ロードスター、秋冬のメンテナンス

ロードスター、秋冬のメンテナンス

この記事を読むのに必要な時間は約12分です。

9月いっぱいまで続いたひどい酷暑もひと段落して、やっとオープンカー向き涼しい季節が訪れました。

そこで、これから気持ちよく走るための(夏では暑くてできなかった)愛車の定期メンテナンスをご紹介します。大したことはできなくても、自分で手を動かすのは満足感を得ることができるのでおススメです!

簡易ヘッドランプ洗浄

 
コーティングをしても磨いてもポリカーボネイト製のヘッドランプは黄ばんでいきます。根本的には磨いてクリアを吹いたり、新品ライトに交換するのがいいのですが・・・実は水垢の汚れを取るだけでもマシになるかもしれません。


そこでお勧めしたいのが、最強アイテム「水アカ・雨ジミ フクピカ クレンジングシート」。ウルトラ強力な洗浄力で汚れを除去してくれます。本格的な作業をするテンションが湧かなくとも、お手軽な作業で予想よりも綺麗になってくれるはず。

作業の後は「シリコンスプレー」で簡易コーティングを行いました。それにしても、最近のケミカルアイテムは凄いですね・・・!

参考→https://mx-5nb.com/2022/01/17/headlight-yellowing-removal/

ロードスターのワイパーブレードを交換する


一般的には1年に1回交換が推奨とされているワイパーブレード。

つい先日交換したような気がしていましたが、歳を取るとあっという間に時間が過ぎ去っていくものです。雨の日にワイパーの水はけが悪いとモヤモヤしませんか?

パーツに関してはモノタロウ(通販サイト)などではワイパーゴム単体ではなくブレードごとパーツ購入したほうが安価だったりします。旧車に片足を突っ込んでいるNBロードスターにとって、エアロタイプ・ブレードは似合わないと思っているので、コンベンショナル(普通)なものを選択しています。余談ですが、欧州仕様のMX-5はNBロードスターであってもNAと同様に、ブレードに「風よけ」が付いていたりします。

なお、NA/NBロードスターのワイパーブレードサイズは、左右とも【450㎜(U字クリップ)】となります。

 
交換作業自体は3分もかかりません。ワイパーブレード取付け部は【クリップ形状】なので、それを外して逆の手順でカチッとハメるのみになります。


ワイパーは運転中に視界に入るものなので、リフレッシュすると気持ちいいですよ!

室内清掃、除湿剤の交換


下記はハードトップ(DHT)にしている私の愛車ですが、秋口からは幌に戻しています。そのついでに室内清掃を行います。カーペット回りにはどうしても髪の毛などの生活ごみが溜まるんです。

 
私は助手席にシートカバーをつけているので、取り外してゴミをはらいます。こういったときにオープンにしてキャビンを陰干し(&日干し)できるのもロードスターの強みです。

余談ですが、ソロの時に助手席から「がたがた」異音がするときは、窓のガタ付きやトップロックのネジ緩み、シート自体がブレースバーに当たっているなど怪しいところが満載ですが、何気にシートベルトフックでベルトを固定するだけで解決することもあります。見逃しやすい機構ですが、何気にNAロードスター時代からフックは付いているんですよね!

 
梅雨入り前にセットした除湿剤は、見事に満タンとなっていました。全天候型の乗用車で除湿剤を使用するのは無駄と思う方がいるかも知れませんが、何もしないと本当にカーペットにカビが発生するので(経験あり)、大切な予防策です。新しい除湿剤は、改めて左右シート後方へセットしておきました。

内窓の汚れを落とす


地味に厄介なのが内窓の汚れ。オープンで走ることが多いロードスターは(タバコを嗜んでいなくても)汚れる気がします。基本的に乾いたタオルで拭けば汚れは落ちますが、スッキリしない時もあります。

 
そんな時に有効なのが、いわゆる不純物の入っていない「精製水」を使った水拭きで一気に汚れを落としてくれるので、そのあと空拭きをすればいい感じに透明度が戻ってくれます。ちなみにメガネや光沢タイプのPCディスプレー等でも有効です。

地味に三角窓や幌ガラスの内側が汚れが溜まっているので、たまのメンテナンスに精製水はお勧めです。薬局で数百円で買えるコスパの良さも魅力です!

ロードスターのグローブボックスを取り外す

 
国内仕様の歴代ロードスターにはコストセービングの為なのか、エアコンフィルターが装着されていません。フレッシュエアーは助手席前方のバルクヘッドに隔壁が設けられており、外気をそのまま利用するのです。

そこで、その空間(穴)を覗いてみると、結構汚れていることが分かります。花粉は当然として、PM2.5などの異物は車内に取り込み放題です。そこで自作エアコンフィルターを装着します。もちろんバルクヘッドまわりは清掃をしておきます。


エアコン関連のユニットは、助手席グローブボックス奥からアクセスができるので、まずはこちらを外します。

 
グローブボックスを開けて、矢印部分にある突起を内側に引き寄せて外します。弾性のあるプラスチックパーツですが、左右同時におこなうとパキっと破損するリスクがあるので、片側ずつ身長に行っていきます。

 
その後、右下がフック形状になっているのでゆっくり引くと取り外せます。左下は突起がはまっているだけなので、右側が外れたらそのまま引き抜けます。作業時間は約3分くらいで、取り付けの際は逆の手順になります。


取り外したついでにボックスを洗浄することにしました。小さい子供が助手席に乗ると蹴られることが多いので、地味に汚れていました・・・

ロードスターにエアコンフィルターを装着する


NA/NBロードスターはグローブボックスの奥に、エアコンのエバポレーター(冷却装置)が配置されています。ここにフレッシュエア―を導入して、気化熱により温度を調整するのです。


せっかくここまでアクセスできたのでエバポレーター洗浄も行います。ブロアーユニットとクーリングユニットを繋いでいるシールプレートを取り外し、矢印にある三か所のネジを外します。該当グレードはキーレスユニットもありますので破損しないよう注意です。

 
ネジを外すとクーリングユニットに隙間ができるので、そこから家庭用エアコン洗浄剤を吹きこみます。エバポレーター自体は思ったより汚れていませんでしたが、「落ち葉」などが付着していたので、手が届く範囲で清掃をおこないました。特に注意したいのは、エアコン洗浄剤は【無香料】を使用することです。香料入りだとキャビンに充満した香りがしばらく抜けません・・・


取り外したシールプレートのシール(スポンジ)が痩せていたので、100円ショップで購入した防水スポンジで補強を行います。ちなみに、エアコン使用時に助手席の足元が濡れる場合は、ここの劣化が怪しいとされています。

 
エアコンフィルターは、100円ショップにあった汎用品(エアコンフィルター)を利用しました。これをシールプレートよりも一回り大きく折りたたんでカットしておきます。

 
それをブロアーユニットとクーリングユニットに挟んで、シールプレートで固定します。簡易的なフィルターではありますが、何もない状態よりはマシかな・・・という感じです。

タイヤ空気圧チェック


タイヤは想定よりも空気は抜けるので、定期的に補充が必要です。計測器の精度でステータスは前後するし、走行することでタイヤは温まり内圧が上がるともいわれていますが、空気圧の低下による【燃費悪化】や【タイヤの変摩耗】は現実的に起こるので要注意です。

プロには笑われてしまうかも知れませんが、私はモノタロウで購入したアナログな空気入れを愛用しています。安価なのに空気圧計も付いていて、自転車やバランスボールなど他の空気も重点でき、非常にコストパフォーマンスが高いアイテムだと思います。

なお、前回規定値+αにしてあった空気圧でも、量ってみると想定よりも抜けていました。ちなみにロードスターだけでなくベリーサ(ファミリーカー)の空気も入れておきました。

 
また、万が一のためにスペアタイヤの空気圧もチェックしておきましょう。トランクの底に埋まっているのはNBロードスターの萌えポイントですね!ついでにトランクの荷物も整理しました。

 
ちなみに、スペアタイヤ空気圧の規定値は420kPaですが(以前は)300kPaまで抜けていることがありました。ありがたくない事態で使用されるスペアタイヤですが、いざというときにベコベコだと笑えません。

ちなみに普通のNA/NBロードスターのスペアタイヤは14インチですが、大径ブレーキ装着車(NB2以降RS、NR-A)は15インチサイズが乗っています。

バッテリーのチェック


寒くなると突然死することがあるバッテリー。チャージすることで回復できることもありますが、いざ出かけようとしてエンジンがかからないとテンションが下がるし、重電のために約一日クルマに乗れなくなるので対策しておくことをお勧めします。

いざ新品を購入しようにも、NA/NBのバッテリーはその辺のカーショップには売っていませんし、なにより高価ですからね・・・

 
ちなみに、この時はチャージャーを繋げると「60%」と表示され「FULL」表示に変わるまで、約3時間かかりました。

エンジンの切り方&添加剤


バッテリー容量は十分なのに、セルが回ってもエンジンがなかなかかからない・・・実は寒い日の朝に起こりがちな現象です。定番トラブルとしてはイグニッションコイルの経年劣化、燃料ポンプの不調、ECUの劣化などキリがありません。

しかし、それが最初の始動時のみ(※一回エンジンがかかればその日は起こらないなど)の現象であれば「プラグかぶり」であることも想定されます。原因は短時間走行や、エンジンを回さない状態で長時間停車することなど、要因はさまざまあるようです。

そこで、エンジンを切る前には毎回気持ちアクセルを「吹かす」ことをお勧めします。あまり大きな音を立てると近所迷惑なので、プラグを一回焦がす感じでアクセルをあおってからエンジンを落とすのがポイントです。

また、プラシーボかもしれませんが私はエンジン添加剤(クリーナー)を投入して、予防対策としています。燃料系統、インテークバルブ、インジェクター、シリンダー内の汚れを除去する効果がある(との事)なので、精神衛生的な安心をお金で買っています・・・

ハードトップ(DHT)に「指サック」などで異音対策


また、冬が近づいてくると私のロードスターは家族が同乗するため、暖房効果を上げるためにハードトップに換装します。その際におススメしたいのが、ロック機構の異音対策です。


お金をあまりかけずにできるのが、トップロックとストライカーの間に文房具の「指サック」を挟むこと。でも、一番のお勧めはホームセンター等で購入できるM8サイズの「ボルトキャップ」。


これらをロック機構に挟み込むだけで、ガタ付きを大幅に減らすことが可能です。キャップはソフトタイプがお勧めです。


いざ、車体とハードトップを固定するロ段階でキャッチのクリアランスが狭くなってしまった際は、調整ナットでフックを伸ばしてあげましょう。サイドロック、トップロックともにピシッと固定され、驚くほどガタピシした異音が無くなるはずです。


ただ、全体チェックを行いますと、Aピラー部分に隙間が生じていることが分かりました。このままでは雨漏りのリスクもありますので、デッキロック部分から再調整をおこない、Aピラーと結合するトップロックにはボルトキャップではなく指サックをはめ込みました。これで隙間は解消です。


試走をしてみると、全く問題ないことが確認できました。値段も安価だし効果は絶大ではありますが、消耗品ととらえて、グローブボックスに予備の「指サック」を格納しておくことにしました。

関連情報→
https://mx-5nb.com/2020/03/04/hardtop-desorption/


もろもろのメンテナンスを終えたあと試運転がてらオープンドライブにいきました。秋のオープンカーは、やはり格別ですね!

関連情報→

ロードスターの梅雨対策

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