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NA/NBロードスターの見出しなみといえば、オープン時の幌に装着するトノカバーとか、パンツとも呼ばれるソフトトップカバー。意外にバリエーションがある割に、今でも新品購入する事ができます。
ロードスター乗りの身だしなみ?
折りたたまれた幌は、ベルトラインより下にスッキリとコンパクトに収納されるため、オープン時のフォルムは、きわめて軽快でスムーズだ。走行中は、標準装備のカバーで、幌収納部を覆う。安全性や空力特性のためだけでなく、いわばロードスター乗りの身だしなみだ。
ユーノスロードスター(NA6)初期カタログより
通称ブーツカバーやパンツと呼ばれる、NA6ロードスターには標準装備されていた幌のカバー。その正式名称は「ソフトトップカバー」とされています。リアデッキとのフラット感を演出するもので、幌をクローズした際には不要になるので3つ折りできるコンパクトな構造になっています。軽量化と耐久性を考慮して、全車レザーであるのも特徴の一つです。
NC以降のロードスターはZ状に堀がたたまれるので、幌カバーがなくても幌骨など無骨なパーツが目立つことはありませんが、かつてのオープンカーでは、幌骨の揺れ防止も含めて、幌にカバーを付けるのがひとつの儀式になっていました。
ただ、世界一の幌を目指したロードスターは幌の収納状態にもこだわました。ベルトライン(窓とボディの境界線)の下に幌を収納することに成功したのです。
したがって標準装備であったソフトトップカバーを付けなくても幌の機構が目立たないことと、カバーの装着自体に時間もかかること、さらにコストダウンの見地から、NA8にマイナーチェンジした際にカバーはショップオプション扱いになってしまいました。
なお、NAレストアプロジェクトの再販パーツに指定されていないことからもわかるように、以外に不人気なパーツでもあります。実際、旧番号のパーツ請求でも、NA/NB用ともにいまだに新品購入が可能です。
しかし、カタログに「ロードスター乗りの身だしなみ」とまで書かれていたのであれば、ハレの日には装着したくなってしまいます。
なお、NAとNBでソフトトップカバーの基本的な形状は一緒ですが、ボディの取り付けホック形状が大きく異なります。ボディトリムの受け側(ホック)を交換すると、互いの流用が可能です。NBは大きなボタンタイプになっています。
ソフトトップカバーを装着する
装着といっても、往々しい手間はいりません。まずはカバー自体を幌の上に展開して、シートベルト脇にある、ボディ側のホック(ボタン)にカバーを留めます。
また、エアロボードの裏にもカーペットにボタンがあるので、そこにカバーを留めていきます。すると、カバーが張りやすくなるので、レール状になっているベルトラインモールへカバーの6分割されているプラスチックステーをはめ込んでいきます。「左右 → 中央 → 角」の順に行うとスムーズにいくはずです。
なお、私の愛車はファッションバーが付いているので、一部ボタンが留まらないのはご愛敬です。インテリアカラーと合わせたコーディネートが、なかなか雰囲気がでていい感じです。
なお、私はソフトトップカバーを使わない時はトランクマットの下に収納(放置)しているのですが、擦れることで汚れが付いてしまうこともあります。
そんな時は、風呂掃除用の洗剤がおすすめです。面白いように汚れが落ちていきます・・・
ソフトトップカバーのバリエーション(NA)
NA6用は3色+1色
ユーノスロードスター(NA6)には標準装備されていたソフトップカバーは3種類のバリエーションが確認できます。国内仕様では部品コード【NA01-R1-960】の末尾がB、C、Dのものがあり、内装色に合わせた黒、タン(Vスペシャル)とのものと・・・
赤(Sリミテッド)が確認できます。
また、M2-1002専用のアイボリーカラーも存在が確認できていますが、M2製品は「作り切り」の専用品がおおいので、それ単品で手に入ることは無いでしょう。
当時はさらに、ソフトトップカバーにはエンスージアスティックなオプションも用意されていました。現在では、いずれもレアアイテムになります。
ファッションカバーキット
オープン時にボディフォルムをスムーズにするために、シート後方からトランクリッドに至るキャビン開口部全体をカバーします。
トノカバー
キャビン開口部全体をベルトラインの高さで覆う、左右2分割タイプのカバーです。解説では「屋外での一時的なパーキングなどに使いたい。また、オープン時に助手席側を覆うことでクルマとの一体感が高まる。そのドライビングフィールは格別で、ウインターシーズンはヒーター効果を高める」と、某T氏が書いたのではないかと思うほどエンスーな解説がされています。
NA8用は3色?
NA6用のソフトトップカバーもホック(ボタン)を気にしなければ装着できますが、NA8(後期型)はキャビン後方にブレースバーが装着される通り、その「逃げ加工」がされたソフトトップカバーが用意されました。なお、シリーズ1まではパーツリストに掲載されていますが、シリーズ2からは削除されてしまいます・・・
ソフトトップカバーは内装色に準拠するので、前期型と同じ黒、タン、赤(Rリミテッド用)がラインナップされたところまで、確認ができています。
ソフトトップカバーのバリエーション(NB)
完全にショップオプション扱いとなったNBロードスターの純正ソフトトップカバーですが、NBはNAと幌周りのベルトラインが一緒なので(細かい取り回しの差を気にしなければ)NA用も装着あ可能です。その上で、NBでは幌のカラーと一緒にカバー色がコーディネートされているので、パーツリスト上は8種類(実質7種類)が確認できています。
NB全車(黒)
NB8VS NB1/2(タン)
10周年記念車(青1)
MVリミテッド(ブラウン)
NB8VS NB3/4(ベージュ)
SGリミテッド(青2)
2003年海外限定仕様(グレー)
【番外】2000年海外限定仕様(赤)
欧州のみの限定車「ジャスパーコンラン」のうち100台には赤い内装が採用されており、それに合わせて国内のNBでは見ることのなかったコノリーレザー製の赤いソフトトップカバーが確認できています。ただ、こちらはあくまで特別仕様で、パーツリストで確認はできません。
また、国内では販売されなかったグレーですが、これはSGリミテッドの兄弟車として【グレー内装】が海外で設定されていました。かつてはNBロードスター純正パーツとしてディーラー注文も可能でしたが、残念ながら現在は廃盤になっています。
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