この記事を読むのに必要な時間は約9分です。
ある日、ロードスターの運転中に何かが足りない違和感が。しばらく走っていて、メーターパネルにあるブレーキ警告灯が、サイドブレーキを引いても点灯していないことに、やっと気づきました。このままでは保安基準不適合、つまり車検がクリアできない可能性があるので、DIYにて対処を行います。今回のトピックは、保安基準にかかわるものなので、あくまで自己責任の範疇としてお読みください)
警告灯と車検の関係

ちなみに、2024年10月から(輸入車は2025年10月以降から)自動車点検時にOBD(車載故障診断装置)検査により、クルマの状況を中央サーバのデータと照合することが義務付けられました。ただし、検査対象となる車両は2021年10月以降の新型乗用車になるそうなので、アナログ時代のNBロードスターには関係なさそうですね。

しかし、近年は保安基準「検査」自体が特に厳しめになっています。特にメーターパネルに掲示されている警告灯が「機能していない」と判断されれば、車検をクリアすることは絶対に不可能です。なお、コンソール内警告灯の配色には以下の国際規格(ISO)があります。
・黄色=注意
・緑色=安全
特に、赤色の警告灯(ブレーキ、シートベルト、エアバッグなど)に不備があると判断されると、一発で車検はアウトです。検査方法自体は(検査官によって多少の違いはあるようですが)「①エンジン始動時にすべての警告灯が点灯するか」「②数秒後に警告灯が消えるか」を確認します。つまり、昔のように「電球(バルブ)を抜いて警告灯を点灯させない」行為は、それ自体がアウトになります。
さらに言えば、一般的なブレーキ警告灯はサイドブレーキの稼働状態だけでなく、ブレーキフルードの不足やABS異常でも点灯(常灯)するようになっています。つまり、ブレーキ系統の重大なトラブルを知らせる大切な命綱なのです。
今回、私のロードスターはエンジン始動時にブレーキ警告灯が点灯 → 消灯するので、機能自体は生きているようです。ただ、サイドブレーキを引いても反応しないことから、配線(スイッチ)あたりが怪しそうと踏みました。
サイドブレーキまわりを分解し、原因を探す

まずは、サイドブレーキをフリーにするため輪留めを置いて、クルマを固定します。この時、必ず平坦な場所で作業し、ギアを1速(AT車ならPレンジ)に入れて、クルマが絶対に動かないよう安全を確保しておきます。

サイドブレーキのブーツ、助手席をはずして作業性を高めます。こういう時、ロードスターは「いじること」が前提のシンプルな造りになっているので便利だなぁと実感できますね。

NBロードスターはサイドブレーキ周りのカーペットがステープラー(ホッチキス)のようなもので止まっていたので、気を付けて取り外していきます。もちろん針は再使用できないし、危険なのでゴミ箱へ。サイドブレーキ本体の根元にあるプラスチック製のカバーも外してありますが、結果的にはそのままでも確認作業は可能でした。

サイドブレーキの「根元」が見えてきたら、3本のボルトを外せばユニットがフリーになります。ただ、この段階になるとワイヤーのテンションが効かなくなるので(ブレーキがかかっていない状態)要注意です。なお、この状態まで持っていかないと、ブレーキ警告灯のコードが確認できませんでした。

この状態でユニットを確認すると、サイドブレーキのスイッチに繋がるコードの断線を確認することができました。これがランプが点灯しない原因でしょう。
①配線を修復する(簡易修復)


スイッチ交換(品番GJ21-66-450A:パーキングランプ スイッチ)が必要かな?と構造を確認すると、このパーツには問題がなさそうです。よくよく断線トラブルを追っていくと、スイッチ取り付け部分の先端が断線していました。

そこで、コードの根元を辿るためセンターコンソールを取り外していくと・・・線はパワーウインドウスイッチと同じ束にまとめられていました。ブレーキユニットまでのコードの長さには、あまり余裕が無いようです。
断線した原因を類推すると、銅線の経年劣化だけでなく、センターコンソールの付け外しをした際に「コードの束」を引いてしまったことが原因のひとつっぽいです。ちなみに切れた銅線は、見た目で分かるくらい痩せていました。

そこで、適当なコードと電工ペンチセットに入っていた備品で配線を作り直すことにしました。

スイッチ側は平型端子(金色の250型)の口を広げればジャストサイズ。車体側のコードは110型の平型端子で延長し、接続することにしました。また、むき出しの端子が金属ボディに触れるとショートしてしまうため、絶縁スリーブやハーネステープなどでしっかりと保護・絶縁しておきます。
原状復帰とプチメンテナンス

あとはブレーキを元の位置に組み直していくのですが、この作業が一番しんどかったです・・・まずは、フリーになっているサイドブレーキ根元の右上にあるボルトを仮止めします。

ここからブレーキワイヤーのテンションがかかるので、ユニットのボルト穴を合わせるのに知恵が必要です。私の場合は、左上のボルト穴へドライバーを突っ込んで「てこの原理」で穴を合わせ、左下のボルトを締めていきました。2ヵ所締めることができれば、あとは何とかなります。
ちなみに、今回は力技でねじ伏せていますが、サイドブレーキ後方にあるアジャストナットを緩めてワイヤーのテンションを抜いてから作業するのが正攻法であり、一番安全かつ確実です。でも、再調整をかける勇気がなくて、その作業はオミットしました。

また、ユニット取り外しの際にボディの防錆塗装が剥げてしまったので、防錆剤を塗布しました。

カーペット部分を止めていた針は捨ててしまったので、100円ショップで購入したファスナーテープ(マジックテープ)で固定します。

ついでに、汚れていたダークウッド・ナルディのブレーキノブを、ヘッドライトクリーナー(微粒子コンパウンド)で磨くと、面白いようにピカピカになっていきました。

その後、エンジンに火を入れてサイドブレーキを引くと、メーターパネルの警告灯は無事復活できました!経年劣化で少しずつヤレていく愛車ですが、それを試行錯誤して直すのも楽しいものです。ロードスターマスターへの道のりは、まだまだありそうです・・・
②スイッチ交換(直接修復)

前回の配線修復から5年後、あたらめてブレーキ警告灯が点いていないことに気づきました。実はこれ、心当たりがありました。少し前にオイル漏れ修復を行った際にクラッチ交換を行ったのですが、その際にPPFを外したり、マニュアルトランスミッションを外したりしているので、コンソール周りの配線が怪しかったのです。

センターコンソールを外して配線をたどると、やはりサイドブレーキのスイッチに続くケーブルが外れていました。なら、繋げ直せば終了・・・かと思いきや、スイッチユニットの端子そのものが金属疲労で根元から外れていました。

余談ですが、助手席を外して作業を行う方が圧倒的に効率がいいです。ボルト4本で席が外せるロードスターのシンプルな構造に助けられました。

これは自分で修正することはできないので、スイッチユニットを取り寄せました。

また、スイッチのユニットに続くケーブルは長さが微妙だったので、家にあった適当な配線でケーブルを作り直しました。

改めてサイドブレーキ周りの分解を行います。先の作業と同じくユニット自体をフリーにして、サイドブレーキブーツを外します。

すると、ブーツの下にABS製のカバーが付いているので、それを取り外すとサイドブレーキスイッチにアクセスが可能になります。これー複雑な構造になっていたらどうしようとビビっていたのですが、あまりにもあっさりとアクセスできたので感動しました。

スイッチのユニットはダボ穴にハマるようになっているので、位置合わせはほぼ不要です。また、ユニットに繋がる水色の配線が痩せていたので・・・

改めてギボシを作り直しました。あとは、先に作ったケーブルを繋げて作業完了です。

キーを回し、アクセサリーオンの状態でサイドブレーキランプが点灯したので、問題ないようです!あとは原状復帰をさせて、作業終了です。

冒頭に話に戻りますが、メーターコンソルの警告灯は保安基準に関わるものなので、早めに気づけて良かったです。作業を行った日は汗が噴きでる暑い日でしたが、水分を取りながら作業を行いました。ネオクラシックはこういった作業も自分でできるのが楽しいですよね。そういえば、作業中に近所のネコがパトロールに来て、癒されました。
関連情報→