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寒暖差はあれども、やっと過ごしやすい季節がやってきました。そこで重い腰を上げて、愛車の定期メンテナンスを行っていこうと思います。備忘録的な内容ですが、ご参考いただければ幸いです。
ドアエッジプロテクターを装着する
普通のクルマよりも着座位置の低いロードスターは、そのプロポーションのせいで前後に長いドアを備えています。
したがって、ドアを開けると意外に「幅」が必要になるので、狭い場所では隙間から身体を出そうにもひと苦労なはず。ちょっと気を抜くと開口部のエッジが壁にあたって塗装が欠ける・・・なんてこと、ありませんか?
そこでドアのエッジ部分にプロテクターを付けようにも、NB純正ドアエッジモールはメッキ加工なのが気に入らないし、そもそも今更手に入りません。
カーショップの汎用品では幅があるから主張が激しくて嫌だなぁ・・・なんて思っていたら「スリムタイプ」のドアエッジプロテクターの存在を知りました。装着手順は簡単で、適度な長さを測って両面テープで張り付けているだけです。
プロテクターは艶消し黒のラバーパーツなので遠目でみれば主張しなくていい感じ。ただ、こちらはドアの端から下に回って付け根まで「エッジ全体」に装着した失敗事例。パーツの収まりはいいんですけれどね・・・
なぜならドアを下側から覗くと水抜き穴が存在します。ここから抜けた水がモールに溜まって錆の原因になる・・・なんてリスクがありそう。塗膜が守ってくれると思いたいところですが(事実、純正ドアエッジモールは全体を覆う)20年前のクルマですから、何が起こるか分かりません。
そこで、開口部の側面だけにモールを張り付けました。なお、NC/NDロードスターには純正色のドアエッジモールが用意されています。モールを装着すると開口部が目立ってカッコ悪い・・・なんて思っていましたが、それよりも「塗膜が削れる」方が心もクルマもダメージが大きいと気づいたので、これで良しとします。
ハードトップを外す
ハードトップ(クーペルック)もカッコいいロードスターですが、暖かくなり始めるこの季節は(花粉や土埃はあれども)オープントップ、つまり幌を開けたくなります。
私の場合は2月末から3月上旬を目途に脱着作業をおこなっており、「暖房を付けなくても車内が暖かいこと」を判断基準にしています。日差しが強くなると、むしろ車内は暑いくらいなのがベストタイミングです・・・
なお、ひとり脱着作業で気を付けることはシンプルに「ごはんを食べる事」。力(特に腹筋)が重要になるので、パワーが足りずにふらつくと、ボディを傷つける重大な事故に繋がります。また、我が家のDHTはリビングに置くので、ハードトップ自体も奇麗にしておきます。
外したハードトップは、部屋の一角にイクレターパイプで置き場所を確保しています。自作した幌カバーも一緒に、次のDHT使用シーズンになる梅雨の時期まで寝かせておきます。
関連情報→https://mx-5nb.com/2020/03/04/hardtop-desorption/
タイヤローテーションを行う
ハードトップを外しボディも軽くなるタイミングでおこなうのが前後タイヤのローテーションです。
タイヤの方向に指定がなければ対角線のタイヤ(右前 ↔ 左後/左前 ↔ 右後)を行うのがベストとされていますが、私の愛車はスポーツ系のタイヤを履いているので「前後のみ」の組み換えを行います。
車載のパンタグラフジャッキだけでは作業性が悪いので、以前はもう一台の愛車【ベリーサ】からジャッキを借りていました。なお、NBロードスターと同じジャッキなのがライトウェイトスポーツ精神(量産効果でコストを抑える)を感じて、なかなか楽しいです(※デミオも同じジャッキでした)。ただ、意外にジャッキアップ作業を行うことが多くなったので、最近はフロアジャッキを導入しています。
このタイミングでタイヤの溝も確認していきます。空気圧やアライメントが適正値でないと変摩耗を起こしてしまうからです(※体験済み)。気休めかも知れませんが、溝に咬んだジャリなども落としておきます。
作業に合わせてホイールを洗浄し、空気圧をチェックしてからトルクレンチでカチっと閉めれば完了です。
関連情報→https://mx-5nb.com/2020/07/02/fuel-economy-driving/
運転席を外して掃除をする
ロードスターは幌を畳むことができるので車内にアクセスがしやすく・・・清掃しやすいメリットがあります。そこで運転席を外して、床面の砂利や落ち葉の清掃を行いました。
運転席を外すには、シート前後にある4本のボルトとシートベルトブザーのカプラー(※運転席のみ)を外す必要があります。
センタートンネルのカーペットには、シーズンをまたぐだけでも想定以上にごみが溜まっています。掃除機のコードが届けば一発で吸い取ることができますが、養生テープやゴミ取りローラーでも十分奇麗にすることが可能です。
レザーシートのリペアをおこなう
私の愛車はVSコンビネーションB相当のインテリアなので、シートはレザーのベージュカラーが架装されています。基本、助手席はカバーがかかっているのですが、それでも経年劣化で割れてしまいました。レザー用のメンテナンス剤で清掃&保湿してあげることでしょうけれど、過ぎる年月に逆らうことができません。
そこで、革靴などの補修を行う「アドカラー」を利用して、シートの補修を行いました。アドカラーは混色することができるので、シートカラーに近しいものを数色用意してみました。
それをシートのヒビに塗り込んでいきます。ちなみに使うのは「指」が一番具合がいいです。最初「やっちまった感」が出ますが、すぐに乾くので我慢します。
あとは、模型用の「ラッカー薄め液」ではみ出した部分をふき取ると、ヒビに塗料が残ってくれます。アドカラーはもう少し濃くすべきでしたが、汚れたらちょうどいい塩梅になりそうなので、これで様子見です。
なお、豊富な社内外オプションがあるロードスターでは、コストはかかりますが「シートカバー」を使うという選択もあります。
関連情報→https://mx-5nb.com/2022/04/18/seat-cover/
水抜き穴の洗浄を行う
幌を開けたタイミングでCピラー相当の根本を確認すると、NA/NBロードスターには「水抜き用の穴」が隠れています。ここが詰まるとキャビンやトランクに浸水が起こるので、太目のアルミ線を使って穴の掃除を行います。この線自体は100円ショップで購入可能です。
やり方は簡単。水を注ぎながらアルミ線で穴をほじっていけばオッケーです。その際、水を入れたペットボトルを利用すればスムースに作業を行うことができます。問題がなければ水が下に抜けていくとともに、アルミ線も地面まで突き抜けて届くはずです。
関連情報→https://mx-5nb.com/2020/04/01/rain-leak-prevention/
ウッドステアリングのリペアを行う
VSグレードをはじめとしたウッド内装はとてもカッコいいのですが、たまに傷をつけてしまうことがあります。発見すると悲しい気持ちになりますが・・・少しだけマシな状態に戻すことが可能です。
私の愛車はダークウッドのステアリングなので、プラモデル用のスミ入れ塗料「ブラウン」を使って、傷に色を流し込みます。この塗料はエナメルで希釈されているので隙間に奇麗に入っていくのです。少しくらいはみ出しても修正が効くので、傷に「ちょん」と塗料を乗せます。
10分ほどで塗料が乾くと艶消し状態になりますので、エナメル溶剤を綿棒に付けてはみ出た塗料をふき取ります。エナメル溶剤がなければ、100円ショップのジッポーオイルでも代用は可能です。
ふき取った傷の上に、同じくエナメル塗料の「クリアー」を爪楊枝や細い筆で乗せておきます。はみ出してしまっても乾燥後にエナメル溶剤でふき取ることが可能です。
本格的な修復になると、ヤスリで傷を慣らしてウレタンクリアー塗装という工程も考えられますが、オリジナルのウッドパターン(プリントだけど・・・)を維持するとなれば、簡単なリペアの方が「味」は残ると思われます。
ヘッドライトを磨く
ポリカーボネート製ヘッドライトの宿命となる「黄ばみ」ですが、定期的に磨いてあげるだけでも若干マシになります。もちろん「新品ヘッドライト交換」や「ペーパー磨きからウレタンクリアー」ということも視野にはあるのですが、作業に気合を入れなければならないのでケミカルで対処です。
作業を行う前に、養生テープをヘッドライト周りに張り付けます。また、椅子があると驚くほど作業性が上がるのでお勧めです。なお、椅子は100円ショップで購入した簡易的なものですが、MTGなどで座るスペースがあるだけでも助かることがあるので、私の場合は助手席裏に常備しています。
磨いた後にコーティングをかけるタイプも存在しますが、今回使用したケミカルは磨ききりのタイプです。
目力が上がると、気持ち馬力が上がったようで嬉しくなりますね。ついでに洗車も行ったのでクルマはピカピカです。時間を確保することができれば、より本格的な黄ばみ除去を行ってもいいでしょう。
関連情報→https://mx-5nb.com/2022/01/17/headlight-yellowing-removal/
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