開発

2/4ページ

NBロードスターの量産工程

今回はNBロードスターの量産工程をご紹介します。 価格帯を鑑みても贅沢な専用プラットフォーム(N系)で組まれていたロードスターシリーズ。 コストセービングのためにメカ的にはデミオなどと共通のパーツを流用していたことは有名な話ですが、その手段の一つとして他マツダ車と同じラインで組み立てる【混流生産】が採用されています。 貴島主査の言葉をお借りすると、実はほぼデミオと同じコストでロードスターが組めるの […]

NBロードスターが生まれるまで(試験車両)

今回はNBロードスターの各種プロトタイプ車両のご紹介です。 経営不振によりフォード傘下となったマツダですが、ロードスターは開発中止の対象ではなく、むしろ「やりたいクルマ」という位置づけでした。(※そのエピソードは別途ご紹介します)そのような状況の中、1994年から開発がスタートしていたNBロードスターは、エンジニアリングサイドからの記録も残されていました。 試験車両たち(メカニカルプロトタイプ) […]

ロードスターに自動ブレーキは必要か?

「自動ブレーキ」の義務化は2021年から 一般的に自動ブレーキといわれる衝突被害軽減ブレーキ。 今までは自動車メーカーの思想により性能・機能のバラつきがありましたが、国土交通省から新基準が制定され、2021年11月には新車販売をおこなう全ての国産車に義務化されることになります。 その背景には、安全性能が求められるうえで有効な技術であることと、自動車レギュレーションのベンチマークになっている欧州連合 […]

巨大なNBロードスター(デザイン検討3)

1993年からスタートした次世代型ロードスター(NB)の開発は、1994年にデザイン検討、量産決定は1995年、デザイン最終決定は1996年3月となりました。 デザイン検討を始めた段階で、世界中に拠点を持つマツダデザインの各スタジオは基本的にキープコンセプトを示してきましたが、カリフォルニア(MRA案)だけはモアパワーかつGT寄りな・・・一回り大きい「ロードスター」のデザインを提出してきました。 […]

丸目のNBロードスター(デザイン検討2)

新型ロードスター(NB)のデザイン検討でコンペに勝ち残ったカリフォルニア(MRA)案と広島(MC)案。今回ご紹介するのは、その片翼を担った広島案のご紹介です。 次世代ロードスターのあり方として、ライトウェイト・スポーツカーを作るという信念を持った広島本社のデザインチームは、検討モデルでもNAロードスターのボディサイズを変更することはありませんでした。 「広島案」一次クレイモデル 「ロードスターらし […]

ロードスタークーペその後(Coupe4)

ロードスタークーペの販売計画 1989年のユーノス・ロードスター発表から約14年、企画段階から存在していた「クーペモデル」は2003年に極小量生産という前提でリリースされました。 言葉の通り「手間」が掛かっているロードスタークーペは、職人魂(=手作業)溢れる工程を経て生産され、国内限定販売となりました。決定していた生産要件は以下の通りです。 <予定> 生産台数 40台/月(2台/日) 生産期間 2 […]

職人が組んだロードスタークーペ(Coupe3)

今回はロードスタークーペがどのように量産されたかのご紹介です。 派生車ではなく特装車 当時、派生車・限定車はベーシックラインナップと比較しても変更点の差異が少なく、通常ライン(量産車)と同時生産が前提であったり、または量産ラインで完成したホワイトボディを台車に下ろして加工を加える・・・といった手法がとられていました。 しかし、ロードスタークーペのベース車はオープンカーであるNBロードスターであり、 […]

国産最後の5ナンバーFR ロードスタークーペ(Coupe2)

国産最後の5ナンバーFRクーペ 日本の公道を走るクルマには、すべからく「ナンバープレート」が装着されています。 ナンバープレートは「上部3桁の数字」でクルマの区分を表示しています。例えば5ナンバー(小型乗用車)は「全幅1700mm以下、全高2000mm以下、全長4700mm以下」かつ「排気量2000cc以下」と規定があり、車体サイズ、排気量のいずれか一方でも超えていれば3ナンバー(普通乗用車)に区 […]

歴代ロードスター クーペコンセプト(Coupe1)

今回から複数回に渡って、ロードスターデザイナーの悲願とされたロードスターの「クーペ」を紐解きます。 クルマにおける「クーペ」とは二人乗りの「箱馬車」が語源になっており、現在は2枚ドアの乗用車を指す言葉になっています。 オープンカーのロードスターをオプションの「脱着式ハードトップ」ではなく、「固定ルーフ」のクーペ化をおこなうという構想は、開発段階からデザイナーサイドの案として存在していました。 した […]

NBロードスターの安全性能

今回はNBロードスターの安全性能全般の話です。 NAロードスターからNBロードスターにフルモデルチェンジした経緯は幾つもありますが、特に重要だったポイントは国際レベルの安全基準に対応することでした。グローバルで展開するロードスター(MX-5)は、そこに適合できないと企画自体が成り立たなく、つまり継続販売ができないのです。 なお、2020年現在の自動車レギュレーションはより厳しくなっており、緩くなる […]

スープラとロードスターの「ハンドリング」を比較する

最近は何かとトヨタがアツいです。特に話題の「GRスープラ」ですが、デビュー時のプレスリリースには面白い記載があり、一部で話題になりました。 「GRスープラ」のプレスリリースでは、「ホイールベース(W)をトレッド(T)で割った比率が1.55」というものが強調されていました。この数値はレビューサイトによってはスポーツカーの「黄金比」とまで書かれています。(※プレスリリースではそこまで吹いていませんが) […]

ロードスター「ヨー慣性モーメント」の低減

今回はマツダ・スポーツカーの解説でよく耳にする「ヨー慣性モーメント」の話です。ヨーとは「ヨーイング」のことで車体の【回転運動】を指し、「モーメント」は運動を引き起こす【キッカケ】を指した言葉です。 クルマにおいて「曲がる」というアクションは、パワー伝達、車重、タイヤ、足周り、駆動形式などの様々な要素が絡みあって成り立っています。その中でも物理的な要素にロードスターはこだわっている、というのが今回の […]

1 2 4