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ロードスターの幌に関するエピソードは枚挙にいとまがありません。
なぜなら、それまで雨漏りが普通だった自動車の「幌」において、レベルの底上げを行ったからです。もちろん、最初から成功できたのではなく、他のマツダ車のノウハウや、NAからNBになる段階でもブラッシュアップは常に行われています。
電動幌ではないから安っぽいと思われた時代もありましたが、手動による軽さや高いメンテナンス性、そしてコストがロードスターを延命させた理由の一つといっても過言ではありません。
高嶺の花が、庶民のもとへ
約30年前、オープンカーは【高嶺の花】というイメージがありました。
日本には高温多湿な梅雨があり、こうもり傘のような屋根は、じめじめした季節を切り抜けられるのか・・・屋根付きガレージがないと雨漏りするかもしれないし、ナイフで切られる悪戯も心配。
ちょっと古い世代のオープンカーは整備も大変だろうし、新車はインポートカーが中心で高くて手が届かない。だから、自分には関係ない・・・という時代だったのです。
そのようななか、1989年にデビューしたユーノスロードスターは、本当に自動車市場に衝撃を与えました。クラシカルでカッコ可愛いオープンスポーツカーが、頑張れば手の届く値段で提供されたのです。
その活躍は語るまでもないですが、走りの良さは当然として、ヒットした重要なファクターのひとつにあるのがオープンカーのアイデンティティともいえるオープントップ、つまり「幌」です。
「世界一の幌を作れ！」
そんなひとことから始まった、ロードスターの幌には数々のストーリーが存在します。そこで今回は、そんなトピックをまとめてみました。ご一読頂ければ嬉しいです！
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