この記事を読むのに必要な時間は約5分です。
誰にでも愛されるスポーツカー「ユーノスロードスター(NAロードスター)」。既に30年以上前のクルマであるにもかかわらず、生けるレジェンドとして街で見かけない日はありません。
そんなNAロードスターはデビューから4年後の1993年、初のマイナーチェンジを行いました。動力性能の向上と環境規制対応のために排気量を1600ccから1800ccへ向上し、パワーユニットの特性に伴ったギアレシオの変更も行われました。その諸元には賛否両論ありますが、こういった地味な改良が今日まで続く「世界で一番売れたオープンカー」の礎になったことは間違いはありません。
今回はそんな1800cc・・・NA8ロードスターが新車だったころの広告をご紹介します。
NA8 series1
Only Roadster:クラシックレッド
このシートでは見えないシーンがある。FRライトウェイトスポーツ。
撮影地はサンディエゴ郊外。波止場の奥、蒼い海と空のもとで佇む赤いロードスター。テーマカラーのクラシックレッドがとても素敵です。
Only Roadster:R-Limited サテライトブルー
チューンドハンドリングを粋に楽しむ。赤い鞍のRリミテッド。
「Sスペシャル」をベースに、赤内装にダークブルーの幌、BBSホイール、そしてナルディウッド。速いクルマには派手な内装がよく似合う。赤を際立たせるために、緑(草原の)背景で調整しているのがポイントです。なお、この赤内装はプロダクトデザイナー田中俊治氏の肝いりだそうです。
ロードスターらしく、ロードスターを超える。
V-Special Type-Ⅱ ブリリアントブラック
今までのVスペシャルに加えNA8では「タイプⅡ」がラインナップに加わりました。バフ掛けホイールを始めとした、メッキパーツがアイデンティティです。オーセンティック(伝統的)なカラーリングに、黒いブレースバーが差し色として引き立ちます。
NA8 series2
Only Roadster:シリーズ2/シャストホワイト
乗りたいクルマに乗ろう。
NB8C前期型は海外市場のフィードバックから高速域に対応するセッティングになっていましたが、国内のシリーズ2(後期型)は感覚的な加速性能を高めるためにギアレシオの再セッティングが行われました。なお、海外のセッティングに変更はありません。ともあれ、この時期は既にオープンカーの「定番」として定着していたロードスター、貫禄が違います。
Only Roadster:シリーズ2/モンテゴブルーマイカ
もっと気持ちいいロードスターになる。
走りに振ったマイナーチェンジをうたっているので、疾走感のある画を採用しています。サイドビューの自動車広告は、実は非常に珍しいです。モデルの座高のせいか、とてもボディがコンパクトに見えます。
マツダのスポーツを語ろうか。
B2-Limited/トワイライトブルーマイカ
R2-Limited/シャストホワイト
「B2リミテッド」は黒内装にVスペシャル内装、「R2リミテッド」は赤内装にSスペシャル内装とVRリミテッドと同じ15インチホイールを採用しました。「That’sMAZDA」のキャッチフレーズがとても懐かしい。
ちなみに「ユーノス」ロードスターとなっていますが、この時期は既にユーノスブランド(ディーラー)が廃止されています。
走りのツインズ。VRリミテッド。
コンビネーションA/アールヴァンレッドマイカ
コンビネーションB/エクセレントグリーンマイカ
両車とも「Sスペシャル」をベースに本革シートを採用した特別仕様です。NB3ロードスター「VSコンビネーション」グレードのルーツがここにあります。カラーリングにおいて、「赤」と「緑」のコンビネーションは鉄板の組み合わせです。
マイカの入ったワインレッド/モスグリーンは、次世代ロードスター(NB)のカラーバリエーションを見越したものであったと思われます。
What’s 1/700 Roadster?
SR Limited/シャストホワイト/スパークリンググリーンメタリック
ユーノスロードスター最後のメモリアルモデル、通称「サヨナラ」リミテッドです。ユーノスと名の付くクルマの有終の美を飾るために純正オプション全部入り仕様ですが、電動ミラーにしなかったところが素敵です。
まとめ
以上、新車としてのユーノスロードスターの歴史はこれで幕を閉じました。
お気づきかもしれませんが、NA8に限らずNA/NBロードスターの広告は、なぜかリアビューが多いです。オープンカーだからキャビンを強調することが多いのでしょうか。
少ししか紹介できませんでしたが、好みのNAロードスターはありましたか。このシンプルで美しいスタイルは今後も色褪せることはないでしょう。
関連情報: