セミバケットシートの補修

セミバケットシートの補修

この記事を読むのに必要な時間は約6分です。

もう20年近く愛用しているセミバケットシートですが、さすがにヤレが目立ってきました。しかし、個人的にこれ以上の自動車シートに出会ったことがありません。もはや身体になじんでいるのです。

そこで、可能な範囲でリペア(修繕)を行っていこうと思います。

代わりのシートを用意する


シート修繕はゆっくり行いたいので、ロードスターには代わりのシートを取り付けることにしました。本来であれば、NBロードスター純正のレザーシートと行きたいところですが、あいにく実家に保管してあるので手元にはありません・・・

 
そこでストックしておいたAZ-1の純正バケットシートを流用します。レールに木材で簡易的な足をつけて、部屋でビデオゲームをするときに使用していたのですが、本来あるべきところに戻る感じですね。

なお、このシートはもともとロードスター用として開発されていたものなので、狭いキャビンにも難なく収まります。

取り付け方の参考はこちら→https://mx-5nb.com/2019/12/28/az1-seat/


このシートはNAロードスター乗りの友人に貸していた際【シートーカバー】を装備してくれたので、純正状態よりも質感が高くまとまっています。しかし、問題点がふたつありまして・・・

ひとつは座高が高くなってしまうこと。これは、シートカバーの「硬さ」に加え私の体形が変わったことで、座面が微妙に合わなくなっていました。しかし、クッションを外すとぴったりと身体が収まります。

 
そこで、シートカバーには純正ウレタンではなく、100円ショップで適当な座布団を買ってきて詰めておきました。すると、恐ろしいくらいのホールド性!これぞバケットシートです。

また、もう一つの問題はヘッドレストにあたる位置が微妙に後方にあることです。これはシートレールにステーをかますことで角度を調整できるのですが、その作業が正直面倒で・・・100円ショップにあった簡易ヘッドレストを装着することで事なきを得ました。


余談ですが、このシートはそもそも【座面が調整できる】ようになっていたり、頭の位置は【ヘルメットを装着する】とちょうどいい位置になるように設計されているのがポイントです。古いパーツには、こういったエンスー的な自由度が隠されているのが素敵です。

セミバケットシートの状態を確認する


取り外したセミバケットシートですが、まずはレールの分解を行いました。

 
シート底面にある4本のボルトを取り外し、シートレールを確認すると・・・蓄積されたホコリとレールの錆が確認できました。そこで簡易的な清掃を行った後に、作業性を上げるために木材でレールを固定しました。

 
また、座面のネット生地は毛羽立っていて、裏面のフェルトは糸くずだらけ。まさに積年の汚れを感じる瞬間でした。

そこで、補修を行うための以下のグッズを100円ショップで購入しました。


・雑巾
・補修布(アイロン接着タイプ)
・フェイス用カミソリ
・錆取り剤

フェイス用カミソリは化粧品コーナー、錆取り剤は自転車用品コーナーに置いてあります。

セミバケットシートの補修を行う


① 毛羽立ちの処理
毛羽立ちは、フェイス用カミソリで優しくなでてあげることで表面処理を行うことが可能です。このカミソリは【剃り過ぎない】ように刃先がガードされているので、奇麗に糸を削ってくれます。

 
しかし難点は、生地が痩せてしまうことで・・・このままいくか悩んだのですが、座るごとにダメージが蓄積されることを鑑みて、補修布を張り付けることにしました。実は、赤いジャージ生地も用意していたのですがシートの色と合わず断念しています。

赤いシートの座面に黒いパッチが付いているのは非常にダサいですが、逆にもう「自分専用」と割り切ることにしました。

 
② 錆の処理
シートレールの錆は「錆取り剤」を塗りたくって、ひたすら雑巾で磨きました。ワイヤーブラシを使ってもよかったのですが、黒い塗装面に傷がつくのが嫌だったことと、意外に錆取り剤(粗いコンパウンド)がいい仕事をしてくれました。

 
また、シートのフレーム部分も錆びていたので、こちらもひたすら磨いていきました。余談ですが、シートフレームにシリアルナンバーが張り付けられていて・・・なにげに初期ロット(というよりも1番)であるようです。余談ですが、このミューレンのネットシートはモニター募集の時から愛用していて、市販モデルを真っ先に注文したんですよね・・・


磨いた後はパーツクリーナーで脱脂をおこないました。奇麗になったレールが気持ちいいです。

 
③ 裏面のフェルト補修
シートレールについているシート調整用のワイヤーが干渉し、裏面のフェルトが解れていました。そこで、万能な補修布をアイロンで張り付けておきました。


④ フレームのコーティング
これらの作業がひと段落したら、養生テープと段ボールで金属部分をマスキングして、クリアタイプのシャシーコートで錆対策のコーティングを行いました。コート剤が乾いたら、シートレールを組みなおします。


そのあとは徹底的に掃除機でシート表皮のゴミを吸い取りました。赤いシートが黒くなっている部分はネット生地が痩せてしまっていることと、汚れている2つの理由からで・・・こればかりは何ともできませんでした。布を染めることのできる「染めQ」を試そうとも考えましたが、そもそもネット生地はスカスカなので、塗料が定着するとは思えず見送りました。

あと10年使うために


満身創痍ではありますが、あるべき位置にもどったセミバケットシートの使い心地は最高でした。何より、着ている服により微妙にリクライニングの調整を行いたい派の自分としては、やはりこの子(シート)で良かったと実感します。

正直、他の人からみたらただの「汚いシート」だと思いますが、思い入れが詰まっている分、また長く愛用していきたいと思います。

関連情報→

ロードスターのシート交換

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