M2 1028試乗記(NA8C改)

M2 1028試乗記(NA8C改)

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クルマは乗ってみなければ分からない。今回はM2 1028のオーナー様から運よくキーをお借りすることができました。

現在、純正ダンパー(ショーワ製)が抜けてしまったので、オーリンズで足周りを再セッティング中ということで「完調」ではないとオーナー様からのアドバイスをいただきましたが、それでもソリッドなエンジンフィールは十分味わうことができました。

NA8(1800cc)をメーカーが本気でチューンするとどんな出来に仕上がるのか、NBロードスター乗りの視点でレビューをしていきたいと思います。

M2 1028(NA8C改)
車格: オープン 乗車定員: 2名
全長×全幅×全高: 3955×1675×1210mm 重量: 960kg(実質980kg)
ホイールベース: 2,265 mm トランスミッション: 5MT
ブレーキ: ベンチレーテッドディスク/ディスク タイヤ: 185/60R14
エンジン型式: BP-ZE[RS]改 種類: 水冷直列4気筒DOHC
出力: 140ps(103kW)/6500rpm 燃費(10・15モード) 14.1km/l
トルク: 17.0kg・m/5000rpm 燃料 無鉛プレミアムガソリン

そもそもM2 1028とは


「M2 1028(通称:ニーハチ)」とは第二のマツダを志したM2社が手掛けた、NA8シリーズ1をベースに仕上げた4番目の市販チューニングカーです。開発リーダーは田中秀昭氏で、M2なき現在はマツダデザイン本部で活躍されています。

クローズドボディ並みの剛性と、1.6シリーズ(NA6)の軽やかを両立させる事をテーマに、コンセプトは「Street Competition(ストリートコンペティション)」と謳われました。つまり、公道走行が可能なレース専用車両であり、日常を離れれば即ジムカーナに参加できるポテンシャルがあるとカタログにも記載されています。

全国300台限定で販売された当時価格は車両本体価格が280万円。しかし、法定費用や消費税だけでなく自動車取得税(当時)などの金額を諸々合わせると、約330万前後になった模様です。


1028にはそれまでのM2市販車と同じくシリアルプレートが助手席側の純正ミラー位置に取り付けられており、製造番号と製造日が刻印されています。ちなみに1028シリーズのシリアルは401番からスタート。今回お借りしたナンバーは698番なのでM2が製造したほぼ最終ロットのクルマでした。こういうエンスージアスティックな演出は、M2らしいですよね。


さて、M2チューニングロードスタの前作1001は少しやんちゃなカフェレーサー(公道レース車両)がコンセプトだったので、「魅せる」部分もかなり造り込まれまれていましたが、1028は・・・一見普通のNAロードスターに見えます。


分かりやすいノーマルとの違いは、前後のユーノスエンブレムが廃され、サイドミラーがヴィタローニ社製のものに変わっていることと(※視界確保のために左右で取り付け位置が違う)、トランク形状がリップ形状(ダックテール)になっているくらいです。


細かいところだと(今回お借りした1028は交換していますが)ガンメタリックに塗装された純正アルミホイールと、リアフェンダーに付くマッドフラップが小型フリップタイプになっています。ちなみにリップスポイラーは一見ノーマル形状と同一ですが、発泡ゴム製となっていて「厚く」なっています。ボディカラーはシャストホワイトとダークブルーの2色が用意されました。

ところが・・・見た目に反して中身は相当いじられており、徹底的な軽量化、剛性強化、そしてエンジンに手を加えている、まさに羊の皮をかぶった狼でした。

徹底的な軽量化と剛性強化


1028はロードスターシリーズ唯一の「幌を廃止(-17.1㎏)」したハードトップ仕様となっています。そのハードトップ自体もSMC(成形剤)の比重を1.9から1.3に落として、リアガラスをポリカーボネイトに置き替え(-8.7kg)、さらにトランクもアルミ製に変更されています(-3kg)。ちなみに幌はM2純正オプションとして、専用ソフトトップとロールケージの骨組みを利用したエマージェンシーソフトトップ(簡易幌)の2種類が用意されました。

NA8の座席後部にあるブレースバーは鉄からアルミに置き替え(-1.2kg)、フロント牽引フックはアルミ製のトーイングフックに置き替え(-2.7㎏)、シートはFRP製のフルバケットシートへ(2脚で―12.1㎏)、センターコンソールやインナードアハンドルなども潔く取り払われています(-5kg)。

また、アルミホイールはVスペシャルタイプⅡ(バフ掛け)をガンメタリックに塗装したもので、ノーマル比で4本10.4kgの軽量化を果たしています(※そもそも、VスぺⅡのホイールが特別軽い)。細かいところではパワーステアリングやパワーウインドウ、オートアンテナもないので、実質のノーマルNA8よりも10kgほど軽くなっています。

 
一方で、剛性強化のためにアルミパイプ製のロールケージをオープンボディの開口部10か所でガッチリと(ラリーカーのスペースフレームのように)固め、断面が「目の字」になっているアルミ角パイプの特注タワーバーでエンジンルームのたわみを抑えています。

ちなみに、当時のノーマルNA8の車重は990kg。1028のカタログ車重は960kgなのでノーマル比で-30kgとなっており、これは開発目標だったNA6ロードスターの標準車(素うどんモデル)と同じ数値です。

均すと、ボディの軽量化で約-60kg/ボディ補強で約+30kgといったところで、後付けエアコンを装備すると実質車重は980kgほど。「とても軽い」ことに間違いはありません。

面白いのはドアを閉めた時の音が違うこと。ドア自体も軽量化されているのに、ボディ開口部を全てガッチリ繋げているからなのか、NAロードスター特有の「バーン!」と軽い感じから「ドムッ!」と重い音に変わっています。

メーカー謹製のファインチューニング


足周りは車高をノーマル比で-25mm落とし、M2 1001と同等のスプリングで固めています。その差はNA8比で前51%、後65%となっており、そこにショーワ製のダンパーがセットされていました。ただし、前作1001と違いスタビライザーはノーマルのままであり、ホイールも15インチではなく純正サイズ(185/60/14)に準じています。そのうえで、タイヤは専用開発のポテンザRE010(ストリート・ハイグリップ)がセットされていました。

エンジンはノーマル比+10psの140ps/6500rpm、トルクは+1kg・m(17.0kg・m/5000rpm)となっていますが、そこはあくまでスペック上の数字です。実際かなり手の込んだ、フィールとレスポンスを重視したチューニングが施されています。

大型ラジエーターからはじまり、ハイコンプピストンによる圧縮比向上(9.0→10.6)、バルブタイミングの変更、ステンレス製等長マニフォールド(4-2-1)、大型エアクリーナー、排気抵抗を30%削ったサイレンサーを、専用ECUで制御します。

さらに、7%軽量化したフライホイールやピストン重量を2g以下に抑え、ピストンクリアランスは0.045mmから0.07mmに広げた摩擦抵抗軽減などのバランスの調整が施されました。


また、黒結晶塗装のカムカバーとアルミ製フィラーキャップ採用し、エンジンが特別であることもさりげなく主張しています。なお、5MTやファイナルギア(4.1)やトルセンLSD、ブレーキ等はノーマルのNA8に準じています。

ちなみに1028専用パーツはアフターパーツとしてM2(M2ガレージ)より市販され、ある程度まで同仕様に近づけることが可能でした。しかし、1028における肝になる「軽量ハードトップ」「エンジンまわり」「ロールケージ」などは販売されなかったことも付記しておきます。

1028に乗り込んでみた


乗り込む際は、ロールケージから延びるサイドバーがサイドシルよりも高い位置にあることと、背の立ったフルバケットシートを採用しているので「よっこいしょ」と跨いで乗り込みます。ドアも軽量化のためにドアパネル(内張)には最低限の装備しかなく、ストラップを引いて閉じるようになっており、チューニングカーならではの儀式を味わうことができます。

ただ、ヘッドクリアランスはきちんと確保されており、178cm(※座高は別ですが・・・)の私でも、ピラーに伸びるロールケージが頭に当たることはありませんでした。意外だったのは専用フルバケットシートの座高がそんなに低くなかった事。ただ、座面のクッションは任意で外すことができるので、より深く腰を据えることが可能です。

ちなみに、1001のシートはヘッドレストが無かったので長時間の運転では首が凝りましたが、1028のシートは腰から肩までしっかりホールドしてくれるので、ドライビングポジションでいることがとても楽でした。なお、このシートはファトラスタイリング社の「エスケレートTYPE2」として現在も購入が可能です。


エンジンに火を入れて驚くのは、エアクリーナーとマニフォールド辺りから「シュイーン」という速そうな音が聞こえることと、回転系の針が明らかに軽いこと。ノーマルのロードスターでもそれなりに軽く吹けるイメージがありますが、体感比で1.4倍ほどでしょうか・・・アイドリングも精密なメカニカルなサウンドを奏で、このエンジンが特別であることを理解できます。

パワステレスのステアリングはしっかり感がある一方で、14インチの恩恵なのか徐行でも「えいやッ!」と力を使うことはありませんでした。ただし、バックは普段使わない腕の筋肉を刺激されました・・・

1028を街乗りしてみた


そっとアクセルを踏んで走り出すと、一発で分かるのは剛性感の高さです。

ボディは軽くなっているはずなのに、ロードスター特有の漠然とした「緩さ」を全く感じないのは驚きです。足周りのセットにより(※借りた個体はセッティング試行錯誤中)路面からの一定の突き上げはありましたが、ボディのどこかでカタカタ異音がするなんてことはありませんでした。むしろ、メカニカルなエンジン音&ロードノイズの方が目立ったくらいです。

かといって、ギャップをまたいでクルマが飛ぶようなこともなく、パワステレスのハンドリングは「重さ」が心地よく、シャープにコーナーで回頭することができますし、直進安定性も抜群にいい印象でした。余談ですがNB後期のパワーステアリングも普通車と比べて重いはずですが、ノンパワステを体験した後だと軽すぎてビックリしました・・・

正直、14インチならではの軽やかなスタートダッシュはありますが、街乗り(2000回転)程度ではBPエンジン特有の厚いトルクがある、普通に乗りやすいロードスターです。それでもトルクバンドに入る2800回転あたりからぐいぐいトラクションがかかり、クルマの素性が見え隠れします。なお、ファイナルはNA8前期(4.1)に準じているはずですが、吹け上りの軽さからかB6(NA6)のような元気な印象を受けました。


予想通りこのエンジンは中間加速が抜群に気持ちよく、特に3速や4速のシフトチェンジからの踏み込みレスポンスは、盛り上がるエンジンサウンドとともに「もっと踏め!」とクルマが訴えくるようでした。

実際、NBロードスターターボの6速MTほど忙しくはないですが、5MTのシフトアップタイミングはノーマルよりもアップテンポが要求されます。したがって、ラフなアクセルはご法度のようで、コーナーでは丁寧なパーシャルで踏まないとオーバーステア(尻が出る)になると思いました。

ちなみにセンターコンソールレスではシフト周りが熱くなる(マツダスポーツカーはお湯が沸かせますよね)と思ったのですが、オーナーが熱対策(&防音対策)を行っており、その心配はありませんでした。また、NAミッション特有の2速が入りづらいなんてこともなく、面白いようにシフトが決まりました。これらはオーナー氏のメンテナンスの賜物ですね。

1028を踏み込んでみた


街乗りから離れ、飛ばせるステージで遠慮なくアクセルを踏み抜くと、5500回転あたりからエキマニからマフラーに抜けるハーモニカのような共鳴音がボディに響き、鬼加速を始めました。官能的なサウンドと加速感は、いけない脳内麻薬が分泌されていきます。

若干ソフト寄りへセッティングしてある足周りは路面からの突き上げを上手くいなしてくれるので、直進安定性の向上はもちろん、コーナリング時もいい感じにロールを効かせて踏ん張ってくれ、思ったよりも怖くありませんでした。(※アンダーになってしまう場合は後述するブレーキタイミングによるものが大きそうです)

一方で、スポーツ走行におけるノンパワステ操舵は街乗りと違ってじわじわと筋力を奪っていったので、自身をきちんと鍛える必要がありそうです。また、NBのNR-Aブレーキ(スポーツABS)に慣れているので、ガツンとブレーキを踏むとブレーキロックを起こしてしまい、やはりA/B共に丁寧なペダルワークが求められる事を実感しました・・・ちなみにABSが全車標準装備になった現在、教習所ではポンピングブレーキを教えないそうです。

パッと思いつく対応策は効きのいいブレーキパッドにするか、インチアップ(14→15インチ)で接地マージンを稼ぐ手法が考えられますが、そもそもサーキットスペシャルである1028の素性を考えると「アフターパーツもいいけれど、その前に腕を磨け!」とM2から試練を課されているようにも思えます。

グリップ重視のスローインファーストアウトといった基本に忠実な走りをするために、元気なエンジンや遊びの少ないノンパワステ仕様となっているのは理に適っているし、かといって決してクルマに「乗せられている」感覚ではないのがNAロードスターの面白いところです。(オーナーは尖がっているこのじゃじゃ馬と対話を重ねて、最適解を求めている模様です)

部活感の強さ、ストイックさ


総じて(あくまで私の主観です)良くも悪くも気になったことは、いつも以上の反応速度が求められたことです。とにかく最高のエンジンであることは間違いないのですが・・・特にノーマルB6エンジン特性が染みついた身としては、吹け上がりのスピードでドキドキしてばかりいました。

かの1001はB6エンジン(改)の良さをギューっと奥まで絞りだすイメージがあったので、ある程度のテンポをすぐに掴めたのですが(※NB後期型の可変バルタイ・BP-VEエンジンも吹け上りは意外とノーマル寄りです)、1028は「部活感」とでもいいますか、BPエンジンのトルクの太さを伴いながらブォン!と奥まで軽く吹け上がります。この特性を活かすためシャシーを固めているとはいえ、どうしてもエンジンが勝っているイメージでした。

また、NAロードスターは「踏めば効く」ブレーキセットであるとはいえ、繰り返しますがNB後期(NR-A)のブレーキタッチに慣れている身としては、思ったよりもペダルを踏み込むシーンがあり、少し嫌な汗を掻きました。剛性の高さは全力で路面のインフォメーションを拾ってくるので、とにかくドライビングに集中せざるを得ないことになり、1028はボケっとしていられないストイックさがあったのです。


さらに、視界は良好・・・といきたいところですが、ヴィタローニミラーの視野は物理的に狭いので空力性能(&カッコよさ)とのトレードオフを感じました。また、軽量ハードトップのポリカーボネート製リアウインドウはどうしても経年劣化が避けられず、クリアな視界とはいえませんでした。軽量アクリルガラスのリアウインドーはショップでアフター品が販売されていますが、オリジナル状態を保つこととのジレンマになりそうです。

ドライビングポジション自体はがっつり固定されて気持ちいいのですが、信号確認や車線変更などで視界を確保する際はシートから身体を起こして目線移動を行うこともあり、それも正直大変でした・・・ただ、これらはあくまで街乗りベースの感想です。

逆に言うと、ストリートコンペティションのコンセプト通り、いつでも戦闘態勢でいられるのが1028最大の特徴といえます。ある意味で、とても硬派なロードスターなのです。


したがって、慣れていないから・・・という言い訳ばかりでお恥ずかしい話でしたが、正直「今日は頑張って乗るぞ!」と、気合いが必要かもなぁという印象が1028には残りました。いわゆる、ホンダのタイプR系(NA時代のインテグラやシビック)のようなイメージでしょうか。

ただ、あーだこーだ書いてはいますが、アクセルを踏んだらシンプルにパワーを提供してくれるので、それ自体は脳内麻薬をドバドバ刺激して来ることは間違いありません。

フラグシップたる存在であること


私がヘボいせいで乗りこなせなかったことは悔やみますが、クルマは結局は用途次第であり、1028は最高なロードスターの一台であることには変わりません。特に「M2ブランド」はNAロードスターシリーズのフラグシップとして、「今では絶対に不可能」なメーカーチューンが施されている、奇跡の一台であるという歴史的背景のほうが耳に入る機会が多いので、イメージばかりが先行することが多いのではないでしょうか。

そのせいか、盆栽になりつつあるM2車両が増えるなかで、オーナー氏はクルマは走ってナンボと愛車のアップデート重ね、峠でタイヤの溝を削っていることに頭が下がります。1028のカタログには「走る いじる 楽しみは、ここから」というキャッチフレーズが書かれていましたが、そのポエムに準じた、素敵なカーライフを送られているなぁと思いました。


M2というメーカーは撤退して久しいですが、最後の打ち上げ花火として発売された1028の尖った乗り味は本物で、それが伝説になっている理由をラッキーなことに垣間見ることができました。そして、ユーノスロードスターの懐の広さにもあらためて感動することができた、そんな一台でもありました。

試乗を快諾していただけたT氏には、この場でお礼を申し上げます!

M2 1028専用装備
<エンジン>
ハイコンプピストン ハイカム
ステン低負圧マフラー 外付けエアクリーナー
大容量ラジエーター ステン等長エキマニ
専用ECU
【M2ガレージ パーツ価格】
黒結晶塗装カムカバー ¥18,700
アルミ製オイルフィラーキャップ ¥7,800
<シャシー>
高剛性バネ 専用ダンパー
専用開発ハイグリップタイヤ 純正アルミホイール
(色変更品)
専用ブッシュ
<ボディ>
アルミ製ロールケージ 軽量ハードトップ
(ポリカウィンド付き)
【M2ガレージ パーツ価格】
アルミ製トランクリッド ¥73,200
フロントエアダムスカート(材質変更) ¥25,800
ヴィタローニ製セブリングミラー(左右共通、1個) ¥6,950
アルミ製トーイングフック ¥12,000
アルミ製ブレースバー ¥14,160
アルミ製タワーバー ¥32,700
1028専用ブラケット・ソフトトップ ¥123,400
1028専用エマージェンシーソフトトップ ¥53,500
<内装>
専用ドアトリム ストラップ式プルハンドル
【M2ガレージ パーツ価格】
専用バケットシート(1脚) ¥103,500
革巻きアルミ製パーキングレバーノブ ¥5,150
革巻きパーキングレバーブーツ ¥9,300
MOMO製専用ステアリング ¥33,000
専用メーター意匠 ¥63,100
革巻きアルミ製シフトノブ ¥10,300
センターコンソールレスキット ¥32,800


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