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世の中のクルマは各国が定める様々なレギュレーション(基準)をクリアして販売されています。
ABSやESCなどの制動補助機器やシートベルトやエアバックなどの乗員保護装置。衝突した際にエネルギーを分散させるためのボディ構造などはクリアランス(空間)確保なども必要で、より大きく、重くなる方向なのは仕方が無い事かもしれません。
最近のクルマ、横顔が・・・
近年のクルマの「顔」は、グリルを頂点に下へストンと落ちる形状になっています。これは衝突した際に下に人を巻き込まない(踏まない)、もしくは刺さらないようにするための処置だとか。
あのエッジの効いたランボルギーニ・ウラカン大先生ですら、横から見ると垂直な面構成になっています。むしろ巻き込み防止でアゴが出ている。
昔のノーズはこんなでした
しかし2000年前半までのクルマって、特にスポーツカーはノーズが引けていて超かっこいい。
この子は初代ボクスターですが、この辺りの顔とか見ると”美しい”とか”速そう”って感じるのはノーズの造形でスピード感を感じるからだと個人的に思っていたりします。
デザイン力でサイドビューをリファイン
でも現在のカーデザイナーだって、そのイメージを再現することに知恵を絞られています。凄い極端な例ですけれど、最近のトヨタ、例えばハチロクなんが凄いグリルになっちゃっていますが…
サイドビューでみると、グリルのラインでノーズが引けているように見えるんですね。これはハチロクに限らず現代のクルマはグリルとその左右のフォグっぽい穴で横から見た時に、更にノーズが引けて見えます。これ、クラウンやレクサスのセダンでも、ノーズが引けて見えるようになっています。
ど派手なグリルでどうかと思っていたシビックタイプRも、横から見て納得したりして。最近のホンダはリアバンパーまで削って見えるようにします。あの嘘グリルにも意味があったんですね…
NDロードスター「ヒゲ」のひみつ
そして近年のマツダ。魂動デザインはフォグをとっぱらっていますが、例えば「NDロードスター」には謎のヒゲがついていますが・・・
これもサイドビューから見ると、ノーズが引けて見えるための「筋彫り」の役割を担っているんですね。
だから、何となくその筋に併せてノーズを削ってあげるとあら不思議、超かっこよくなる(気がします)。現実的には顔の衝突面積を稼ぐために、この通りにはいかないのでしょうけれど。
このノーズの見せ方って、特に最近は様々な知恵を使っているから面白い。「昔は良かった」なんていう気はないので、未来のスポーツカーの顔に、勝手に期待するのです。
さて、セリカも復活すると、ど派手なグリルになるのでしょうか・・・!?