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折角なら「目的」が欲しくなるツーリング
ロードスターのようなオープンカーは、幌を開けて季節を感じながらドライブする楽しみがあります。ただ、目的もなく近所を流すのでもいいのですが、折角クルマを出すのなら何か目的が欲しくなることもあるはず。
だから買い物に出かけたり、美味しいものを食べに行ったり、新調したパーツの具合を確かめたり、写真を撮るためにランドマークを目指したりと、そんな理由を探すのも趣味車のなせる楽しさではないでしょうか。
ちなみに、人数、距離、装備、目的にかかわらず「出かける」ことを「ツーリング(touring)」といいますが、これは旅行や観光といった意味の「ツアー」に接尾語の「ing」をつけた単語で、すなわち「旅をすること」という意味も含みます。
日常の喧騒から離れてツーリングをしたい・・・そんな時にお勧めなのが世界遺産である栃木県日光市です。もちろん、全国には素敵な場所が沢山あります。ただ、単に私が栃木県出身なので、いつものツーリングルートをご紹介させていただければと思います。
スタート地点は「いろは坂」の麓
ちなみに、ツーリングのコンセプトは「安全運転&お金をかけない」で世界遺産を楽しむこと。かつてはロードスター繋がりのツーリングを企画していたこともありましたが、コロナ以降なかなかお誘いができないので、シェアということで地元を紹介させて頂きます。
スタート地点は「いろは坂」手前の国道120号線にコンビニ駐車場もしくは「馬返し駐車場(休憩所)」がありますので、そのあたりがお勧めです。個人的なベストタイムは早朝5時~6時30分のあたり。日が昇りすぎると観光渋滞が起きるし、暗いと走り系のクルマがバンバンいるのでノンビリ走ると彼らの邪魔になります。
ただ、そんな話はさておいて、朝焼けの日光における凛とした空気感は別格です。季節は基本的にいつでもオッケーで、その時期ならではの「味」があります。ただ、個人的に一番好きなのは新緑が映える6月~7月です。逆に絶対やめた方がいいのは路面凍結する12月~2月末までの時期。ツーリングというよりも修行になりますし、崖から落ちたらシャレにならないのでお勧めできません。
日光は高度が高いので、地上は真夏日であっても上は過ごしやすく、オープン走行が最高に気持ち良かったりします。まぁ、肌寒くてもロードスターはヒーターが効くので安心です。
「いろは坂(第二いろは坂)」の上りはそれなりの勾配がありますので、クルマと相談をしながら登っていきましょう。雨のあとなどで路面状況が悪いと、NAやNBのようなDSCの付いていないクルマは尻が滑るので危険です。自分のペースで登っていっきましょう。
途中、黒髪平展望台がありますので、余裕があれば休憩してください。
遠くには雄大な景色、眼下にはくねくねした道を登ってくるクルマが見えて楽しいです。余談ですが、20年前の深夜はこの駐車場から爆音でかっ飛ばしてくるGT-Rやランエボを見るのが楽しくて、まさにイニシャルDの世界でした。
チェックポイント1「竜頭の滝」~「戦場ヶ原」
いろは経由で120号線を登り切り、中禅寺湖寄りに(西)に進んでいくと「竜頭の滝」があります。
駐車場は滝の麓と頂点の2ヵ所にあり、いずれも無料なのでいったん駐車して散策するのも運動不足解消になって楽しいです。でも、最近は日光ブームが起こって時間を問わず込んでいることもありますから、駐車場渋滞を避けるのであればそのまま120号線を登り切って「戦場ヶ原」に行くことをお勧めします。
「戦場ヶ原」には三本松茶屋というだだっ広い駐車場があるので、トイレ休憩をしたりハイキングコース手前の展望台に足を運んでもいいでしょう。
広大な湿地帯は運が良ければ鹿に会うことができます。ちなみに、物騒な地名ではありますが合戦があったわけではなく、大蛇と大ムカデが領地争いをした伝承にちなむものです。
ここは雄大な風景が季節によってコロコロ表情を変えるので、とてもフォトジェニックなスポットでもあります。
チェックポイント2「湯ノ湖」
時間に余裕があれば国道120号線をさらに奥まで進んでいきましょう。すると、70メートルを超える大迫力の「湯滝」があります。
もちろん無料駐車場があるのですが、ここは人気スポットなので、停められたらラッキーくらいな感覚の方がいいかも知れません。でも、絵に描いたような滝には圧巻されるので、ぜひ観ていただきたい・・・!
「湯滝」の奥には「湯ノ湖」があるのですが、その端に温泉街が広がっています。無料駐車場があるので、一息つくにもってこいです。ここには温泉街に引く源泉があり、もくもくと湯気が出ている光景はとても雰囲気があって素敵です。
また、タオルを持参する必要がありますが(温泉街で購入することもできる)、無料で「あんよの湯(AM9時~PM8時)」という足湯が解放されています。ペダルワークで疲れた足を癒すのにもってこいです。もちろん、時間を取って温泉に入るのもいいでしょう。
このまま金精峠から群馬方面に抜けてもいいのですが、私は栃木県人なのでUターンし、中禅寺湖方面に戻ります。
チェックポイント3「半月山」
中禅寺湖を右手にスカッと駆け抜けると、端に県道250号線と「半月山」という標識が見えるのでそちらに向かいます。中禅寺湖スカイラインというくねくね道は、左右に雄大な日光の自然を見渡すことができるはず・・・ただ、天気が悪いと雲の中を走ることになるので何も見えないんですけどね・・・!
その先には「中禅寺展望台」という、中禅寺湖を見渡せるスポットが待っています。紅葉シーズンは半端ない混み方になるのでお勧めできませんが、それ以外の時期であれば比較的ガラガラなので、ノンビリと「無音」の空間を楽しむことができるはずです。
時間的な余裕があれば、半月山ふもとにある英国大使館記念公園もお勧めです。
雰囲気のある建物ではお茶することもできますし、なにより中禅寺湖湖畔の落ち着いた光景は、日ごろの喧騒を忘れてボケーっとできる癒しスポットであえるといえるでしょう。
チェックポイント4「剣が峰」
半月山のあとの帰り道では「華厳の滝」に寄ることができますが、駐車料金がかかるので私はスルーしています。「いろは坂(第一いろは坂)」の下りは、かのイニシャルDでMR2とハチロクがジャンプしてショートカットしたことが有名ですが、いまはガード柵があるのでできなくなっています。むしろ、あのギャップを飛んだら確実にクルマがイカれます。
また、くねくね道をそのまま降りて行っても楽しいのですが、余裕があれば(空いていれば)剣が峰展望所で休憩することをお勧めします。広大な風景の奥に、微かにザーっと「般若滝」が流れている音が聞こえてきます。私はこの場所がお気に入りで、定点観測スポットになっています。
そのまま下りきったらスタート地点に戻るので、一旦ここで終了です。
チェックポイント5 日光散策
ただ、時間的な余裕があれば、そのまま120号線から122号線(日光市街方面)に向かうと、県道195号線が左手に見えてきます。その奥には「裏見の滝」という、本当に無料でいいのかと思えるほど素敵な滝があります。
駐車場からは少し歩きますが、ここは本当にお勧めの、地元の人間しか行かない癒しスポットです。しかし、現在は駐車場から滝までの歩行ルートを修復中なので、2023年4月以降に足を運んでいただければと思います。
また、日光東照宮手前(南)には含満公園(がんまんこうえん)があります。
ここの無料駐車場の奥には「憾満ヶ淵(がんまんがぶち)」という、シャレオツなお地蔵様が並んでいるスポットがあります。渓流沿いを歩くのですが、クソ混んでいる東照宮の近くの割には全然人がいないし、パワースポット感が半端ないのでお勧めだったりします。
行きと帰りでお地蔵様の数が変わるのはご愛敬・・・
ソロツーリングでも、グループでも
そんな訳で、私の日光ツーリングルートのご紹介でした。ソロで行くときはこれらのランドマークを気分や時間によって寄ったり、寄らなかったり、集団ツーリングの場合はタイムスケジュールを加味してルート選択をおこなったりしていました。
また、ロードスター乗りであれば忘れてはいけないのが、イニシャルDでNAロードスター乗りのトオルさんが一回転した「もみじライン」や真っ白な雲の中を駆ける「霧降高原」など、ツーリングに適したスポットはいっぱいあります。
世界遺産活観光地ではありますが、クルマが無ければ行けないような場所も多いので、心身のリフレッシュを兼ねて日光を堪能していただければ嬉しいです。もちろん、道中は楽しい道ばかりなので、ロードスターも喜んでくれると思います!
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