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前回に引き続きマツダスピードをご紹介します。
マツダスピードのパーツは全国のマツダディーラーで購入することができたので、オフィシャル準拠のブランドとして一気にブランド化していきました。
95年はバブル景気が崩壊していたとはいえ、チューニングマーケットはまだブルーオーシャンでした。特に趣味性の高いクルマであれば、合法であるからこそ信者は湯水のごとくお金を使いました。
NAロードスター「A-spec」

まずご紹介するのはロードスター「A-spec」です。基本的にエクステリア&峠チューン(街乗りメイン)の内容となっています。
保安基準対応を前提に、走りに特化しつつも乗りやすく、かつノーマルと差別化していることを押し出しています。エア吸入効率を上げたフロントバンパーは後のマツダ・ファイブポイントグリルを彷彿とさせます。

こちらはN2レギュレーション対応「A-spec エアロキットバージョン2」です。
イメージモデルにサンバーストイエローの「JリミテッドⅡ」を用いて、時代を感じる派手なリアウイングを装着しています。スポーツシフターなどのパーツも充実していきました。
NAロードスター「B-spec」

マツダスピードの真骨頂である「B-spec」になりますと、サーキットなどの早さを追求するためにパワーユニットのチューニングを行っていきます。テンパチエンジンのステージ2で170馬力を達成しました。

さらに、リフレッシュエンジン(オーバーホール)に加え、ステージ3のチューニングになると192馬力のメカチューンを施します。軽量なNAロードスターでこれだけパワーが出たら、シャシー回りの強化も必要になっていきます。
さらにエンジンチューニング

こちらのステージ3では、レース用BPエンジンのノウハウをBP-ZEにフィードバックしています。エンジンだけで一枚広告が打てた、素敵な時代でした。

ついにB6エンジンにもステップアップのチューニングが可能になりました。スーパーチャージャーでBPと同じく170馬力を達成しました。

そのスーパーチャージャーはBPエンジンにも施されます。180馬力を達成するスーパーチャージャーは、メカチューンコストの6割ほどでこれだけの出力を見込めました。まさに、馬力が高いことは正義です。
脚周りを極める

シャシーにこだわるロードスターですから、もちろん脚周りも充実しています。当時はそのネーミングにときめいたアイバッハ製の車高調整式サスペンションキット。もちろん減衰力調整も可能です。下にちらりと載っているRX-7(FD)のA-Specも、某峠漫画で有名ですね。

伝説の「787B」のホイールをリスペクトしたデザインとして、RAYSの「MS-01R」も登場しました。純正ボディカラーと合わせたラインナップがカッコ良すぎです。なお、現在某オークションでは驚くほどの高値で落札されます。

こちらはNAロードスター終盤のラインナップです。現在のモデファイでも定番のものが掲載されています。そして、この流れをもとに、マツダスピードはNBロードスターのチューニングにも参加していきます。