ロードスター ワイパーアーム塗装

ロードスター ワイパーアーム塗装

この記事を読むのに必要な時間は約6分です。

すでに旧車カテゴリに片足突っ込んでいるNBロードスターは、放っておいても経年劣化で色々ヤレが出てきます。

幸いにしてロードスターシリーズのパーツ供給は(本当にどうしようもないものを除いて)まだ続いていますので、可能な範囲でコンディションを保つことが可能です。

でも、最初から架装されていたパーツは愛車と一緒に「歴史を刻んだ」ことも事実。これを「味」として、補修して楽しむのもアリではないでしょうか(貧乏性ともいう)。

そのようななか、愛車のワイパーアームが年式相応にヤレてきましたのでリペアを行いました。100円ショップで売っていた塗料は適量だったので、格安に仕上げることができました!

ワイパーアームの新品価格


補修前のワイパーアームの状態がこちら。

黒の艶消し塗装が劣化してカサカサになっており、ブレードとの接合部分は地金が見えています。放っておけば錆びてしまうでしょう。ちなみにNBロードスターのワイパーアーム部品番号は以下の通り。(2021年7月現在、税別価格)

品名 部品番号 当時価格 現在価格
ワイパーアーム運転席 N054-67-321 2,200 3,985
ワイパーアーム助手席 N053-67-321 2,840 5,120


ちなみにこのワイパーアームは、国内NA8シリーズ2(最後期型)からの共通パーツになります。

したがって、NA6ロードスターのワイパーアームを取り寄せればウイング(風よけ)付のパーツに換装も可能です。レストアプロジェクトの恩恵で今でも注文可能ですが、結構いい値段になるようです(N001-67-321:6,685円)。

また、海外NB1ミアータ&MX-5の初期型にもNAとは違った造形のウイング付きのアームが設定されていました。海外通販で手に入れることができる、こだわりのパーツといえるでしょう。

ただ、愛車のアームは極端に劣化していなかったので、新品交換ではなく塗装で対応していくことにします。

ワイパーアームを取り外す


ボンネットを開けると、ワイパーアームの根本にアクセスすることが可能になります。

根本のキャップを外すとアームを止めているナットがみえますので、こちらを緩めていきます。上方向へ均等に力をかけるとスポっとアームが抜けてくれるのはずですが・・・固着していたので、ナットを外した後にアームを叩いて振動で固着を解いていきます。

そして、腕にトルクをかけて、アームを上へゆっくり抜いていきます。


ちなみに、ワイパーモーターから繋がっているリンクは雨にさらされて錆びている個体が多いようです。幸い私の愛車は無事でしたが、予防のためにビニールテープを巻いておきました。


さて、ワーパーアームを外す際におおきく注意すべきはふたつです。

ひとつはワイパーブレードは外さないこと。外してしまうとアームの先端がフロントウインドに当たって、ガラス破損のリスクが生じます。ブレードはアームを外してから行いましょう。

また、ボディに傷をつけないために運転席側のワイパーアームは「ボンネットを開けた状態」で、助手席側は「ボンネットを閉めた状態」で外しましょう。

 
無事に外れたワイパーアームがこちら。裏面を見ると、折り畳み機構の部分に錆が発生していました。

カウルグリルの清掃


アームを外したついでにカウルグリルを清掃しておきます。フロントウインドのメンディングテープは、アームを戻すときにブレード位置を合わせるためのものです。

本音でいえば、下側に堆積している汚れを清掃したかったのですが、カウルを外すためのキャップを(傷つけずに)外すことが不可能でした。先の細いマイナスドライバー等でキャップの周りを保護しながら外すテクニックもあるようですが、素人作業では厳しかったです。キャップ回りを絶対に傷つけます。


ちなみにカウルグリルの新品価格は12,010円(N001-50-790E ※当時価格6,700円)。ただし、キャップだけでもパーツは出るようです。

ただ、よく破損している助手席側アームの根本も私の愛車は「繋がっている」状態だったので、このまま水洗い → シリコンスプレー → アーマオール(プラスチックつや出し剤)という処置を行いました。

注)カウルのキャップを外すには100円ショップでも購入できるグルーガンで適当な棒と接着させて、上に引き抜くというテクニックも存在するようです。

ワイパーアームの塗装

 
まずはワイパーアームへ防錆処理をおこないます。防錆剤を乾燥させたら、塗料の足付のためにメラミンスポンジで全体を水研ぎしました。ちなみにメラミンスポンジはヤスリの3,000番相当になるそうです。


水気を完全に乾燥させたのち、ミッチャクロン(プライマー)を全体に塗布しました。

ワイパーアームは立体的なカタチなので、吊り下げながら塗装するほうが作業がはかどります。私は裏庭の金網破損部分にひっかけて行いましたが、普通ならハンガー等で吊り下げるので十分でしょう。

 
プライマーが乾燥したら、ラッカー塗料の「つや消しブラック」を吹き付けます。一気に厚塗りするのではなく、少しずつ薄吹きで色を乗せていくのがポイントです。今回は100円ショップの塗料を使用しました。ワイパーアーム2本を塗装するのに、使い切る丁度いいサイズでした。


塗装を乾燥させたのち、分解と逆の要領でボディに取り付けていきます。やはり、エクステリア周りの「黒」が奇麗だとクルマが引き締まって見えます。

なにより、新品のパーツが左右で約9,000円のところを、100円スプレーを中心にした作業で済ませるとう、セコいながらも費用対効果と満足度の高いメンテナンスでした。

関連情報→

ドアモールの交換(&真実)

NB整備記録カテゴリの最新記事