たまに見ておかないと、錆びていることもあるので要注意です。


5)幌ロックとハードトップの干渉
畳んでいる幌のロック部分が、車体がバンプする度に当たってギシギシいうことがあります。クッション材よりも若干固めなゴムプレートなどを挟み込むと異音が減少します。


6)ラッチのゆるみを確認
私のハードトップの持病かもしれませんが、振動によりトップロック部分のラッチが緩んでいることがありました。純正パーツのプラスネジでは山がダメになってしまったので、ボルトに換装してあります。この部分、たまに増し締めしておきましょう。


7)ラッチ自体の緩みを解消
ラッチの裏面には緩衝材が貼り付けてありますが、ここが経年劣化で痩せてしまい、ラッチ自体がガタついて異音に繋がります。緩衝材を補完すればいいので、私は余っていたスポンジ(携帯電話滑り止め)を適当な大きさに切り出し、挟み込みました。

実は、ドアミラーの根本も怪しい


ガタガタとしたチープ音を辿っていくと、内装が原因かと思ったら・・・ミラーの根元から鳴っていることもあります。以前ミラーを外した際の影響か、それとも駐車時に毎回畳んでいるから緩んだか、非常に気になります。

 
そんな訳で、ミラーの根元にアクセスしてドライバーでネジを締め直します。まずはミラーを畳む要領でおこない、反対側は・・・ミラーを反対に動かします。

一見動くように見えないのですが、ガコっと動くので、ネジを増し締めすつと、あっさりチープ音が無くなりました!

車内のチープ音は異音発生時の周波数が耳につくのが理由で、他人がいきなりクルマに乗っても気にはならないそうです。

騒がしいパーティ会場でも「知り合いの声」だけを拾って会話できるように、人間の耳は自分の気になる振動だけ拾う仕組みがあるそうです。したがって、カセットテープで車内を録音しても異音はなかなか拾えないのだとか。

あれば便利なハードトップ。完璧にセットできると驚くくらいギシギシならない、シャープなハンドリングのロードスタークーペが完成します。うまく付き合ってより良いロードスターライフをお楽しみください!

関連情報:

NA/NB ハードトップ(DHT)のススメ

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