ロードスターにエコタイヤ

ロードスターにエコタイヤ

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以前、ネットオークションにて手に入れたNBロードスターNR-Aの「エンケイ製ホイール」。すぐ履きたかったのですが、コストの関係もあって新品タイヤの調達が困難になりました。そこで思い出したのが「ライトウェイトスポーツは安いタイヤを履き替えて楽しむ」というエンスージアスト記事。折角なので、それと試してみたいことを実行しました。

15インチが履きたくて選択したのは、中古タイヤのダンロップの「エナセーブEC202」です。しかも、純正サイズではなく汎用サイズなので、使用感のあるものだと某オークションでは投げ売り状態。それを履いて数ヶ月走り、やっと身体に馴染んだので、今回はそのインプレッションです。

なお、現行のエナセーブは「EC204」と世代が進んでいることと、中古・5部山のタイヤであったことが前提なのと、あくまで個人的な感想とみてください。

インチサイズ変更による影響

15インチにする前は16インチ(NB後期RS純正)を履いていました。そこでサイズ変化による違いを計算サイトで調べると・・・

以上、0.8パーセントの誤差になりました。

ただし、NB6Cの純正タイヤサイズは【195/50/R15】です。しかし、今回はコストの関係から【195/55/R15】を選択しました。純正比で扁平率が違うだけで、プリウス系などのおさがりにより、恐ろしくタイヤ価格が安くなるのです・・・


まとめますと、ホイールサイズは同じでもタイヤサイズにより純正16インチと近しい仕様になりました。メーター読みにおいて誤差が生じます、車検上は許容範囲になります。しかもこのホイールアーチの隙間・・・逆に味があります。

グリップ性能


エコタイヤに履き替えて一番感じたのはグリップの大きな差です。まず間違いないのは、インチダウンとともにエコタイヤなので転がり抵抗地が低減されたこともあり、驚くくらいステアリングが軽くなりました。この軽快さを得ただけでもロードスターの魅力が倍増した気がします。


ただし、良いことだけではありません。ウェットコンディションでラフな運転をすると、グリップ減によりホイルスピンをするし、制動時は以前よりもABSが作動します。つまり、わかりやすく限界が低くなるので、危ない運転はしなくなりました。・・・ある意味でエコかもしれません。

静寂性については普段から気にしないので、正直なところ差を感じませんでした。

コーナーリング性能


大きく感じたのは扁平率が増したことにより、路面のギャップで車体の跳ね(ストローク)を感じるようになりました。良くいえば「ぼよんっ」といなす感じですが、慣れるまでは正直時間がかかりました。逆に、低い扁平率時はギャップによってクルマの軸がズレる時があるので、このあたりは好みの差だと思われます。ただ、これはエコタイヤのせいではなく扁平率の差ですね。

その影響か、ヨーがかかるようなコーナーでは間違いなく16インチの方が速度域が高いところでも「踏ん張る」ことが出来ました。エコタイヤはスキール音で警告してくれるので限界を試す気になれず、真実は未知数ですが・・・

ただ、高速コーナーは基本存在しない峠を流すかぎりでは、違和感なく走り切ることが可能でした。経験則としては60k/mあたりまでなら安心して曲がれます。また5ヶ月経って空気圧をチェックしましたが、抜けは全くありませんでした。

燃費の違い


こちらはとても期待していました・・・が、結果的にはロードスターの凄さを感じる事ができました。数値データは装着した5月末~9月中旬までの燃費記録を参考にします。


2016年(エコタイヤ装着時)と前年(2015年)の比較表です。距離数は違えど平均値に落とすと給油量はほぼ同じになります。平均燃費はハードトップ装着時も含めて若干の上昇が見込めます。しかし、乗り方による誤差の範囲ですね。


折角なので2014年、2013年と遡ります。すると判明したことは・・・エコタイヤの性能よりも愛車の安定した燃費性能です。燃費の調子いい時・悪い時をうっすら感じることはあったのですが、季節で比較すると同じようなグラフになる事実です。一応燃費は5%向上ということで・・・

エコタイヤの結論


アリかナシか・・・という点でいうと、これはまさに好みの問題です。

私は純正15インチが履きたかったというのと、古き良きライトウェイト精神にのっとって、アフォータブルにクルマを楽しみたい意図があったので、アリという結論になりました。

なお、トヨタ・86(BRZ)の17インチは、プリウスの17インチと同じミシュラン社の「Primacy HP(215/45R17)」を採用し、デビュー当時話題になりましたが、こちらはそもそもグリップと耐久性に振ったタイヤなので、エコタイヤではないことも付記しておきます。

まとめますと、ポジティブな面は軽いステアリング、コスト安、安全運転、燃費向上、(ドライなら)峠も楽しい。ネガティブな面はウェット性能ダウン、限界速度の低下くらいでしょうか。

もともと車体の軽いNBロードスターでは、がっちりグリップするよりもキャラクターが合っていますし、ハンドリングが軽くなるので私の走り方に合致していました。余談ですが、エナセーブのタイヤパターンは「エコ」を意識したリーフ(葉っぱ)形状だそうです。


そんなわけでホイールストックを持っている皆様、たまにはエコタイヤでマッタリ走ってみませんか?

関連情報→

NA/NBロードスター 純正ホイールバリエーション(14インチ)

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