NBロードスター(NB6C)の魅力

NBロードスター(NB6C)の魅力

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私の愛車、NBロードスターの紹介です。

平成15年式のNBロードスターでは3型(NB3)、排気量1600ccの【NB6C】と呼ばれる個体であり、グレードは【Web-tune】というインターネット・カスタマイズモデルとなります。NR-A(ワンメイクレース車両)をベースに、VSコンビネーションBのプレミアム内装(ベージュ内装)が組みあわされている珍しい個体です。また、国内仕様では唯一のコードNC4内装であり、納車時はブラッククロス幌が架装されていました。超ざっくり書くと、テンロクでありながらVS仕様のNBロードスターです。

愛車概要:2003年 GH-NB6C(301264)
参考→https://mx-5nb.com/2019/11/29/webtuned/

MAZDA ROADSTER(NB6C) WebTuned(NR-A&VS B interior)
車格: オープン 乗車定員: 2名
全長×全幅×全高: 3955×1680×1235mm 重量: 1,050kg
ホイールベース: 2,265 mm トランスミッション: 5MT
ブレーキ: ベンチレーテッドディスク/ディスク タイヤ: 195/50R15 82V
エンジン型式: B6-ZE[RS] 1597cc 種類: 水冷直列4気筒DOHC
出力: 125ps(92kW)/6500rpm 燃費(10・15モード) 14.2km/l
トルク: 14.5kg・m(142N・m)/5000rpm 燃料 無鉛レギュラーガソリン

ロードスターのオーナーになるため「ほんの少し」の勇気


ロードスターは基本的に「人馬一体(=乗って楽しい)」がコンセプト・・・つまり、走る楽しさに全振りをしているクルマです。

とりわけNA/NBロードスターの時代であれば、ドライビングプレジャーに関わらない部分・・・例えば「快適性」「積載性」などは、普通のクルマと比較しても最低限のレベルしか備えていません。また、ライトウェイトスポーツ(LWS)というジャンルに属するスポーツカーなので、パワーやトルクもほどほどです。正直「速さ」においてアドバンテージを得るシーンはほぼありません。

今の時代でいえば燃費もそこそこですし、NBロードスターは生産から既に20年を超過しているので突然調子が悪くなることもあります。つまり、コンディションを維持するにはコストが掛かかることも想定しなければなりません。さらに、2シーター(二人しか乗れない)なので「いざ」という時に困ることもあるでしょう。

面白いのは、これらはすべて「覚悟」ができていれば、デメリットが全てがメリットに転嫁されることです。また、実は見えないところにお金がかかっており、そんなこだわりもクールに感じる事ができます。快適性に反する割り切りは「軽量化(=軽さは性能)」のためですし、パワーのなさは「エンジンを使い切る楽しさ」に繋がります。コストカットと感じる部分は「シンプル」とも解釈でき、幸い「安っぽさ」はないので手を入れる余地があるともいえるのです。

かつて、私の先輩がロードスターの助手席に乗った際に「前も見えないし(視界は低いし)、ぶつかったり横転したらヤバいだろ!俺は自分で絶対に乗りたくねー!」といわれました。そこで私は「それが普通の感覚かも知れない」と納得した記憶があります。世の中にはもっと安全で、快適で、便利なクルマがいっぱいあるからです。

つまり、ロードスターの「楽しさ」には表裏一体でデメリットもあります。したがって、所有するには「ほんの少し」の勇気が必要でしょう。自己責任といっても過言ではなく、正直いって万人にお勧めできるクルマではありません。


ただし、ロードスターを3台乗り継ぎ、今の愛車を所有して10年以上経った率直な感想は・・・「所有していて本当によかった」というものです。

好きな音楽をBGMにオープントップ(幌を開けて)で海や山へドライブ行き、自然と一体になる体験は最高です。でも、もっと皆に知ってもらいたいのは日常使いの楽しさです。近所にちょっとした買い物へ出かけるだけでもウキウキするし、洗車でピカピカにするのも気持ちいい。美しい夕焼けと一緒に写真が撮りたくなって、田んぼ道で停車していまだにスマホのカメラを向けてしまいます(家族からはアホな行為と思われています)。

また、開発主査は「ロードスターは人を繋げる」と語っていましたが、クルマ趣味で繋がった世界により友人は増えたし(ロードスターを降りてしまった人も含め)、インターネット時代ならではのレトロフィットノウハウは蓄積されていき、ホビーや書籍なども継続的なプロダクトがおこなわれ、それを得る楽しみもあります。

アフターコロナとともにICE(内燃機関自動車)終了のカウントダウンが始まりましたが、それと同時期に反エコロジーの筆頭として戦犯扱いされていたスポーツカーブームも再燃しています。そこで、かつてボロカス書いていた評論家やメディアによるNBロードスターの見直し記事をみると「いまさら何いってやがる」と、腹黒くウォッチできたりもします。


クサい表現ですが、愛車となるロードスターは家族であり、相棒であり、恋人です(少し浮気しそうになることもあるけど)。もう腐れ縁になってしまったので、なかなか離れることができません。そんなオーナーの視点で、今回のトピックでは【NBロードスター(NB6C)】の良さをお伝えできればと思います。(※あくまで私見なので、ご参考までに・・・)

NBロードスター 走行性能


かねてより公示されている「人馬一体」「走る歓び」といったマツダのプロモーション・キャッチフレーズは誇大広告ではありません。実際、NBロードスター(MX-5 mk2)は現役当時、欧州において「ポルシェ911GT3」とベストハンドリングを競い、そして勝者となった客観的なアワードを持っています。

決定打となったのは「スピードに左右されない、どんなシーンでも楽しめる」という評価であり、それは近年のマツダ車におけるハンドリングのベンチマークにもなりました。車両開発時に乗り味を評価・可視化するフィッシュボーンチャートにて「J07より限界を高めない」と設定されているのですが、J07とはNBロードスターの開発コードになります。

参考→https://mx-5nb.com/2024/01/01/besthandling/


NB6C 1600ccエンジンの特性(B660ヘッド)

NB6Cに搭載するB6-ZE(RS)エンジンは、ユーノスロードスター(NA)より引き継いだロードスター専用にチューニングされた名機です。おそらく実馬力100ps程度ですが、アナログで繋がれたワイヤースロットル(アクセル)のレスポンスは良好で、きちんと踏み込めばレブの7,000回転まで軽快に吹けあがります。軽量なボディであることも相まって、日常使いにおける加速性能で不満を感じることはありません。

また、このエンジンは常用域となる3,000回転前後のトルクが厚く、中間加速が抜群に良いのが特徴です。タコメーターを確認しなくてもマフラーサウンドの盛り上がりで、シフトチェンジのタイミングを耳で感じることができます。

ここに組み合わさるのが、同じ先代NAロードスターからブラッシュアップされた5速MT(マニュアルトランスミッション)です。近年の多段化されたギアに慣れていると5速では少ないと思われるかもしれませんが、職人(エンジニア)により綿密に味付けがされたギア比とショートストロークのクリック感は驚くほど気持ちよく、シフトフィールという言葉の意味を実感できます。

もちろん本気になりたいときは「床までアクセルを踏む」ことにより、エンジンはそれなりの反応をしてくれます。適度なシフトタイミングとともに、くねくねした峠道を気持ちよく走りきることができれば、思わず笑顔がこぼれるでしょう。パワーがないのでビンビンに回す必要があり・・・つまりエンジンを使い切ることができるのは、旧車ならではの良さであるといえるでしょう。

NA/NBロードスターの現役当時はホンダVTECや三菱のMIVECなど、同排気量であってもよりパワー感のあるエンジンが評価されており、ロードスターのB6エンジンはガサツ、オイル漏れする、眠いなど、ひどい評価を受けることもありました。

でも、今の時代になって実感できるのは、少しくらいのトラブルでも問題なく走れる「頑丈なエンジン」であることです。そのルーツにあるのがトラック由来の実用エンジンであることや、レストアプログラムやドナー車両が多くあることによる恩恵でパーツも確保しやすく、エンジンコンディション維持するハードルは他メーカーよりも低くなっている利点もあります。また実際はイメージよりもレスポンスがよくて驚くはずです。

なお、ユーノスロードスター(NA6C)のエンジンには【B660】の刻印がされた燃焼室形状のばらつきが少ない「当たりヘッド」という伝説がありましたが、NBロードスター(NB6C)のエンジンは全て【B660】ヘッドだったりします。89年デビューのエンジンでもずっと熟成は続けられていたんですね。

1800ccエンジンとの違い


私はNBロードスター後期のRSグレード(1800cc/NB8C)にも乗っていたので、キャラクターの違いも経験をしています。

NBロードスターにおける1800ccエンジンは、ざっくり前期と後期があります。前期(NB1:NB8C/BP-ZE(RS))のエンジンは、ユーノスロードスター後期(NA8C)の特性を引き継ぎ、太いトルクで走りやすくなっているうえに、6速のマニュアルトランスミッションが組み合わされました。多段化されたギアはクロスしているので想像よりも乗りやすく、さらにレギュラーガソリンである経済性も備えていました。

一方、後期(NB2以降:NB8C/BP-VE(RS))のエンジンは可変バルブタイミング機構を取り入れ、さらにエンジンに負けないためにボディやブレーキに補強が施されているので、量産ロードスターもここまで進化したのか!と実感できるくらい「別物」になっています。VE系パワーユニットは(特に初代ユーノスロードスターを知る人であれば)異次元の速さと感じるはずです。

ハイパワーでありつつも、安全装備が最小限しかない時代の「軽いボディ」による恩恵は、間違いなく1600ccよりもスリルを味わうことができます。正直、1600cc(B6エンジン)と同じノリでいると、スペック表よりもトルクの出方が薄い?と誤解するくらいフラットトルクのまま一気に吹け上がる、気づいたらスピードが出ている危ないエンジンでした。誤解を恐れず書くと「M2 1028」のメーカーチューンエンジンにキャラクターは近しいです。ただしスペシャルな吸排気パーツはついていないのでサウンドはおとなしく、むしろNB6Cの方がエクゾーストは太ましいです。


一方、本気で踏むシーンにおいて6MTはギアチェンジに相応のクイックさが求められ、クロス化されたギアは「どこに入れればベストになるのか」迷う事があります。柔らかめなシフトフィールは好みの問題ですが、この「迷う」シフトミスからNBロードスターの6MTは一部で不評を買う原因になっていると思われます。逆に慣れてしまえば問題はないのですが、初見では分かりづらいのがネックなのです。

また、VE系エンジンはプラスされた機構のせいなのか繊細なので、より丁寧なメンテナンスを意識する必要があります。こればかりは速さに対する代償といえるでしょう。

まとめるとNB6は「パワーはないけれどシフトフィールが最高」、NB8は「速くて気持ちいいけれど忙しい」です。実際、NB6でNB8と同じ道を走ると「床までアクセルを踏み抜く」事がなければ到底追いつきません。ちなみにNB8が若干強化されてはいますが、ボディや足周りの造りは基本的に一緒です。さらに1600ccと1800ccのどちらが好みか・・・となると、どっちも楽しいです。

ただ、私が20〜30代の頃だったら間違いなく1800cc一択でした。しかし、現在はスピードにモチベーションを感じなくなったので、1600ccのNB6をのんびり流す方が性に合っています・・・

NBロードスター(NB6C)乗り味


基本、ロードスターはロールさせて曲がるスタイルなので(グレードによっては足が硬い場合もありますが)コーナーでピョンピョン跳ねることは少なく、FRらしく踏ん張りながら軽快に駆け抜けます。同時に、軽く鼻先が入るのはボディの軽さを実感できる瞬間でもあり、ニュートラルステアでコーナーを駆け抜けると自分の運転が上手くなったのではないか!?と勘違いできてしまいます。仮に尻をより安定させたいなら、パワーがない分アクセルコントロール(パーシャルスロット)が効きやすいので、ステア操作ではなく踏み代でグイグイ曲げることができます。

ダブルウィッシュボーンサスペンションの恩恵により、知識があればアライメント調整で「乗り味(=特性)」を自分好みに調整することも可能です。もちろんECUのアシストは最低限しかない時代のクルマですから、メカの素性で走るNBロードスターは色々な意味で素直に楽しいと感じるはずです。

また、第一世代であるユーノスロードスター(NA型)と比較すると、ボディ剛性に関わる補強と足周りのセッティングが変更されているので、コーナリングにおけるマージンが向上しています。コーナー性能や直進安定性を確保するため、パワーステアリングを意図的に「重く」に設定しているのも面白いポイントです。結果「ヒラヒラ」と表現されていたユーノスに比べると、NBロードスターはしっとりしたハンドリングになっています。

ちなみにこれは開発思想によるもので、NBロードスターの現役当時は先代比較においてかなり誤解を生みました。つまり、安全装備や重くなった影響ではないのです。そもそもNAロードスターは日本の道路事情に合わせて「低い速度域でもクイックに動く」用に最終セッティングが行われました。本来であれば、より速度マージンが必要な欧州基準となるNBロードスターのセッティングが、ロードスター開発当初に意図されたセットなのです。


また、あまり語られないのがスポーツABSの実用性の高さです。NAロードスターは「奥まで踏んで効かす」ブレーキだったので慣れていないと驚くのですが、NBロードスターのブレーキはカチっと素直に効くようになっています。

さらに、当時オプションだったABSはEBD(電子制御制動力配分システム)も付いているので、ガツンと踏んで姿勢が大きく崩れることもありません。スポーツ走行だけじゃなくて街乗りでもいい感じに安心して踏める優れものです。なお、RX-7(FD)よりも先に16ビットECUを積んでいたので、スポーツABSの解像度は折り紙つきです。

一方、遮蔽性がほぼ無いオープンカーの特性として、高速巡航時にナビシートの声が聞こえないくらい煩くなり、マフラーサウンド以上にロードノイズが耳に入ってきます(あまりいいノイズではない)。もちろんボディ剛性自体は年代相応に十分な性能を持っているのですが、屋根がないことでガタガタ・ミシミシと不協和音が「剛性感」は高くありません。一応、ハードトップを始めとしたNVH対策を行うことも可能です。

しかし、ごちゃごちゃ細かい話を書きましたが、「屋根を開ければ」すべてが許せてしまうのがロードスターの世界観です。


NBロードスター 燃費

普段乗りにおいては「低回転で燃費重視」スタイルにも対応できますが、ロードスターシリーズ全般・・・とりわけNB6C(1600cc)はエンジンを程よく回してあげた方がコンディションを保てるようです。結果としてどんな運転スタイルでも平均燃費は10~12km/L辺りをウロウロしてくれます。

近年はエネルギー価格が高騰しているので、レギュラーガソリンであることも嬉しいポイントです。逆に、チューニングしていない限り中途半端にハイオクガソリンを入れることはお勧めできません。実感として、細やかなオイル交換とコンディショナー(添加剤)を足してあげる方がエンジンは元気でいてくれます。

参考→https://mx-5nb.com/2024/11/11/fuel-economy/

NBロードスター 積載性

屋根を空ければ空間が稼げる裏技はさておき、積載性としては「ふたり分の旅行+お土産」が積めるように設定されているので、基本的な日常使いにおいて困ることはありません。私が断念したのは、トランクの高さがなくて「2Lペットボトルのダース入りのダンボール」が積めなかった事(※中身を出して運びました)、ハードトップ(DHT)着用時に「つっかえ棒」「組立棚」「16インチのタイヤ+ホイールセット」が運べなかったことくらいです。逆に「運べる量」が限られているので、余計な買い物をしないで済むメリットがあります。

また、タイトな室内空間ではありますが、ドリンクホルダーや小物入れなど、意外な「隠し場所」が存在します。また、グローブボックスやセンターコンソールに鍵が掛かったり、トランクの鍵設定が凝っていたりと、オープンカーならではの装備も存在します。

参考→https://mx-5nb.com/2020/06/29/loading-bond/

NBロードスター 故障経験

パワートレイン周りにおいては、年式相応にオイル漏れ対策を行っています。あとは基本的に消耗品(油脂まわり、ブレーキパッド、幌、バッテリー)ばかりで、私の乗り方だと車検のタイミングにおける交換で十分でした。

ただし、運転席パワーウインドーのワイヤーが切れて窓が落ちたのは・・・思わず笑ってしまいました。マツダディーラーでは翌日にパーツが入荷されたことにも驚きましたが、そんな感じで長期入庫はあまりありません。一番のトラブルは、経年劣化でボディの塗装が駄目になりボンネットとフェンダーを再塗装をしたことです。

また、走行距離14万kmを超えたあたりで予防整備のためにラジエーター、サスペンション、幌の交換を行っています。また、近年のパーツ価格高騰を見越して足周りのブッシュ交換(オーバーホール)も行いました。

人間の感覚は意外に正しいようで、いずれのトラブルも「いきなり」ではなく、違和感や異音などで前兆を感じます。そのトラブルで心が折れてしまったら何もできないのですが、幸いロードスターは補修パーツが比較的供給されていることと、「先人の知恵」が蓄積されているので、コストさえ何とかなれば大丈夫なことが多いです。むしろ「そういうもんだ」と、クルマ趣味における「話のネタ」くらいに思って楽しんだ方が、長く付き合えると思います。

余談ですが、ロードスターは10万kmまでが慣らし運転です。走行距離よりも、自身の仕様用途に見合ったコンディションであるかを見極める方が重要でしょう。

NBロードスター 満足している点


コンバーチブルトップ(幌)を開けるだけで、いつもの道がエンターテイメント空間に変わります。1600ccのロードスターは馬力が無いので目を三角にしてスピードを競うことはできませんが、軽快なレスポンスとハンドリングにより、法定速度で交差点を曲がるだけで「楽しさ」を得ることができます。

また「床までアクセルを踏む」ような、リミッター制御されているクルマやハイパワー車では味わえない乗り方も魅力です。アクセル(自分)とクルマが繋がっている感覚は、まさに人馬一体であるといえるでしょう。

繰り返しますが、ロードスターは「楽しく走る」ための機能以外は持ち合わせていません。ライトウェイトスポーツ(LWS)というジャンルは「ボディの軽さ」が最大の性能です。万有引力の法則、まさに自然界のルールに従って、まるで手足のようにクルマが動かせるのはロードスターならではのドライビングプレジャーといえるでしょう。

また、NBロードスターはボディにエッジを立てたりキャラクターラインを使わない、クルマ全体の「光と影」・・・すなわちフォルムで魅せるマツダ「ときめきのデザイン」系譜における最後のクルマになります。

コークボトルシェイプを用いたオーガニックデザイン(ヌルっとした形)は現在廃れてしまいましたが、古き良きスポーツカーを連想させる素敵なデザインです。現役当時は「ダサい」「目新しさがない」などいわれていましたが、一周回ってカッコよく見えるはずです。

クルマは見た目が9割という話もありますが、毎日見ても飽きない造形美はハマると抜けられません。走りの良さだけでなく、デザインの良さも持ち得ているので、所有欲を満たす存在、まさに愛馬といっていいでしょう。

NBロードスター 不満な点


本末転倒な話ですが、2シーターというのは道楽と思われるし、皆で出かけたりは無理です。さらに、不幸があった時など使えないシーンもあります。

また、「日本車」としての品質は充分保っているので信頼性はありますが、経年劣化による整備を避けることはできません。なんか水が漏れているな・・・とか、ミッションがシブいな・・・なんて、年式相応によくある話です。特に、布素材であるコンバーチブルトップ(幌)は経年劣化が生じる消耗品です。長く乗るためにはこういった「普通のクルマ」では存在しないコストも視野に入れる必要があります。湿気が抜けなくてカーペットにカビが発生するなんて、普通のクルマでは少ないでしょうからね・・・

最後の5ナンバーFR NBロードスターの魅力


NBロードスターのお気に入りポイントはありすぎて書ききれませんが、あえていうならば「等身大のスポーツカー」であることです。

実際、街乗りであれば同乗者が安心して昼寝してくれるくらいの乗り心地は保てますし、ソロでスポーツ走行をすれば「踏んだ分」「ステアを切った分」相応のレスポンスを返してくれます。また、グラマラスなボディは洗車するごとに感動を与えてくれます。

年式相応に劣化していく部分もありますが、それを踏まえても維持コストは意外に【財布にやさしい(=アフォーダブル)】なので、子育てをしながらスポーツカーを維持できている、ありがたい存在でもあります。

世間一般的には2シーターオープンカーは敷居が高いと思われるかもしれませんが、この第二世代(NB型)ロードスターは、趣味車の割には(特に偉大なるNAロードスターと比較して)それなりにリーズナブルな価格で中古車市場に残っているようです。


だからこそ「一生乗る」という重い決意ではなく「一年だけオープンカーを楽しみたい」くらいのお気軽さで、機会があれば一度ステアリングを握ることをお勧めします。

電子制御が極力少なく、コンパクト(5ナンバー)で安価なライトウェイトスポーツ。こんなNBロードスターのような存在は(今後フォロワーが誕生したとしても)同じレベルで復活することは無いでしょう。むしろ、これからの未来に向けてほぼ全ての自動車が電動化になる予定なので、ロートルなICE(内燃機関自動車)は現代人しか楽しめない存在です。

つまり、自分の子供や孫に「こんなクルマにのっていたんだぜ!」と【古き良き時代】を語れるチャンスは今しかありません。もちろん、どの世代のロードスターも楽しいですが・・・あえてこのNB型ロードスターを一緒に楽しみませんか?お声がけいただければ、私のロードスターをお貸ししますよ!

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関連情報:

NBロードスターの維持費(NB6C 13年間のコスト)

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