ユーノスロードスターの量産工程

ユーノスロードスターの量産工程

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マツダの混流生産


マツダ車は30年以上前から、ひとつの生産ラインで複数の車種を組み立てる【混流生産】という方式を採用しています。ロードスターの後ろにオートザム・レビューやデミオが並んでいるような、柔軟なモノづくりを行っているのです。

そのために、生産順番は1台単位で決めており、サプライヤー(部品メーカー)もその順番通りに納入するという方式を採用することで、生産効率を上げています。

そのような中、今回は生けるレジェンドNAロードスター、つまり「ユーノスロードスター」の量産工程をダイジェストでご紹介します。愛車はどのように生まれてきたのか、オーナーはご参考いただければ嬉しいです。

NAロードスターのプレスライン

ロードスターは主に0.7mm~0.8mmの鉄板を使っており、500台分のプレス部品を一気に打ちます。

マツダ宇品工場(当時)のプレス機はコマツ製とIHI製があり、プレス機から出てきた部品(写真はフェンダー)をラックに収納し、次のラインへ送られていきます。

NAロードスターの溶接ライン


溶接ラインでは、プレスラインから運ばれてきたパーツを組立てて、溶接していきます。1台のロードスターにかかる溶接時間は約8分(生産ピークの際は4分でおこなっていたそうです)。まずは機械で組立てて、仮溶接を行います。


ロードスターはスポット溶接が他のマツダ車よりも多いことから手作業が多く、腕の立つ職人がそれを行っていました。この時点でシャシーにボディナンバーの刻印も行います。

B型エンジンの組立て


4気筒B型エンジンは、約30人のスタッフで1日に500台を組立てていきます。そのうちロードスターで使用されていたのは、全体の27%でした。なお、1機のエンジンを組むのにかかるのは約2時間だったそうです。

コンロッドとピストンを組付け、シリンダーブロックへ入れるのは手作業です。その後、オイルパンやフライホイール、ウォーターポンプなどの補器を取り付けて、テストラインで調整を行います。

最後にエンジンとミッション、足回りまで組付けたパワートレインは、組立ラインへ送られていきます。

NAロードスターの組立ライン


溶接ラインで出来上がったボディは約8時間かけて塗装され、全長5,008mのラインを約260名のスタッフが3.3時間かけて、組立てていきます。


既に組まれていたパワートレインをボディに組込み、さらに前後フェンダーなどのエクステリアも組付けます。


4本あるタイヤのボルトも一気に組付け、幌もこの段階で組付けていきます。作業性を高めるために、この段階でドアは取り外されています。


さらに、ダッシュボード、フロントガラス、シートといったインテリアも組まれていきます。


ドアパネルや幌を調整した後に、各種電装系や雨漏りのチェックを行います。


一番最後に組まれるのはステアリングです。

最終チェックでトーイン、トーアウトなど足回りの調整をおこない、さらにRX-7とロードスターのみ「ステアリングの切れ角」チェックを行います。ハンドリングマシンならではの調整です。


そして、組みあがったロードスター(MX-5)はオーナーのもとへデリバリーされていきます。なお、モデル末期では1日で組み立てられるNAロードスターは約20台だったそうです。


いかがだったでしょうか。意外に手作業の多いロードスターの組み立て光景。機構的な精度はロボットの方が高い気がしますが、手作業が多いことで職人の魂とでもいいますか、スポーツカー的な作りこみ感じて、嬉しくなってしまいますよね。

関連情報→

NBロードスターの量産工程

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