NA/NBロードスター 雨漏り対策

NA/NBロードスター 雨漏り対策

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ロードスターは世界一優秀な手動幌(※当時)といっても、経年劣化により「雨漏り」などのトラブルはどうしても発生します。水回りはソフトトップの宿敵といっても過言ではありません。

ただ、適宜メンテナンスを行うことで回避(もしくは予防)が可能です。あくまで自己責任の範疇ではありますが、ご参考いただければと思います。


また、どうしてもメンテナンスの時間が取れないときは、雑巾などでAピラーを保護することで、見た目は悪いですけれど凌ぎきれることが多いです。勿論ボディカバーをつけるという手段もありますが、大雨警報発令など緊急時に濡れたボディにカバーをつけるのであれば、応急処置として有効な手段になります。

なお、メンテナンス以前に【幌の開閉】を多くされる方は、幌のトップロックを閉めるときには左右同時に・・・つまり、車内から両手で同じタイミングで閉じることをお勧めします。わずかな歪みが「水の進入路」を作ってしまう可能性が高いのです。

ウェザーストリップ(フロントヘッダー)

雨漏りポイントの最有力は「Aピラーの頂点」に集中します。特にボディ側のウェザーストリップ(昔からウツボカズラ(※食虫植物)の愛称で呼ばれる)はNBロードスターにフルモデルチェンジした段階で【水の受け口】容量がアップされていますが、それでも大雨時には漏水リスクが高まります。

そこで、ここでは3つのポイントをご紹介します。


①防水スポンジテープ等で補強
そもそも雨漏りはウェザーストリップの劣化や、経年劣化で緩んだボディによる隙間が原因なので、上端部分をシールすることで防水効果が高まります。もちろんウェザーストリップの交換自体が一番の対処法ですが、コストセービングの観点でもお勧めの対処法です。

 
②ウォーターライン補強
経年劣化によりウェザーストリップの水流口が縮んでしまうことがあります。そこで、ホームセンターなどで購入できるビニールパイプを数センチに加工し「水抜き穴」に差しこみます。水の流れを作ってあげることで雨漏りを回避する、ロードスター定番の工作です。


③幌(ソフトトップ)は両手で閉じる
精度が高いソフトトップとはいえ、片側ごとにストライカーを閉めると左右のゆるみが発生します。したがって、きちんと幌を閉じる時は【車内から左右同時にストライカー操作をおこなう】ことをお勧めします。

水抜き穴のメンテナンス


幌を開けると、ボディ側の幌の根本(普通の自動車ならCピラーにあたる部分)に「水抜き穴」が隠れています。ここが詰まってしまうことで、トランクルームやキャビンに水たまりができるトラブルが発生します。実は幌の隙間は「落ち葉」などのゴミが蓄積されがちなので、この穴が塞がってしまうのです。


そこで用意するのは、100円ショップでも購入できる少し太めのアルミ線です。


それを穴に入れていくと、正常ならば下まで貫通するはずです。途中で引っかかるようでしたら、ペットボトルで水を注ぎながら掘ってください。上手くいけばボディ下側から針金が見えてくるはずです。詰まっていた場合は、恐ろしく汚れた水が排出されると思います・・・

ソフトトップ側の調整


ドア側のウェザーストリップと同時に怪しいのが、幌側のウェザーストリップ。Aピラー上端は3点のゴムパーツ(ボディ/ドア/幌)が交錯しているので、どうしてもここが弱くなってしまいます。

ウェザーストリップ自体が劣化していなければ、その下にある金属プレートをドライバーで調整することで、窓との気密性を高めることが可能です。


しかし、私の場合は交換した幌骨のウェザーストリップが補修できるレベルではありませんでした。そこでまるまる交換を行います。


ちなみに右側が外したウェザーストリップですが、比べてみると明らかに経年劣化でゴワゴワになっており、シールの意味を成していなかったことが分かります。水の侵入経路も確認できました。


そこでウェザーストリップを、前後・左右2本ずつモノタロウにて注文しました。本当は片側3本あるのですが、後端部分は幌を外さないと交換が厳しそうだったので、見送ることにしました。

R1-451 ① NC10-R1-411C
R1-452 ② NC10-R1-412D
R1-461 ① NC10-R1-421C
R1-462 ② NC10-R1-422D

合計¥12,895(税込)※交換当時参考価格


前端側はビスで固定されているので、先ずはこちらを外していきます。


ちなみに矢印の方向、つまり前端からの作業を行います。後端から作業を行うと、丸で囲った部分に隙間が出来てしまう可能性があるからです。なお、ここは段差も含めて密着しているのが正解です。


中央のウェザーストリップはハマっているだけなので、引っ張ればヌルっと外れていきます。


そこで、逆の手順でハメていきます。割り箸を使っているのは、ゴムの爪を幌側のステーにハメていくためです。金属(もしくは尖ったもの)でやると、ゴムを破損する場合があるのでお勧めできません。

まとめ


作業を終えた後、都合よくザーっと雨が降ってくれました。今までの苦労は何だったのかというくらい、雨漏りがあっさり解決・・・サイドウインドウを閉めると、ムチっとした感じでシールしてくれるのは嬉しいですね。

雨漏りは、各種ウェザーストリップ自体を新品にすることが一番の対処法ですが、コストをかけず対処するのもアフォーダブルの良さ。ご参考頂ければ幸いです。

関連情報:

NBロードスター幌の話 その1(NA幌)

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