NAロードスターと日本文化

NAロードスターと日本文化

日本の誇るライトウェイト・スポーツカー(LWS)ユーノスロードスター。初代のロードスターは、NAロードスター、MX−5(mark1)、Miataなどと呼ばれる、世界で愛されるスポーツカーです。

当時20数年途絶えていたLWSというジャンルを再開拓し、ボクスター、SLK、Z3、フィアットバルケッタ、MG−F、MR−Sなど数え切れないフォロワーを生み出した伝説もありますが、登場時はロータスエランのパクリデザインとか見た目だけのバブルカーなど、散々いわれていたことも事実です。

しかし、そこには”日本の魂”が宿った数々のこだわりが有りました。そこで、今回はそのあたりをご紹介します。

アドバンスデザイン V705


アドバンスデザイン(先行デザイン)として有名なのはこちら「V705」です。製作はMANA(北アメリカマツダ)で行われ、当時は「FRP外装の研究」という名目で作成され、実走行も可能でした。

その後、市場調査で高い評価を得たため、そのままプロダクトデザイン(広島)に回されたそうですが・・・ライトウェイトの要件には全然合わない大きさだったそうです。

そこで、プロダクトの段階でホイールベースを大幅に短縮し、FRP外装は量産に不向きだということで大幅にディティールを修正しました。おかげで広島と北米は険悪なムードになってしまったとか・・・

プロダクトデザインの作りこみ


プロダクトデザインの担当主査は田中俊治氏。初代センティアと同時並行でNAのデザインを行っていました。したがって、センティアもロードスターも、デザインが煮詰まった時には「日本車としてのあり方」を日本文化に見出し、それをデザインに積極的に取り込んでいきました。

NAロードスターのデザインソースは能面「若女」。なめらか、かつ色気のある女性のラインを積極的に取り込んで行きました。

その姿はカタチとして、おでこのラインがボンネット、あごのラインがトランクになっているそうです。また、NAロードスターは基本、曲面(円)とシンプルな線のみで構成することにこだわっていたそうです。

なるほど、なんとなく色気があるな・・・と感じるのは、日本人ならではの感性なのかも知れませんね。

インテリアは「茶室」から


インテリアは茶室のようなシンプルさを求めました。

LWSなので走りに関する以外はよくいえばシンプル、正直にはコストをかけないことにチャレンジをしました。高級車のセンティアをデザインする傍らで、コストダウンのためのアイディアをJ58G(ロードスターのコードネーム)のためにひねり出していたとか。

日本文化のコダワリは、あの凝ったドアノブにもあるそうです。これは茶室に入るための「にじり口」のイメージで、背を低くして茶室に入る感覚、非日常への入り口への演出になります。

また、ファブリックシートの柄は「畳」です。確かに変わった柄だな・・・と思っていましたが、いわれてみればそうなので、感動できます!

ニューヨーク近代美術館 永久収蔵


有名なのはやはりこちら、分銅です。

これは楕円のテールライトの中でストップランプとして機能するカタチです。ユニット自体もバック、ウインカー、ストップと全ての機能が凝縮している、自信作になったそうです。

これはニューヨーク近代美術館にも永久収蔵されています。なぜこのパーツなのかというと、クルマ全体の収蔵が無理だったので、一番のお気に入りのテールユニットを飾ってもらったそうです。
参考リンク:https://www.moma.org/collection/works/91740

まとめ


ロードスターのエンブレムは筆文字。これはいわずもがな、車名のロゴにも日本文化を表したいという想いからきています。北米の「Miata」も筆文字ですね。

生けるレジェンドになったユーノスロードスターですが、そもそも「20年経っても陳腐化しないデザイン」という作り込みがされました。歴代ロードスターの中で、未だに一番の人気を誇っているのも納得です。だって日本人ならば心ときめく記号がちりばめられているんですからね・・・!

やっぱりNAロードスターはかっこいいです。

NAロードスター 総生産台数(国内)

黒ロゴ
NA6前期型:69,823台
NA6中期型:80,369台
NA6後期型:18,664台

赤ロゴ
NA8シリーズ1前期型:21,340台
NA8シリーズ1後期型:7,817台

緑ロゴ
NA8シリーズ2:10,181台

関連情報:

最後のときめきデザイン(NBロードスター前期型)

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