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ロードスターに限ったことではありませんが、フルモデルチェンジの際に「昔の方が良かった」と新型がディスられるのはよくある話です。今でこそ世界的な名車とされる歴代ロードスターにおいても例に漏れず、同じような出来事がありました。
例えば、2代目NBロードスターはリトラクタブルヘッドライトの廃止による固定ヘッドライトの採用が不評であり、「乗ればわかる」というステップにたどり着くまで時間がかかりました。
同じような話になったのが3代目NCロードスターで、RX-8と生産工程を共通化する都合や、グローバルマーケットの環境・安全基準対応のために「大きく・重くなった」というイメージが先行し、現役時代は一部で不当な評価を受けていました。
さらにNCロードスターは、クルマそのものよりも時代の奔流に巻き込まれてしまったことも大きく、スポーツカーとしては世界的に「売れていた」のですが、国内マーケットでは販売が振るわなかったため、結果としてネガティブなイメージが根付いてしまったのです。
今回の話は、特にNC乗りの方には気持ちの良い内容ではないかもしれません。しかし、このサイトはアーカイブサイトなので記録を残しておきたく・・・あくまで私の妄想かもしれませんが、その原因を類推していこうと思います。
そもそも「売れていた」NCロードスター
ロードスター/MX-5(NC) グローバル販売台数 | |||||||
日本 | 米州 | 欧州 | 太洋州 | アジア | その他 | 合計 | |
2005 | 3,061 | 10,658 | 9,105 | 743 | 12 | 132 | 23,711 |
2006 | 4,071 | 18,702 | 17,579 | 1,468 | 45 | 127 | 41,992 |
2007 | 3,851 | 17,150 | 18,334 | 1,234 | 32 | 75 | 40,676 |
2008 | 1,871 | 12,563 | 12,968 | 662 | 52 | 35 | 28,151 |
2009 | 1,947 | 8,886 | 9,409 | 532 | 68 | 22 | 20,864 |
2010 | 1,112 | 7,272 | 9,634 | 440 | 52 | 63 | 18,573 |
2011 | 1,081 | 6,522 | 7,704 | 315 | 98 | 95 | 15,815 |
2012 | 939 | 7,221 | 6,899 | 159 | 98 | 62 | 15,378 |
2013 | 758 | 6,520 | 5,914 | 178 | 40 | 27 | 13,437 |
2014 | 592 | 5,410 | 5,780 | 118 | 3 | 97 | 12,000 |
計 | 19,283 | 100,904 | 103,326 | 5,849 | 500 | 735 | 230,597 |
市場割合 | 8.4% | 43.8% | 44.8% | 2.5% | 0.2% | 0.3% |
2023年1月更新(ソース:MRAKLINES)
2015年以降に販売されたNBロードスター(636台)は含まない
2005年に登場したNCロードスターは、歴代シリーズで最も長い期間生産・販売されました。最初期型NC1のデビューは2005年、最終型のNC3に至るまで10年間にわたる現役でした。
最終スコアはグローバル総生産台数231,606台/販売台数230,597台。同じ生産工程で組まれたRX-8(2003-2012)は約189,000台と、(価格帯は若干違えど)同じマツダのスポーツカーとして「世界ではエイトより売れていた」事実があります。
しかし、国内市場は事情が違いました。RX-8国内販売台数の約50,000台に対し、NCロードスターの国内販売台数は19,282台。「極端に」日本市場でNCロードスターは出なかったことが判明しています。
参考までに、NAロードスターの国内販売台数は約12万台、NBは約3万台。同時期に近しいマーケットで戦っていたホンダS2000(1999-2009)はグローバル生産で約11万台、国内販売台数で21,662台とされています。なんと、S2000よりも国内市場では振るわなかったんですね・・・(なお、NDロードスターは2022年末時点で約5.1万台売れています。)
ただ、最初から売れなかったわけではありません。
NCロードスター初期(2005年~2007年)における国内販売台数は約3,600台以上/年とそれなりのスコアを稼いでおり、これはNB後期型の平均(2000年~2004年)2,990台/年よりも、2割ほど積み増しで「売れて」いました。また、驚くべきは欧州市場で、NCロードスターは米州よりもライトウェイトスポーツの本家となる欧州で好評だったことが分かります。
国内外で大きな差が出た要因としては、ネット環境も整っていなかった当時、客観的な情報を得る手段が極端に少なった背景があるでしょう。NCロードスター発表時に「人馬一体はもう古い」とジャーナリストが言ってきたエピソードからも(※ソースは開発主査インタビュー)、頼みの綱(つな)となるカー専門誌においても、(NBのイメージを引き継いで)国内でロードスターがオワコン扱いになりかけていたことが分かります。
また、当時は筑波サーキットのタイムアタックで新車を評価する映像メディアもあり(VHSビデオテープ!)、初期モデルに対しレビュアーからポジティブではない評価が下された印象も大きく残りました。冷静に考えれば限界域で走行する機会はそうそうないのですが、ブッシュも馴染んでいない状態(しかもレインコンディション)で「こりゃ厳しい」なんて映像が流れた日には、購入候補から一歩引いてしまうのも当然です。
ちなみにNDロードスターが現行型となった現在、そのレビュアーが「NCロードスターってやっぱいいよね!」なんてYoutubeで発言するのを見ると、二枚舌ヤバいと思いますけどね・・・(当時と今で評価が変わるのは、良くあることですが)
一方、海外ではポルシェと競ってベストハンドリング賞を獲得するほど、NBロードスターが「価格以上の価値がある」と評価を受けていたことがあり、そもそもリトラクタブルヘッドライトにこだわりが無かったことや、その後継車種として期待値が高かった背景がありました。
とどのつまり上記データからも分かる通り、明らかに「売れなく」なったのは2008年以降になります。これは、あらゆる意味で日本経済にブレーキがかかった出来事によるものでした。
世界的不況がもたらしたもの
(※2008年新車自動車販売ランキング)
2008年にサブプライムローン問題を発端としたリーマンショックは、世界的な大不況を巻き起こしました。結果、自動車業界に残した傷跡はロードスターがどうこうという問題を超えていました。あらゆるメーカーが生き残るためにコストカットを行い、ブランドの統合・廃止を行い資本関係も解消、市場撤退も辞さない動きに繋がったのです。
特に、当時の外資系企業は「危ういのではないか」と噂が流れ信用が落ち、結果としてマツダ経営の立役者だったフォードも、日本市場および資本撤退をする決断を下しました。
(※2011年新車自動車販売ランキング)
また、時を待たずに追い打ちをかけたのが2011年に起きた大災害、東日本大震災です。
これは国内経済の停滞だけではなく、多くの人の価値観を塗り替えるインパクトがありました。円高の極端な進行による経済不安、サプライチューンの寸断による部品不足などで国内メーカー全体が減産するしかなく、基幹車種生産にリソースを全振りしていったのです。さらに、こういった情勢でエネルギー価格は高騰し、国民全体を巻き込むエコロジーブームが自然と起きていきました。
街の節電対策は当たり前、環境対策という名のもとに自動車燃費競争は加速、さらに景気促進のためエコカー減税&エコカー補助金(~2013年)も始まったことは、燃費の悪いクルマが「悪」として、どんどん廃車にされていく事態を招きました。(※廃車にすると補助金がでる!)
また、タイミングが悪くRX-8を始めとした2012年の環境規制に対応できないスポーツカーが続々とモデル終了(※予定通りだった)になっていったことも、エコカー第一主義のイメージを加速させていきました。
参考→https://www.sonysonpo.co.jp/infographic/ifga_car_ranking.html
当時、快適装備を削ってまで軽自動車で燃費競争でしのぎを削っていたことや、多くのモノを効率よく運べるミニバンの大ブーム、そしてエコのイメージリーダーになったハイブリッドカー・2代目プリウスが国民車になるなど、「あの時代の空気感」を憶えている人は多いのではないでしょうか。
結果、上記どれにも該当しない「エコではないスポーツカー」は悪として、プレミアムブランドでなければとても厳しい扱いに変わっていきました。もちろん、売上も目に見えて厳しくなっていきます。
ロードスター史上において、上位に入るヤバいリーク写真が流出したといっても過言でないのが、NC2の限定車「ブラックチューンド(2012年10月)」事件です。
もともとグローバル限定車として発売準備を綿密に行っていたとはいえ、国内事情によりビックリするほど「売れず」、最終的に社内販売で(100万円規模とされています)大幅値引きをしても捌けず、本物かどうかは分かりませんが新車を廃棄した写真がリークされました。
テーマカラーだったスピリテッドグリーンは51台しか出ず、このトラウマからなのかビビッドなボディカラーのロードスター、そして緑のロードスターは現在もラインナップ入りしていません。(2023.1現在)
また、ロードスターのモデルチェンジ自体にも影響がでています。
開発初期段階だったNDロードスターの計画は全て白紙撤回され、本来フルモデルチェンジするタイミングだった2012年において、ロードスターはマイナーチェンジによるNC3化の「延命処置」が行われました。
なお、NC3はエクステリア変更だけではなく、先行開発されていた技術(ND(仮)に予定されていたもの)のフィードバックが活かされており、スロットル制御やブレーキタッチの味付け、アクティブボンネットの採用などが行われました。マツダが偉大だったのは、当時の状況でもロードスターをあきらめず中断せずに「継続」したこと。その決意表明のオーラのようなものを、NC3ロードスターからは感じます。
もうひとつ、国内市場で不評だった理由
時代背景に加え、国内市場において読みが外れたのはターゲットユーザーに「響かなかった」こともあります。
通常のフルモデルチェンジであれば、NCロードスターの購買層には「かつてロードスターに乗っていた人」がターゲットに据えられていました。当時からクルマのライフサイクルは長くなっていましたが、平均8年ほどで「乗り換える」とされていました。NCデビュー当時は初期型NAロードスターが15年落ちになっていますから、十分に狙っていける層だったのです。
しかし・・・ロードスターは一部で乗り捨て上等な扱いになっていたとはいえ、熱狂的な「ユーノスしか認めない」信者も育ちつつある状況でもありました。また、日本車らしくなかなか壊れないしパーツ供給も安定しており、さらに「人馬一体(=乗って楽しい)」な乗り味は旧来モデルでも遜色なく、試乗をしたら「自分のクルマで十分と思った」と評価されてしまったのです。
剛性 | NA | NC | ND | ||
先代比 | NA比 | 先代比 | NA比 | ||
曲げ剛性 | 100% | 22% | 151% | 17-19% | 177% |
ねじり剛性 | 100% | 47% | 182% | 9% | 198% |
ボディ剛性は初代比で曲げ剛性151%、ねじり剛性で182%と脅威の完成度を誇り、普通であれば歓迎されるべきビシッとしたボディも不当な評価につながりました。
剛性だけでなく「剛性感」も跳ね上がったことは「軽快感が低い(ボディが緩くない)」とされ、クルマが普通(当たり前ですが・・・)になったと、ロードスターしか乗ったことのないオーナーの評価が下ったのです。つまり、エンジンもボディも「良くなりすぎた」ゆえに、買い替え需要を得ることができなかったのです。
デザインの観点でも、NCロードスターデビュー時(NC1)はマツダ・ファミリーフェイスではなく、フレンドリーなNAロードスターをリファインしたエクステリアが「狙い過ぎていて鼻につく」と評され、インテリアもシンプル寄りな路線からファッショナブルになったことで・・・そういった世界観に慣れていなかった旧来オーナーたちの気持ちが追いつけず、結果「ロードスターらしくない」と拒否されてしまったのです。
ただ、新規ユーザーからはビンボー臭くないロードスターは受け入れられたし、今の目で見たらNDロードスターとは違った意味でNAロードスターをリスペクトしている素晴らしい造りです。陳腐化しないその意匠は5代目ロードスターあたりで、大きく再評価されるのではないでしょうか。
一方で「かつてロードスターに憧れていた人」にも、大きく動かすことができませんでした。
当時のNA~NBロードスターにおける中古車相場は(今では考えられませんが)10万円程度からゴロゴロある状態で、よほどのこだわりがない限り新車を買う必要がありませんでした。新型ロードスターのマーケットにおける最大の敵は「中古ロードスター」であり、既に死滅していた「リトラクタブルヘッドライト」を持つ名車認定されていたNAロードスターは「乗るなら今のうち」と、気軽に買える存在だったことも仇となりました。
また、NAロードスターの新車時代に「欲しい」と憧れつつも、お金が無くて買うことができなかった若者(20代~)が、NCデビュー時は35~45歳となっており・・・順当なライフプランに沿えば子育て真っ最中。世界的不況や災害以降の状況では「欲しくてもまだ我慢、買うならミニバン」というような流れになっていました。
これは、NCから10年後にデビューするNDロードスターの中心購買層が50代(※2020年段階で50代以上が58%)であることからも明らかです。
でも「分かる人には伝わっていた」ことも事実で、本当にコアなファンにNCロードスターは支えられ続けたのでした。しかし、NDロードスターデビュー後、NCロードスターの評価に追い打ちをかける出来事がありました。
新型登場で追い打ちをかけられた?
クルマのフルモデルチェンジでは先進性を訴求するために先代と比較するのは通例といえます。そういう意味で2015年にデビューしたNDロードスターは、NCロードスターで不評とされた部分をことごとく潰し、近年まれにみるヒットしたスポーツカーになっていきました。
ただ、そのプロモーションの一環で「やらかし」があり、NCロードスターの評価に追い討ちをかけることになりました。10年ぶりの新型ロードスターとして、雑誌、テレビ、Webなどさまざまなメディアで開発者インタビューが行われていたなかで、他社のモデルも含めた歴代スポーツカーを走り込み、新型NDロードスターのコンセプトや乗り味を造り込んだエピソードが紹介されたなかで・・・
車の性能が上がったのに比例して、楽しい感覚が大きくなっていない。我々は原点回帰して、その価値をもう一度見つめ直さなければいけない
・・・確かにおっしゃる通りで、その哲学に基づいてNDは素晴らしいクルマに仕上がっています。ただし、この話を聴いて、真っ先に連想されるのはNCロードスターに対する開発者のスタンス。そのようななか、とある報道において比較チャートが映ったことが波紋を呼びました。
2005年に発売された3代目では、その個性は薄れてしまいました。安全性や環境への対策などのため、様々な装備を付けた結果、初代に比べおよそ150kg重くなっていたからです。
この言葉とともに放送された画面には、NCロードスターに「かなり」低めなスコアがつけられており・・・マツダの開発エンジニア自身がNCロードスターを評価していない印象を与えることになりました。
そもそも、2014年に舞浜でNDロードスターのデザイン発表した際に「ロードスターはマツダの魂」とアナウンスしたくせに、それに泥を塗るような内容であり・・・このエピソードはネットであっという拡散し、歴代オーナー間で泥沼な戦いが始まりました。
NCは公式に失敗といわれている・・・この燃料は「後ろからタックル」と表現しても過言ではなく、NCロードスターが本当に好きで乗っているオーナーたちを落胆させました。結果、NDロードスターはNAやNBから乗り換えた方は多くいましたが、NCからの乗り換え組が極端に少なくなったことに繋がる出来事になりました。
NCロードスターの真実
NCロードスターは大きく、重くなった・・・確かにそれは事実ですが、冷静に考えると先代モデル(NBロードスター)と比較して諸元上の差は+10kg程度で済んでいました。これが意味のない重量増であれば別ですが、ロードスターの開発背景を知れば、ここに目くじらを立てるのはナンセンスであることが分かります。なぜなら、クルマはトータルバランスで成り立つものだからです。
ここで紹介したいのは、ふたつのポイントです。
ひとつは「大きく見える」原因です。当時、RX-8と開発工程の共通化をおこなう絡みで、ボディサイズを小さくするには限界がありました。結果として小型自動車から普通自動車(Cセグメント)へ車格をあげることになり、さらに安全基準も達成しながら「ロードスター」に見えるように採用されたのが、オーバル(樽型)デザインといわれる手法です。
真上からNCロードスターを見るとよくわかりますが、オーバル(樽)といわれる通り、笑ってしまうくらいクルマの角(四隅)がバッサリ削り落されています。車体を斜めから見ると(タイヤより先)オーバーハングが「見えなく」なり、4輪が踏ん張っている姿は力強く、一見シンプルに見えるNCロードスターですが角度によりくるくる表情を変えていくことがわかります。
また、遠方から見ると歴代一「薄く見える」デザインになっており、その形はまさに理想のロードスターフォルムになっています。今の目で見ても全く陳腐化していない、もの凄い完成度(カッコ良さ)です。
しかし、NCロードスターは近くで見ると「印象が変わってしまう」弱点がありました。それは、人間の視点によるパースの変化・・・つまり近くのものが広角、つまり「大きく」見えてしまう現象です。
先代シリーズ(NA/NB)よりもボンネットとベルトラインが上がっていたことと、アスレティックデザインの特徴になるプロミネントフェンダーは「体積」がより増えてみえてしまうのです。つまり、遠くで見ると「スラっとしている」けれど、近くだと「太っている」印象になってしまうのでした。
したがってNCロードスターは、止まっている状態よりも走っている姿の方が(全体像が見えるので)圧倒的に「カッコよく」見えます。
NCロードスターはエンジンもホワイトボディも先代NBロードスターと比較して「軽くなっていた」ことは有名ですが、エンジンルームをのぞき込むとフロントサスペンションから前の鉄板には、えぐい程大きな穴が空けられており、タイヤハウスはインナーで塞がれています。
ボルト接合部分もほぼ全て波状になっており・・・剛性に寄与しないとことは、徹底的に削られてえぐい軽量化がなされていることがわかります。
実際、より軽くするなら剛性に影響の出ないフェンダーなどの外装をスチール(鉄)からアルミに置き替えるだけで目標値達成はできたそうですが、その選択は行われませんでした。なぜなら、アルミの多用はコスト(3倍とされています)増に繋がり、ロードスターのアフォーダブル(手の届く)な価格から大きく反れてしまうのです。
先代NBロードスターと重量差がでた要因は「安全装備」に尽きます。エンジンを軽く、ボディを軽く、パワーを上げつつも、それを車幅40mm(片側2センチ)のあいだに収めて達成できたのは、恐るべき執念の賜物です。当然、パワーウェイトレシオで先代からの重量増は相殺されています。
より軽量化がうたわれたNDロードスターは、技術革新とコスト調整により積極的にアルミパーツが採用されました。それでも車幅はNCより+15mm(片側0.75センチ)広がっていることから、近代のクルマは側突安全のレギュレーションが厳しくなっていることがわかります。
つまり、NCロードスターはここまでやりきっているのに、スペックだけみて「重い」といいきるのは、ロードスターを続けてくれたマツダや開発エンジニアに失礼にあたります。(ちなみに、スペックだけで「重い」という輩に限って恰幅がいい方が多い印象があります。あなたが痩せれば解決です。)
今は、全てが見直されている
時は経ち現在は、既にNDロードスターもモデルサイクル後半に入っていることから先代と比較することもなくなり、歴代オーナー同士で炎上バトルをするような事は少なくなりました。
むしろ、NCロードスター独自の特徴として完全オープンになるメタルトップ(RHT)は貴重であり、サーキットではけっこう速くチューニングの幅があり、タイムレスデザインで古臭く見えないことや、マニアックな造り込みがあること、なによりそもそもの数がない「希少価値」があること・・・など、もろもろな再評価が行われています。
なにより、多様性のある価値観が認められるようになった今は、スポーツカーが悪とされた「冬の時代」からは完全に脱却し、むしろ内燃機関エンジンが無くなる直前ということで、驚くくらい不当な評価が払しょくされつつあるのです。中古車相場の高騰は、わかりやすい結果と言えるでしょう。
したがって、ここまで記載した内容は10年後には笑い話になるかもしれません。NCロードスターは2022年時点で残存率80%を超えていることからも、まだまだ現役で愛されていることが分かります。ただ、NCロードスターの現役当時は「不当な扱い」を受けていた事実が間違いなくありました。今回は、そんな備忘録でした。
2022時点 | 国内販売台数 | 国内残存数 (登録車) |
残存率 |
NCロードスター | 19,283 | 15,530 | 8.4% |
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