NBロードスター予想図(デザイン検討1)

NBロードスター予想図(デザイン検討1)

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1998年12月にデビューした2代目NBロードスター。今でこそ4代目のNDロードスターは多方面から好意的に受け入れられていますが、NBロードスターのデビュー当時を振り返ると、特にデザイン面であまり望まれなかったモデルチェンジだった記憶をしている方が多いはずです。

それは先代ロードスター(NA)のシンプルかつ普遍的な「良さ」を感じるデザインが偉大すぎて、特にリトラクタブルヘッドライトの廃止に否定的な意見が占めることになりました。しかし、これはモデル継続をするための国際的な安全基準をクリアさせることともに、軽量化を達成するための必要なデザイン変更でした。

また、シャシーの剛性強化やセッティング熟成を始めとした「中身」も劇的に進化したのですが、ロードスター乗ってみないと分からない・・・ということで、試乗車も少なかったNBロードスターは、デビュー時からとても苦労したモデルでした。

次世代ロードスターのデザイン要件


もちろん、大ヒットした初代の継続モデルの誕生は当時から噂が流れており、「固定ヘッドライト」「ボディサイズの変更はない」という断片的情報をもとに、当時のマツダデザインからアイコンを拾った予想イラストも溢れていました。


振り返ってみると、どれも味わい深いものを感じることができます。ピラーが黒いものは、当時から今に続くオープンカーのデザイントレンドですね。


なお、マツダ内での試作検討は93年、デザイン開発はフォード資本が色濃くなる前の94年にスタートしています。つまりNAロードスターのシリーズ2時代には、当時のマツダデザインスタジオ4拠点からのデザインコンペが行われており、翌95年1月には1/1クレイモデルの検討に入りました。

デザインの要件
NAロードスターのときめきデザインを引き継ぎ「ファン・フレンドリー・シンプル」なもの。100m先でも「ロードスター」であることが分かるフォルムであり、近くにくると「新型だ!」と驚くことができるもの。

カリフォルニア(MRA)案


こちらはカリフォルニア(MRA)案です。既に最終案に近いエッセンスがありますが、とくにボディの抑揚を強調していたのがポイントです。


クレイモデルの段階でも最終系のイメージが近しく、ミラーやドアノブなどは所々にNAロードスターのパーツが流用されています。ウインカーがヘッドライトの下にあるのは、当時ランプユニットを一つにまとめるのに技術的ハードルがあったからです。


ボディサイドはコンセプトカー「M Speedster」にならい、フレアの抑揚が強調された古き良きコークボトルシェイプであり、それをツートンカラーでまとめています。しかし、このコンセプトカーは3ナンバーサイズの巨大なもので、最終的にはダイエットを施していくことになります。

広島(MC)案


こちらは広島案です。ブリスターフェンダーにスリットのディティール、そして円形ヘッドライトということで、コスモスポーツをリスペクトしたものになります。


イラストをロードスターのフォルムにはめてみると・・・コスモというよりも丸目のスポーツカーであるポルシェのイメージにもかぶります。テールライトもヘッドライトとシンメトリーな造形になっており、現行よりも大きい面積になっています。

横浜(MRY)案


こちらはリトラクタブルヘッドライトを踏襲しつつ、よりモダンなスタイリングをイメージしています。ボディサイドにモールでワンポイントをいれるのは、当時のトレンドを感じるデザインです。


クレイモデルもリトラクタブルを踏襲しておりテールランプもNAに即しているので、このままデビューしていればNBロードスターもデビューから好意的に迎えられた気がします。

ちなみにこのモデルのみサイドミラーの位置もNA基準になっています。NBロードスターの生産モデルは「停まっている時」のスピード感を出すために、前面に移設されています。

しかし、リトラクタブルの重量増とコスト増はロードスターの本質である「あらゆる意味でのライトウェイト」をスポイルするものであると見越し、このモデルは見送られました。

フランクフルト(MRE)案


こちらはマッシブな、塊感のあるイラストになっていますが、流石にMX-5のキャラクターには合わないと判断されたのか、クレイモデルの画像はありませんでした。

ただ、ヨーロッパ発のデザインだからか、そのエッセンスはNBと同時期にデビューしている「MG-F」に近しいものを感じます。

デザイン検討は第二段階へ


上記の「MRA案」と「広島案」が次のコンペになり、リファインされることになりました。

MRA案はウインカーの位置を改め、フロントバンパーの抑揚が広くなります。(なお、このモデルは後にNB2がエッセンスを取り入れることになります。)

広島案はヘッドライトが立体的になり、ボディサイドにキャラクターラインが入ります。こちらのシンプルな造形は、NCロードスターに通ずるものがありますね。

次回以降、第二段階に進んだデザインを追っていきます

丸目のNBロードスター(デザイン検討2)

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