ロードスターミーティングのススメ

ロードスターミーティングのススメ

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ソロで楽しむのもいいけれど、ロードスター乗りであればオススメしたいミーティングの参加。会場で困ったら自分好みのロードスターを見つけて、オーナーにご挨拶すれば世界が広がります。礼儀を持って勇気を出せば、同じ趣味の友人ができるはず!

2023年1月27日、新型コロナ感染症は季節性インフルエンザと同等の「5類」へ移行されました。また、3月13日以降はマスク着用が原則不要、個人の判断が基本となり実質の行動制限は解除されました。

楽しみ方の分だけ、待っている世界がある


ひとことでクルマ趣味といっても、多様な世界が広がっています。

特にロードスターのような趣味車は、純正のポテンシャルをとことん楽しむのもアリですし、高みを求めてカリカリにチューニングする方もいらっしゃるでしょう。ドレスアップももちろん楽しいし、のんびりと屋根を開けて流すだけで十分という方もいるでしょう。

あえてオープンではなくコンパクトなクーペボディを楽しむハードトップスタイルもアリですし、古くなってきた愛車のトラブルやメンテナンスを楽しむ・・・なんてのもあります。ツーリング先で写真をたしなむのもいいですよね。あえてソロで楽しむというのも全然オッケーだと思います。

情報化社会である現在は、インターネットやSNSをたどれば、これらのクルマ趣味に関するさまざまな情報を得ることができます。どれが王道だ!なんて断言できません。どれも正しい楽しみ方です。

ただ、ロードスターはこういった「楽しみ方」に関してリアルなコミュニティが多数ある特性を持っているクルマです。そして、それを体験できる最たる場がミーティング会場ではないでしょうか。

共通言語から得られる「肯定感」


私事で恐縮ですが、私自身は引きこもり気質なので、ミーティングでは「知らない人とコミュニケする気恥ずかしさ」や、一部のオーナーに面倒くさいイメージがあり、ずっと嫌厭(けんえん)していました。勝手なイメージですよね・・・

しかし、ミーティングに参加てみようと思ったきっかけは単純なものでした。愛車を購入した際「なぜ集まるのか?」「何が楽しいのか?」「どんな空気なのか?」と、ふと疑問を持ったからです。そこで、せっかくだから一度だけ経験してみようかな・・・と勇気を出したのでした。

そこで、自動車系SNSを検索してみると、意外にも地元で頻繁にミーティングが開催されていることが判明しました。

ただ、それでも参加表明(エントリー)するまで数か月かかり、当日になって会場に入りする前に「やっぱり恥ずかしい」と引き返したこともあります。知らないコミュニティに飛び込むのは・・・とても勇気がいるんですよね。自分の気持ちに無理をさせてストレスを貯めこむのは本末転倒ですからね。

でも、SNSで知り合ったネット上の知り合いに一度だけでいいからリアルで挨拶がしたかったことと(どんな方か興味が湧いたのです)、会場に向かうオープン走行が気持ちよかったことが後押しして、ドキドキしながら無事ミーティング会場に入ることができました。


目的の方にお会いして、挨拶もそこそこに始まった会話でウマが合いそうだと内心ホッとして・・・「グレースグリーンマイカ」「VS」「NR-A」など、ロードスターを知らなければ生涯口にすることはない言葉だと思うのですが、初見の方と【ロードスター用語】で会話ができている事実にハッと衝撃を受けました。

「自分の趣味が肯定された」といったら大げさかもしれませんが、マニアックな共通言語が通じる、同じ世界観を持つ方と交流できることは、言葉では表現できない感動になりました。もちろん意気投合し、(年の差はあれども)新たな「友人」ができた瞬間でした。

きっかけは何でもいい


持論ですが、あれだけ緊張して、心配していた自分がアホだったというのは大きな気づきでした。ミーティング参加はロードスター仲間が持つ空気を楽しみたい、それくらいのもので十分だったのです。

また、同じロードスターという愛車を持つコミュニティなので、オーナーであれば気になる課題(トラブル)を解決するヒントや、痒いところに手が届くアイディアを得ることのできる場であることも分かりました。

オイル漏れ、猫クラッチ、雨漏り、幌の補修などの経験をしている方は必ずいるし、気になるバケットシートに座らせてもらうこともできました。ボディ補強のノウハウもあれば、気になるロードスターのディティールをじっくり観察することもできます。信用を得られれば試乗をさせてくれるかもしれません。(※私は自分の愛車を試してほしいタイプです)

もちろん、勝手にヒトのクルマを触るのはNGですが、きちんと挨拶すれば(よほどの無礼がない限り)オーナーさんは快くいろいろ教えてくれるはずです。仮に、その場で解決することはできなくても、その先の伝手(知り合い)がいる心強いローカルネットワークもしばしば存在します。


そこには老若男女関係なくロードスターという軸で繋がっている仲間たちがいました。損得勘定なく、いい意味でおせっかいな大人たちが多くいたのです。こういったナマの経験や情報に勝るものはなく、こんなサイトでウンチクを貯めるよりも、多くのオーナーと話した方が「ロードスター経験値」は貯まると断言します!

ミーティングで気を付けたいこと


ただし、そうはいっても我々クルマを運転できる大人、社会人であれば気を付けることもあります。

エントリー方法の確認
各種ミーティングはメーカー協賛や大型クラブ主催の大規模なものから、地元コミュニティによるもの、ツーリングメンバーの募集やストイックな文科系のものまで、インターネット等で開催告知をしています。そこで、参加するにあたりエントリー方法は確認する必要があります。

飛び入り参加オッケーなものもあれば、事前申請が必要なものもあるし、有料・無料やたまに年齢制限があるなど、エントリー条件はけっこう異なるのです。昨今の大型ミーティングでは抽選になることもあるし、不参加なのに会場近隣をうろうろしていると、逆にそのコミュニティに迷惑をかけてしまう可能性もあります。

コミュニティルールの確認
加えて、絶対にコミュニティのルールは確認、順守しましょう。ただ、ルールといってもそんなに堅苦しいものは少ないはず。「エンジン空ぶかし」「会場近辺の暴走行為」「違法改造はダメ」など、道路交通法や道徳的な指摘ばかりなので、日常生活における「常識」を保っていれば大丈夫なはずです。

また、主催者へ敬意を持つことも大切です。イベントのオーガナイズはかなりの精神的・肉体的なパワーとコストを使います。有料イベントであっても、基本ボランティア精神(手間賃)で行われることが多く、儲けるために行われるイベントは少ないのです。参加者の品のない行為は仲間たちの名誉に傷をつけることになるし、次の「機会」がなくなる可能性もあります。(※これは主催側になると、痛いほどわかるでしょう)

つまり、リアルなコミュニケーションになるので、同じクルマを駆る仲間として相手をリスペクトをすることが大切なのです。趣味車にゾッコンな、いい意味で駄目な大人の集まりであっても、「きちんと挨拶ができる」ことは常識だし、いきなりタメ口(馴れ馴れしい)なのは誰にとっても違和感になります。魂の距離感を大切にしましょう。

なお、男性比率の多い会場ですから、女性オーナーにガツガツアタックするのも(気持ちは超分かりますが)かなり寒いので気を付けましょう・・・


ヤバいと思ったら逃げろ!
仮に、ユーノスロードスターしか認めない、ATは認めない、NCロードスターは大きいからロードスターではない、NBは乗用車なハンドリングでつまらない・・・このような、自身の方向性と違う方と接してしまっても、その価値観を否定してはいけません。マウントを取ってくるのは内心ウザいですが、これはあくまで趣味の世界。そういう主張はある意味で正しいのです。

ただ、自分の方向性と違うと感じたら、ややこしくなる前にそっと逃げましょう。

人間の潜在能力は面白いもので、違和感に気づく力というか、空気を読む力を間違いなく持っています。趣味の世界で人間関係にトラウマを持ったら勿体ないです。自分の直感を信じて「何かおかしいな?、ヤベいやつだな」となったら、離れる選択はぜんぜんアリなのです。

ロードスターをみるとオーナーが見えてくる


会場に来たけれど、知り合いもいないしボッチで心もとない・・・これもあるあるな事象です。そこでお勧めしたいのは、自分の好みのロードスターを見つけること。人と話さなくてもクルマを眺めるだけで、見えてくるものがあるのです。

面白いのは「名は体を表す」のごとく、そこにあるロードスターにはオーナーさんの趣向が色濃く反映しています。もう一歩踏み込むのであれば、オーナーさんに挨拶するチャレンジを試してください。予想以上に得るものがあると思いますよ!


かの貴島主査も、ロードスターが支持される理由は「運転の楽しさ」だけではなく「人を繋げる楽しさ」だったことに気づいた・・・とおっしゃっていました。NBロードスターのプレスリリースにある企画コンセプト「Lot of FAN」は、そういった意図や想いが込められているそうです。

もちろん、ロードスター(車種特化型)ミーティングだけではなく、スポーツカーやオープンカーなどテーマを持ったミーティングもありますし、あくまでオーディエンスでいたいならカーイベントでクルマ趣味を担当することも可能です。

愛好者がただ集まるだけで、自動車文化の醸成になるのか・・・なんてお堅い意見もあります。

でも、自身が求めれば自ずと望んだコミュニティに行きつけます。ただし、行動をしないと何も起きません。もっと見たい、知りたい、聞きたいと思ったら、まずはドライブがてらでもミーティング会場に足を運ぶことを、お勧めしたいのです。

筆者自身も様々なミーティングに参加しています。その際には相手をしてもらえると嬉しいです・・・

関連情報→

軽井沢ミーティング参加レポート2021

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